用語集
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アイランドキッチン
壁に接しない独立型の調理台のことで、部屋の中央に設置されることから「アイランド(島)キッチン」と呼ばれます。このキッチンは、対面型キッチンとしてもオープンキッチンとしても機能し、開放感やコミュニケーション性に優れています。た だし、設置には広いスペースや強力な換気装置が必要です。また、壁に接する一端のみが調理台になっている「ペニンシュラキッチン」という形式もあります。
IHクッキングヒーター
Induction Heater(インダクションヒーター)頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味です。
IHクッキングヒーターは、トッププレートの下に磁力発生用コイルを敷いたもので、鍋底に電気抵抗を生じさせて直接加熱します。このため、熱効率が80%以上と高く、火力も強力です。
ただし、IHクッキングヒーターは磁力の影響を受けやすいため、鉄製の調理器具を使用する必要があります。また、鍋底が平らでない鍋は使用できません。そこで、IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたタイプの調理用ヒーターが開発され、普及しつつあります。
IHクッキングヒーターを使用するには、専用回路を設置する必要があります。家庭内に予備回路がある場合はその回路を利用することもできます。
IHクッキングヒーター
Induction Heaterの頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味です。
IHクッキングヒーターは、トッププレートの下に磁力発生用コイルを敷いたもので、鍋底に電気抵抗を生じさせて直接加熱します。このため、熱効率が80%以上と高く、火力も強力です。
ただし、IHクッキングヒーターは磁力の影響を受けやすいため、鉄製の調理器具を使用する必要があります。また、鍋底が平らでない鍋は使用できません。そこで、IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたタイプの調理用ヒーターが開発され、普及しつつあります。
IHクッキングヒーターを使用するには、専用回路を設置する必要があります。家庭内に予備回路がある場合はその回路を利用することもできます。
IHクッキングヒーター
Induction Heaterの頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味です。
IHクッキングヒーターは、トッププレートの下に磁力発生用コイルを敷いたもので、鍋底に電気抵抗を生じさせて直接加熱します。このため、熱効率が80%以上と高く、火力も強力です。
ただし、IHクッキングヒーターは磁力の影響を受けやすいため、鉄製の調理器具を使用する必要があります。また、鍋底が平らでない鍋は使用できません。そこで、IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたタイプの調理用ヒーターが開発され、普及しつつあります。
IHクッキングヒーターを使用するには、専用回路を設置する必要があります。家庭内に予備回路がある場合はその回路を利用することもできます。
IHクッキングヒーター
Induction Heaterの頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味です。
IHクッキングヒーターは、トッププレートの下に磁力発生用コイルを敷いたもので、鍋底に電気抵抗を生じさせて直接加熱します。このため、熱効率が80%以上と高く、火力も強力です。
ただし、IHクッキングヒーターは磁力の影響を受けやすいため、鉄製の調理器具を使用する必要があります。また、鍋底が平らでない鍋は使用できません。そこで、IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたタイプの調理用ヒーターが開発され、普及しつつあります。
IHクッキングヒーターを使用するには、専用回路を設置する必要があります。家庭内に予備回路がある場合はその回路を利用することもできます。
IHクッキングヒーター
Induction Heaterの頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味です。
IHクッキングヒーターは、トッププレートの下に磁力発生用コイルを敷いたもので、鍋底に電気抵抗を生じさせて直接加熱します。このため、熱効率が80%以上と高く、火力も強力です。
ただし、IHクッキングヒーターは磁力の影響を受けやすいため、鉄製の調理器具を使用する必要があります。また、鍋底が平らでない鍋は使用できません。そこで、IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたタイプの調理用ヒーターが開発され、普及しつつあります。
IHクッキングヒーターを使用するには、専用回路を設置する必要があります。家庭内に予備回路がある場合はその回路を利用することもできます。
IHクッキングヒーター
Induction Heaterの頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味です。
IHクッキングヒーターは、トッププレートの下に磁力発生用コイルを敷いたもので、鍋底に電気抵抗を生じさせて直接加熱します。このため、熱効率が80%以上と高く、火力も強力です。
ただし、IHクッキングヒーターは磁力の影響を受けやすいため、鉄製の調理器具を使用する必要があります。また、鍋底が平らでない鍋は使用できません。そこで、IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたタイプの調理用ヒーターが開発され、普及しつつあります。
IHクッキングヒーターを使用するには、専用回路を設置する必要があります。家庭内に予備回路がある場合はその回路を利用することもできます。
IHクッキングヒーター
Induction Heaterの頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味です。
IHクッキングヒーターは、トッププレートの下に磁力発生用コイルを敷いたもので、鍋底に電気抵抗を生じさせて直接加熱します。このため、熱効率が80%以上と高く、火力も強力です。
ただし、IHクッキングヒーターは磁力の影響を受けやすいため、鉄製の調理器具を使用する必要があります。また、鍋底が平らでない鍋は使用できません。そこで、IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたタイプの調理用ヒーターが開発され、普及しつつあります。
IHクッキングヒーターを使用するには、専用回路を設置する必要があります。家庭内に予備回路がある場合はその回路を利用することもできます。
IHクッキングヒーター
Induction Heaterの頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味です。
IHクッキングヒーターは、トッププレートの下に磁力発生用コイルを敷いたもので、鍋底に電気抵抗を生じさせて直接加熱します。このため、熱効率が80%以上と高く、火力も強力です。
ただし、IHクッキングヒーターは磁力の影響を受けやすいため、鉄製の調理器具を使用する必要があります。また、鍋底が平らでない鍋は使用できません。そこで、IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたタイプの調理用ヒーターが開発され、普及しつつあります。
IHクッキングヒーターを使用するには、専用回路を設置する必要があります。家庭内に予備回路がある場合はその回路を利用することもできます。
IHクッキングヒーター
Induction Heaterの頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味です。
IHクッキングヒーターは、トッププレートの下に磁力発生用コイルを敷いたもので、鍋底に電気抵抗を生じさせて直接加熱します。このため、熱効率が80%以上と高く、火力も強力です。
ただし、IHクッキングヒーターは磁力の影響を受けやすいため、鉄製の調理器具を使用する必要があります。また、鍋底が平らでない鍋は使用できません。そこで、IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたタイプの調理用ヒーターが開発され、普及しつつあります。
IHクッキングヒーターを使用するには、専用回路を設置する必要があります。家庭内に予備回路がある場合はその回路を利用することもできます。
IHクッキングヒーター
Induction Heaterの頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味です。
IHクッキングヒーターは、トッププレートの下に磁力発生用コイルを敷いたもので、鍋底に電気抵抗を生じさせて直接加熱します。このため、熱効率が80%以上と高く、火力も強力です。
ただし、IHクッキングヒーターは磁力の影響を受けやすいため、鉄製の調理器具を使用する必要があります。また、鍋底が平らでない鍋は使用できません。そこで、IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたタイプの調理用ヒーターが開発され、普及しつつあります。
IHクッキングヒーターを使用するには、専用回路を設置する必要があります。家庭内に予備回路がある場合はその回路を利用することもできます。
IHクッキングヒーター
Induction Heaterの頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味です。
IHクッキングヒーターは、トッププレートの下に磁力発生用コイルを敷いたもので、鍋底に電気抵抗を生じさせて直接加熱します。このため、熱効率が80%以上と高く、火力も強力です。
ただし、IHクッキングヒーターは磁力の影響を受けやすいため、鉄製の調理器具を使用する必要があります。また、鍋底が平らでない鍋は使用できません。そこで、IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたタイプの調理用ヒーターが開発され、普及しつつあります。
IHクッキングヒーターを使用するには、専用回路を設置する必要があります。家庭内に予備回路がある場合はその回路を利用することもできます。
アウトフレーム工法
マンションの住戸を支えるための構造の一つで、「ラーメン構造」と「壁構造」という2つの方法があります。
「ラーメン構造」は柱と梁を直接結合する方法で、一方、「壁構造」は壁で荷重を支える方法です。しかし、「ラーメン構造」の場合は、柱や梁が室内側に出っ張り、無駄な空間ができてしまいます。
そこで、この問題を解決するのが「アウトフレーム工法」です。この方法では、柱や梁を住戸の外側に出すことで、室内のスペースを効率的に使うことができます。柱は、バルコニー側と開放廊下側に配置されることが一般的です。
青地
登記所に備え付けられている公図において青く塗られた部分のことで、国有地である水路や河川敷を示します。通称「青道」と呼ばれることもあります。
青地は本来国有地であり、一般の宅地にはならないはずですが、長年にわたり水路が実質的に廃止され、青地を含む土地に住宅が建設されることもあります。
そのような青地を含む土地の中古住宅を購入する場合には、国から青地(国有地)を払い下げる手続きを踏むことが安全です。
赤地
登記所に備え付けられている公図において、赤く塗られた部分のことで、国有地である道路を示します。
元々、赤地は国有地であるため、一般の宅地にはならないはずですが、長年にわたり道路としての機能を失い、赤地を含む土地に住宅が建設されていることがあります。
このような赤地を含む土地の中古住宅を購入する場合には、赤地(国有地)を国から払い下げる手続きを行うことが安全です。
上がり框
玄関に段差が設けられていて、腰を下ろせるようになっている場合には、その腰を下ろす部分に水平材が設置されます。この水平材のことを「上がり框」と呼びます。
上がり框には高価な材料が使用されることが一般的であり、美しさや耐久性が求められます。
空家に係る譲渡所得の特別控除
空き家を相続し、その譲渡で得た利益に対して所得税を軽減するための措置が「空家に係る譲渡所得の特別控除」である。
この控除は、相続人が住んでいた居住用家屋とその敷地を相続直前までに取得し、譲渡時には相続開始から3年以内の期間に行われる場合に限られる。譲渡利益から3,000万円を控除することができるが、譲渡利益が3,000万円未満の場合はその額が控除される。
ただし、特別控除の適用期限があるため、注意が必要である。
上げ下げ窓
2枚の窓ガラスを上下に動かして開閉する窓のことで、一般的に縦長の形状をしています。この窓には、ダブルハング・タイプのもの、シングルハング・タイプのもの、バランス・タイプのものがあります。ダブルハング・タイプは、両方の窓ガラスをそれぞれ独立に動かすことができます。シングルハング・タイプは、上の窓ガラスを固定して下だけを動かすことができます。バランス・タイプは、両方の窓ガラスが連動して動くことができます。
アパート
「アパートメント(apartment)」という英語を略した言葉で、1階または2階建ての共同住宅を指す。一般的には、木造または軽量鉄骨構造のものが該当する。しかし、現在では2階建ての共同住宅でも、重量鉄骨構造を採用しているものがある。また、外壁や内壁には軽量気泡コンクリートパネルなどを使用しているものもある。そのため、マンションとアパートの外観上や構造上の区別がつきにくくなってきている。
アプローチ
敷地の入り口や門から建物までの小道を指します。建物までの距離を確保するため、カーポートや前庭を配置することが一般的で、まち並みや景観にも配慮されます。近年では、より美しいアプローチを実現するため、緑化や照明などを取り入れたり、アプローチそのものをデザインするなどの工夫がされています。
雨どい
建物の屋根面に流れる雨水を地上や下水道に導くために用いられる、溝状または管状の部材のことを指します。軒樋、谷樋、竪樋、横樋、呼樋など、様々な形状の雨どいがあります。建物の外観や周辺環境に配慮した設計も求められるようになってきています。ちなみに、「ガータ」という言葉は、ボウリング競技で使用される言葉だけでなく、英語で「雨どい」を意味する言葉でもあります。
網戸
細かい金網などを使って作られた建具で、通気を確保しつつ、虫の侵入を防ぐために使用されます。
通常、窓の外側に取り付けられ、窓を開けたままでも室内に風を入れることができます。また、引き戸や出入り口にも網戸が取り付けられている場合があります。
アンカーボルト
建物の地盤に沈下が生じやすい軟弱な地盤に建物を固定するために用いられる金物のことである。布基礎にあらかじめ埋め込んでおく棒状の金物であり、布基礎と土台を緊結することによって、地盤の沈下を防止する役割を果たす。建物の安定性や耐震性を確保するために、アンカーボルトの取り付け箇所や長さ、密度などを慎重に設計する必要がある。
アンティーク
古い時代のスタイルを帯び、希少性があることによって珍重される家具、道具、美術工芸品などのことを指します。英語では"antique"(アンティィーク)と呼ばれます。
アンティークには、年代物の家具類、古い陶磁器類、精巧な金属器類、デザイン豊かなガラス製品、珍しい文房具類や置物などがあります。これらは実用に供されるだけでなく、部屋に置くことで落ち着いた雰囲気を生み出し、インテリアとしても利用されます。
アース
電気回路や電気機器の金属部分と地中に埋設した接地用の電極を導線でつなぐことで、電位を大地と同じにすることを指します。この導線は「アース線」または「接地線」と呼ばれます。アース線は、落雷などによる過電流や電荷ノイズの流入を防ぎ、感電事故や電気機器の誤動作を防止するために重要な役割を担っています。また、アースを電気回路の一部として利用することで回路を簡易化することもできます。家電製品を設置する場合には、アース線をコンセントのアース端末に接続する必要があります。アースは、接地とも呼ばれます。
IoTマンション
住宅設備を制御するためにIoT技術を活用したマンションのことである。各種の設備はインターネットを介して遠隔操作が可能であり、例えば、スマートロック、窓やドアの開閉センサー、ネットワークカメラ、室温コントロール装置などがある。IoTマンションは快適性の向上や省エネ効果、セキュリティ強化などのメリットがある。
IT重説
不動産取引において、対面以外の方法で重要事項説明を行うことを指します。これは、宅地建物取引業法における対面原則の例外として認められています。IT重説を導入するためには、関係書類を確認できることや双方向での確実なやりとりができること、宅地建物取引士が実際に説明することなどの要件を満たす必要があります。また、消費者が不利益を被らないように注意する必要があります。IT重説を対面説明と同様のものとして認める運用は、一定の条件を満たす場合に限られています。不動産の売買や賃貸において、IT重説が活用されることで、よりスムーズかつ効率的な取引が実現されることが期待されています。
アウトドアリビング
屋外の空間を居室のように利用することであり、和製英語である。中庭、バルコニー、屋上などが利用され、これらを改装して室内のように使用する。ただし、屋外であるために、雨風への対応やプライバシーの確保が必要である。アウトドアリビングは、開放感のある居住スペースとして注目されている。
青色事業専従者給与
不動産所得のある個人が青色申告を行う際に、一定の条件を満たす家族従業員に対して支払った給与を必要経費とする制度である。この制度を利用するには、事業的規模に達していることが必要となる。また、青色事業専従者給与の届出をあらかじめ税務署に提出することが必要である。青色事業専従者給与は、青色申告において重要な役割を果たしている。
青田売り
青田売りとは、まだ完成していない宅地や建物を売却することを指します。この手法は、新築マンションや戸建住宅の販売によく用いられます。売主にとっては事業リスクを回避し、早期に資金を回収することができるという利点がありますが、買主には建物が完成するかどうか、完成物での仕様や品質が予定通りであるかなど、引き渡しまでの不安が残りやすいというリスクがあります。そのため、宅地建物取引業法では、宅建業者に対して、建築確認前の広告や契約を禁止し、手付金等の保全義務を課すことで、買主を保護するよう規定されています。
青道
青地とも呼ばれ、水路や河川敷であるが、その機能を失い、道のような形状になっている場合もある。名称の由来は、このような土地の形状が青々とした印象を与えることからきており、「青道」と呼ばれることがある。
赤道
公図上で地番が記載されていない土地で、道路であった土地のことを指します。公図には赤色で着色されており、国有地であることが一般的です。赤道は、古くから道路として利用されていた土地のうち、道路法の道路の敷地とはされずに残ってしまったものです。現在は、用途廃止等の所定の手続きが必要なため、払い下げを受けるには注意が必要です。
空地条例
2014年に制定された法律で、空き家などの適切な管理を促進し、状態を正すための措置を定めています。この法律には、市町村が空家等対策計画を策定すること、空家等の所在や所有者の調査、データベースの整備などが規定されています。また、法律は、倒壊や衛生上の危険性がある空家等を「特定空家等」として指定し、立入調査や勧告、命令、代執行を行うことができると定めています。さらに、特定空家等に係る土地は、固定資産税等の住宅用地特例から除外されることになっています。
空家対策特別措置法
電気回路や電気機器の金属部分と地中に埋設した接地用の電極を導線でつなぐことで、電位を大地と同じにすることを指します。この導線は「アース線」または「接地線」と呼ばれます。アース線は、落雷などによる過電流や電荷ノイズの流入を防ぎ、感電事故や電気機器の誤動作を防止するために重要な役割を担っています。また、アースを電気回路の一部として利用することで回路を簡易化することもできます。家電製品を設置する場合には、アース線をコンセントのアース端末に接続する必要があります。アースは、接地とも呼ばれます。
アコーディオンカーテン
伸縮することによって開閉する可動間仕切りである。仕切り壁は、一般的に天井に設置したレールに吊され、アコーディオンのように動く。本来は薄い壁であるが、最近では部屋を仕切るカーテンとしても使用される。アコーディオンカーテンは、日本語では「折り畳みカーテン」とも呼ばれる。
頭金
商品や不動産などの購入代金を分割払いする際に最初に支払う金額のことである。一般的に、商品の引き渡し時に支払われる。頭金は、以降の分割払いよりも多額に設定される場合が多い。住宅購入においては、住宅ローンを利用する場合に、購入代金の一部を自己資金で支払わなければならず、この自己資金の部分が頭金となる。頭金を支払うことで、住宅ローンの借り入れ額を減らし、将来的な返済額を軽減することができる。
アティック
建物の上部に位置し、屋根裏部屋とも呼ばれる空間のことです。元々は古代建築の記念門の上部に作られた部屋を指す言葉でしたが、現代では住宅や建物の屋根裏部分を指すことが一般的です。アティックは、収納スペースや書斎、子供部屋、またはエアコンや暖房機器などの設置場所として使われることがあります。屋根裏部屋の天井が低い場合には、リフォームや改装によって床を上げて有効活用することもできます。
アトリウム
もともとローマ時代に中庭や大広間のことを指していた言葉でした。現代の建築においては、建物の中に設けられた中庭や吹き抜けの空間にグリーンや池を取り入れ、自然環境を表現するために用いられることが一般的です。建物内部の明るさや開放感を演出するためにも、アトリウムが用いられることがあります。
アパート経営
住宅用建物全体を所有し、賃貸するビジネスのことを指します。通常、不動産投資家が行います。
このビジネスは不動産賃貸業であり、宅地建物取引業法の適用はありません。ただし、アパート経営の仲介や、アパート経営者からの委任を受けた賃借人の募集などの業務については、同法の適用がある場合があります。
また、建物全体ではなく、マンションの一室などを所有して賃貸するビジネスは「マンション経営」と呼ばれます。
雨戸
住宅の外回りに取り付けられた窓のない戸のことを指します。雨戸は、強い風雨や熱気を防いだり、防犯目的で使用されることが一般的です。
雨漏り
建物内に雨水が漏れる現象を指します。屋根や外壁から雨水が浸入し、天井や壁から室内に水が漏れることがあります。
雨漏りの原因は、部材の劣化、破損、ズレなど様々です。そのため、修理には原因に応じた適切な方法が必要です。
また、室内に水が漏れる現象として「雨漏り」の他に「漏水」がありますが、漏水は水道管から水が漏れることを指します。
アメニティ
居心地や住み心地を快適にするための環境や設備のことで、英語で「amenity」と表記されます。都市環境や居住環境の良さを示す言葉としても用いられ、良好なアメニティを確保することは都市計画や住宅政策の目標となっています。ただし、単に便利なものを提供するだけではなく、安らげる景観や心地よい空間性を備えている必要があります。また、宿泊施設などで提供される個人用の備品や設備も「アメニティ」と呼ばれます。
アルコープ
マンションの共用廊下から少し離れた場所に、各住戸の玄関が設置されている構造を指します。これにより、住戸への出入りがよりプライベートになり、また、玄関先に居住者自身のオリジナリティを出すことができます。
あんこう
建物の軒下に設置された樋の繋ぎ目のことを指します。軒下に水平に設置された「軒どい」と、地面まで垂直に設置された「竪どい」を繋ぐ部分で、「呼びどい」とも呼ばれます。その形がアンコウに似ていることから名付けられた言葉です。
安心R住宅
一定の安心要件を満たし、国土交通省の登録制度に基づいた事業者団体から付与される標章を使用できる住宅のことです。要件としては、新耐震基準に適合し、構造上の不具合や雨漏りがなく、既存住宅売買瑕疵保険を締結できる用意があることが求められます。事業者は、安心R住宅の標章を広告に表示することができます。事業者団体は国土交通大臣の審査・登録を受け、リフォームの基準と標章使用について事業者が守るべきルールを設定し、団体の構成員である事業者を指導・監督します。また、「安心R住宅」の「R」は、Reuse(リユース)・Reform(リフォーム)・Renovation(リノベーション)の意味を持っています。
生け垣
樹木を密に植え並べて作る垣根のことを指します。植物の特性を生かした美しい景観を作り出すことができる一方で、手入れが必要です。生け垣は都市緑化や景観保全の手法としても利用され、緑地協定では垣根を生け垣とすることが定められています。植える樹種によって高さや受ける感覚が異なり、様々な魅力を持っています。
遺産分割
相続人が相続財産を分けることを指します。相続人全員で協議して、誰がどの財産を、どの方法で、どれだけ取得するかを決める必要があります。遺言で財産の取得が具体的に記されている場合は除きます。民法では、相続人全員の年齢、職業、心身の状態、生活の状況、その他一切の事情を考慮して遺産分割を行うよう定められています。相続人全員が参加しなかった場合は無効となります。
遺産分割協議は、任意の話し合いであり、相続人全員で協議し、全員が賛成すれば、遺言や法定相続分に関係なく財産を自由に分けることができます。協議ができない場合や不調の場合は、家庭裁判所で決めることになります。
具体的な分割方法としては、遺産そのものを現物で分ける現物分割、相続分以上の財産を取得するときに代償として他の相続人に金銭を支払う代償分割、遺産を売却して金銭に変換してその金額を分ける換価分割があります。
共有物に関しては、法定相続分によって算定した持分を基準に共有に関する規定を適用します。また、共有者は、裁判所の決定を得て、所在等不明共有者の不動産の持分を取得することができますが、相続開始から10年を経過していなければなりません(2023年4月1日以降)。
意思能力
法律行為を行なったときに、自己の権利や義務がどのように変動するかを理解するだけの精神能力のこと。民法上明文の規定はないが、このような意思能力を持たない者(=意思無能力者)の行なった法律行為は無効とされている(判例)。
意思無能力者とは、具体的には小学校低学年以下に相当する精神能力しか持たない者と考えられる。
通常、法律行為が無効であれば、その無効は契約等の当事者の誰からでも主張することが可能とされており、意思無能力者の行なった法律行為も同様である。
ただし、意思無能力者の法律行為が無効とされるのは、意思無能力者を保護する趣旨であるので、意思無能力者が無効を主張しない場合(契約等の効力の存続を希望する場合)には、契約等の相手方から無効を主張することは許されない、とする有力な学説がある。
意思無能力者
法律行為を行うにあたって自己の権利や義務がどのように変動するかを理解する精神能力を持たない人を指します。具体的には、小学校低学年以下に相当する精神能力しか持たない者が該当します。このような人が行った法律行為は無効とされますが、彼らが無効を主張しない場合、契約等の相手方からの無効主張は許されないという学説もあります。意思無能力者は、法律的に保護される対象となります。
遺贈
民法に規定された方法で遺言を行い、特定の人に対して財産を贈ることを指す。民法では、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言、特別方式による遺言の4つの方法が認められている。遺言者が特定の人に対して財産を与えることを「遺贈」と呼び、この際に具体的な財産の指定がある場合は「特定遺贈」と呼ばれ、ない場合は「包括遺贈」と呼ばれる。民法の相続規定が適用される「包括遺贈」に対して、代襲相続・遺留分減殺請求権の規定は適用されない。
一時金
毎月支給される給与以外に、一時的に支払われる給与のことを指します。通常、年に2回支払われる賞与、ボーナス、期末手当などがこれに該当します。
一時金は、業績に応じて支払われる特別な手当として、または毎月の給与を補填するために支払われる生活給として理解されることがありますが、どちらにしても給与の一種です。
位置指定道路
民法に規定された方法で遺言を行い、特定の人に対して財産を贈ることを指す。民法では、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言、特別方式による遺言の4つの方法が認められている。遺言者が特定の人に対して財産を与えることを「遺贈」と呼び、この際に具体的な財産の指定がある場合は「特定遺贈」と呼ばれ、ない場合は「包括遺贈」と呼ばれる。民法の相続規定が適用される「包括遺贈」に対して、代襲相続・遺留分減殺請求権の規定は適用されない。
一団地の総合的設計
複数の敷地が一つの土地の区域を形成し、そこに1つまたは複数の建築物を総合的に設計して建築する場合に適用される制度です。この制度では、一団の土地の区域を建築物の1つの敷地として扱い、建築規制が適用されます(接道義務、容積率制限、斜線制限、日影規制など)。特定の行政機関によって、建物の位置や構造の設計が安全であり、防火や衛生上の問題がないと認定される必要があります。この制度を利用することで、隣接する敷地の間で容積率を調整することができます。
一級建築士
建築物の設計や工事管理を行うための資格の一つであり、建築士法に基づき、国土交通大臣の行う一級建築士試験に合格し、大臣から免許を受けることによって得ることができます。建築基準法によると、用途、構造、規模に応じて、一定の建築物については、一級建築士、二級建築士または木造建築士が設計・工事管理を行わなければなりません。ただし、一級建築士はすべての建築物について設計・工事管理を行うことができます。ただし、一定規模以上の建築物の構造設計または設備設計に関しては、構造設計一級建築士または設備設計一級建築士による構造関係規定または設備関係規定への適合性の確認を受けるか、それらの者が自ら構造設計または設備設計を行う必要があります。
逸失利益
民法に規定された方法で遺言を行い、特定の人に対して財産を贈ることを指す。民法では、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言、特別方式による遺言の4つの方法が認められている。遺言者が特定の人に対して財産を与えることを「遺贈」と呼び、この際に具体的な財産の指定がある場合は「特定遺贈」と呼ばれ、ない場合は「包括遺贈」と呼ばれる。民法の相続規定が適用される「包括遺贈」に対して、代襲相続・遺留分減殺請求権の規定は適用されない。
一般財団法人
法律(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律)に基づく準則に従って設立された財団法人をいう。
従うべき主な準則は、
1)目的、設立者が拠出する財産及びその価額、評議員の選任・解任の方法などを定めた定款を作成すること
2)定款中に、理事又は理事会が評議員を選任・解任する旨、及び設立者に剰余金又は残余財産の分配を受ける権利を与える旨の定めが無いこと
3)評議員、評議員会、理事、理事会、監事を一定の手続きによって設置・運営すること(大規模一般財団法人については会計監査人が必置)
4)一定の方法によって会計を処理すること
である。
一般財団法人は、主たる事務所の所在地において、準則に適合するかどうかのみの審査を経て設立の登記をすることによって成立し、名称中に「一般財団法人」という文字を独占的に使用する。
一般承継人
他人の権利義務を一括して引き継ぐ人のことを指します。具体的には、相続人が被相続人の財産等を包括的に引き継ぐ場合などが挙げられます。一身専属権を除く、全ての権利義務を引き継ぎます。また、個別の権利を引き継ぐ人は、特定承継人と呼ばれます。例えば、売買によって所有権を取得する場合には、特定承継人に該当します。
一般媒介契約
不動産取引における媒介契約の一つで、依頼者が自由に他の宅地建物取引業者にも媒介を依頼できる点が特徴です。また、依頼者自身が直接契約することもできます。ただし、依頼者が他の宅地建物取引業者にも媒介を依頼する場合、その情報を元の宅地建物取引業者に通知するかどうかによって、明示型の一般媒介契約と非明示型の一般媒介契約に分かれます。明示型の一般媒介契約では、他の宅地建物取引業者の情報を元の業者に通知する義務がありますが、非明示型の一般媒介契約では通知する必要はありません。
田舎間(江戸間)
「間(ま)」とは、建築の基準尺で、主に関東地方を中心に使われ、全国に広まっている単位である。江戸間や関東間も同じ意味である。
「「田舎間」とは、柱の心々間の長さ(=1間)を6尺(約1.82m)とする尺度であり、畳の大きさは柱の太さによって異なるが、おおむね5尺8寸×2尺9寸(約1.76m×約0.88m)とされている。なお、「本間(京間)」や「中京間」よりも狭い規格である。
「また、住宅の居室等の広さを畳数で表示する場合においては、畳1枚当たりの広さは1.62平方メートル以上の広さがあるという意味で用いられることとされている(不動産の表示に関する公正競争規約施行規則)。
委任契約
法律行為の実施を他者に委託することを定めた契約のことを指します。この契約では、受任者が自己の裁量で実施することができ、完成が必須ではないため、請負契約と異なる特徴があります。
不動産業界においては、媒介契約が民法上の委任契約として扱われますが、宅地建物取引業法の特別法の規定が優先されます。このため、宅地建物取引業における媒介契約は、準委任契約として民法の委任契約の規定が適用されることになります。法律行為の実施を他者に委託することを定めた契約のことを指します。この契約では、受任者が自己の裁量で実施することができ、完成が必須ではないため、請負契約と異なる特徴があります。
不動産業界においては、媒介契約が民法上の委任契約として扱われますが、宅地建物取引業法の特別法の規定が優先されます。このため、宅地建物取引業における媒介契約は、準委任契約として民法の委任契約の規定が適用されることになります。
居抜き
店舗や工場などを、その内部にある商品や設備、什器備品などをそのまま残した状態で、売買や賃貸を行うことを指します。そのため、居抜きの物件を購入または借りた場合、以前の内装や設備などがそのまま付帯するため、比較的短期間で営業を開始することができるでしょう。
違反建築物
違反建築物とは、建築基準法や都市計画法などに違反している建築物である。増改築や用途変更を行うことで違法となることもあるが、法令改正や都市計画の変更によって違法となる場合もある。ただし、既存不適格建築物は違反建築物とは区別される。
特定行政庁は、違反建築物を発見した場合、建物の取り壊し、改築、修繕、使用禁止などの是正命令を出し、違反事実を公示することができる。緊急の場合は、特定行政庁が任命した建築監視員が工事施工の停止を求めることができる。
違約金
不動産の売買契約において、債務を履行しない当事者が他方の当事者に対して支払う一定額の金銭のことを指します。違約金は、債務の履行を確保するために定められることがあります。ただし、違約金は損害が発生しない場合でも支払いの義務が生じるため、「損害賠償額の予定」とは異なる概念とされています。しかし、実際の売買契約においては、「違約金」と「損害賠償額の予定」という言葉が同じ意味で使用されることがあります。民法では、売買契約書で「違約金」という言葉の意味が明示されていない場合、違約金は「損害賠償額の予定」と解釈されることがあると定められています。そのため、売買契約書において本来の意味での「違約金」を定める場合には、その意味を明記することが望ましいとされています。
宅地建物取引業法においては、売主となる宅地建物の売買契約において、「損害賠償額の予定」と「違約金」の合計額は、売買代金の2割を超えてはならないと定められています。これは、売買取引に精通していない一般の買主が不利にならないように、宅地建物取引業者が特に保護するための強行規定です。ただし、宅地建物取引業者同士の売買取引にはこの規定は適用されません。
入会権
一定の地域の住民が共同で特定の森林、原野、漁場などを利用する権利のことを指します。この権利は、民法において物権として認められており、「入会地」と呼ばれる土地が対象となります。
民法では、入会権を、土地の利用を共有する性質がある場合と特定の目的に従って利用する性質の場合に分類し、前者は所有権の共有の規定を、後者は地役権に準用することとしています。しかし、民法には入会権の内容については規定されておらず、その内容や効力は地域の慣習によって定まることになります。
入会権を有する人々の集団を「入会団体」と呼び、大部分は代表者が定められていない権利能力なき社団であるとされています。また、入会権による使用収益や入会地管理の形態は、地域に応じて異なり、明確でない場合もあります。
さらに、入会地の農林業上の利用を促進するため、「入会林野等に係る権利関係の近代化の助長に関する法律」が定められており、入会権利者の合意によって入会権を消滅させ、権利関係を明確にする仕組みがあります。
遺留分
被相続人の兄弟姉妹以外の相続人に対して留保しなければならない相続財産の割合を指します。相続財産は原則として被相続人が自由に処分できますが、相続が相続人の生活保障の意義を有することや、被相続人名義の財産に相続人の潜在的持分が含まれていることが多いため、相続財産の一定割合について相続人に権利を認めています。遺留分は、相続開始1年前に贈与された遺産などを合算して、直系尊属のみが相続人の場合は遺産の3分の1、それ以外の場合は全体で遺産の2分の1とされます。
陰圧室
気圧が周囲より低い室内の空間であり、室内の浮遊物質を外部に排出しないようにするためのものです。このような空間は、病原菌や改変遺伝子などの拡散を防止するために使用されます。陰圧室は、COVID-19などの感染症の治療にも使用され、CDCなどの機関は、病室内の気圧差を2.5Pa以上に保つことを推奨しています。
陰圧室を作るには、独立した空調設備が必要で、換気、温度、湿度などを管理することが必要です。このために、フィルターや逆流防止装置を備えた吸排気ダクトを設置し、一定の頻度で換気することが重要です。また、出入り口に前室を設置して、確実に隔離する必要があります。陽圧室は、逆に気圧が周囲より高い室内の空間を指します。
印鑑証明書
捺印された印影があらかじめ届けられた印影と同一であることを証明する官公署の書面です。印鑑は一つに限られており、公正証書の作成、不動産登記、重要な契約などの際に、本人であることを証明するために必要とされます。
個人の印鑑については、通常、市区町村長が条例等に従って交付しますが、商業登記に提出した印鑑については登記所が担当します。印鑑届けをした印影を生む印は「実印」と呼ばれ、重要な文書に使用することが一般的です。
インスペクション
英語で「検査・点検・視察」という意味を持つ言葉であり、製品や建物、設備などを目視や計測器具などを使って詳細に調べることを指します。不動産の場合、建物や土地、部屋の内外装、機器類などを細かくチェックし、その状態や価値、修繕が必要な箇所などを評価することが一般的です。不動産取引や物件の買い手、売り手双方にとって、より安全で信頼できる取引を行うために欠かせない手続きとなっています。
インターホン
交換機を使用せずに相互に通話ができる電話装置で、共用玄関と各戸の間の通話や、建物内外での通話に使用されることが一般的です。船舶や工場、事務所などでも使用され、構内専用回線による通話設備もインターホンに含まれます。また、通話中に映像を送信する機能を備えたものもあります。インターホンによる通話や映像伝達は、電気通信事業には該当せず、自由に設置や運用が可能です。
インターホン
交換機を使用せずに相互に通話ができる電話装置で、共用玄関と各戸の間の通話や、建物内外での通話に使用されることが一般的です。船舶や工場、事務所などでも使用され、構内専用回線による通話設備もインターホンに含まれます。また、通話中に映像を送信する機能を備えたものもあります。インターホンによる通話や映像伝達は、電気通信事業には該当せず、自由に設置や運用が可能です。
インテリアコーディネーター
住宅や商業施設などの空間において、家具や設備などのインテリアを選定し、設計する専門家です。顧客のニーズや予算に合わせて、快適性やデザイン性、性能などを考慮して提案を行います。また、インテリア産業協会が実施する資格試験に合格することで、その知識や技術を正式に認定することができます。
インナーバルコニー
屋外に面する部屋状の空間で、バルコニーとは異なり、屋根があり壁がない形状をしているものを指します。ベランダと類似していますが、室内として利用することができ、通常は容積率に含まれる床面積を有しています。
インフラ(インフラストラクチャー)
直訳すると「下部構造」を意味しますが、一般的には「社会的基盤施設」または「社会資本」と訳されます。
インフラには、道路、治水施設、港湾、鉄道、公園、上下水道、通信施設、エネルギー供給施設など、公共的な機能を担う施設が含まれます。また、教育、医療、社会福祉などの社会サービスを提供するための施設を広義に含める場合もあります。
これらの施設は、公共財の性質を持っており、社会の統合や安定の維持に不可欠であるため、長期的な視点で計画的に整備・管理する必要があります。そのため、政府が直接に担うか、政府による強い監督のもとで実施されています。また、それら施設が満たすべき機能や構造については、法律に基づいて基準が定められています。
インフラ長寿命化
社会資本であるインフラストラクチャーの機能を長期に渡って確保するために、維持管理や更新を戦略的に推進する政策のことです。「インフラ」とは、治山治水等の国土保全基盤、道路・鉄道・港湾・空港等の社会経済活動基盤、上下水道・公園・学校等の生活基盤を指し、その機能劣化を防止し、社会経済状況の変化を含めた中長期的なニーズに応えることが求められています。政府が主導するインフラ長寿命化施策としては、センサーやロボットを使った点検・補修の高度化や新材料の実用化、メンテナンスサイクルの構築や予防保全型維持管理の導入、そしてメンテナンス産業の育成などが挙げられます。
インボイス方式
消費税の算定を定められた形式の書類に基づいて行う制度であり、「適格請求書等保存方式」とも呼ばれています。
この方式では、仕入れ税額控除を行う際には、特定の書類(インボイス)に記載された税額のみを認めることができます。これにより、消費税を正確に課税することができるとされています。
ただし、インボイス方式を実施するには、インボイスの発行事業者を登録するなどの体制整備が必要です。そのため、この制度は2023年10月1日からの予定となっています。
遺言
死後の法律関係を定めるための最終意思表示であり、「ゆいごん」と読まれることが一般的です。
遺言の最大の役割は、相続人が遺産をどのように分配するかを明確にすることです。遺言がない場合は、民法の規定に従って法定相続が行われますが、遺言を作成することで自らの意思を反映させることができます。また、遺贈により相続人以外の者に遺産を与えることも可能ですが、民法で定められた方法に従わなければ有効とされません。遺言書の作成方法には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つがあります。
遺言を円滑に執行するためには、遺言執行者を指定することができます。遺言執行者は相続人の代理人としての役割を果たし、弁護士、司法書士、行政書士、信託会社などがその任に就いています。
遺産分割協議書
相続人が複数いる場合に、遺産を分割するために協議・合意した内容を記載した書類です。遺言書の内容や民法に規定する相続分(法定相続分)に従って分割する場合には、遺産分割協議書を作成する必要はありません。しかし、相続人が相続割合や分割の方法を協議して合意する必要がある場合には、遺産分割協議書を作成する必要があります。
遺産分割協議書には、相続発生の事実、相続人全員の合意(全員の署名及び実印の押印)、遺産の内容(財産目録)、遺産分割の割合及び方法が記載されます。相続は遺産分割協議書がなくても有効に成立しますが、預金の名義変更・払い戻し、不動産の名義変更、相続税の申告などを行う場合には、遺産分割協議書の提示が求められることがあります。
なお、相続税の申告・納税期限は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヵ月以内となっています。期限までに遺産分割の協議が成立していない場合は、各相続人が民法に規定する相続分または包括遺贈の割合に従って財産を取得したものとして、期限までに申告・納税しなければなりません。
意思表示
ある法律効果を欲するという意思を外部に示すことであり、3つの部分で構成されています。
まず、内心的効果意思とは、具体的にある法律効果を欲する意思のことで、例えば店頭で品物を買おうという意欲する意思がこれに当たります。
次に、表示意思とは、内心的効果意思に基づいて、その意思を外部に示そうとする意思のことで、例えば店頭で品物を買うために店員にその旨を伝えようとする意思がこれにあたります。(なお、表示意思を内心的効果意思に含める考え方もあります)
最後に、表示行為とは、内心的効果意思を外部に示すための行為のことであり、例えば店頭で品物を買うために店員にその旨を告げることがこれにあたります。
なお、内心的効果意思のもととなった心意は「動機」と呼ばれますが、現在は判例・通説では「動機」は原則として、意思表示の構成要素ではないとされています。
一次エネルギー消費量
建築物のエネルギー消費性能を評価するための指標の1つで、建物の利用に伴う直接的なエネルギー消費量を示すものです。この数値が小さいほど省エネ性能が高いことを示します。非住宅建築物については、空気調和設備、空調設備以外の機械換気設備、照明設備、給湯設備、エレベーターなどの一次エネルギー消費量を合計し、エネルギー利用の効率化設備によるエネルギー消費削減量を差し引いた消費量を算定します。住宅についても同様で、暖房設備、冷房設備、機械換気設備、照明設備、給湯設備などの一次エネルギー消費量を合計し、エネルギー利用の効率化設備によるエネルギー消費削減量を差し引いた消費量を算定します。国土交通大臣が定める方法で算定され、一年当たりのエネルギー量(メガジュール/年)で表されます。省エネの程度を評価する場合、一次エネルギー消費量の誘導基準は、非住宅建築物については0.8倍、住宅については0.9倍、住宅トップランナー基準は0.9倍の水準に設定されています。
一括競売
土地の競売において、土地に対して抵当権が設定された後にその土地に建物が建てられた場合、土地と一緒に建物も競売することを指します。この方法は、民法によって認められています。
ただし、建物に対して抵当権が設定されていない場合や建物所有者が債務者と異なる場合でも、当該建物を競売することができます。しかし、優先的な債権者の返済を優先するため、土地についてのみ対価が支払われることになります。また、建物所有者が抵当権者に対抗する権利を有している場合、建物の競売はできません。
一戸建て
一軒の住宅が独立した建物として立地しており、それがひとつの住戸となっている住宅のことを指します。同じ意味で「戸建て」とも呼ばれます。一方、「集合住宅」や「共同住宅」とは、複数の住戸が一つの建物の中に入居している住宅のことを指します。
一般建築物
建築基準法において、大規模建築物や特殊建築物に該当しない、一般的な建築物のことを指します。つまり、住宅やマンション、小規模の店舗や事務所、倉庫や工場などが該当します。特殊建築物とは、防火地域内において特に耐火性や耐震性が求められる建物や、高さが一定以上のビルなどが含まれ、大規模建築物とは、建築物の規模が大きく、多くの人が利用する公共施設や大型商業施設、ホテルなどが含まれます。
一般社団法人
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律に基づき設立された、法律に定められた手続きに従って運営される社団法人の一種である。具体的には、定款を作成し、社員総会や理事会などの機関を設置して運営し、会計を処理することが求められる。一般社団法人は、審査を経て登記を行うことによって成立し、名称には「一般社団法人」の文字を含めることができる。
一般定期借地権
一般定期借地権」とは、借地借家法により設けられた3つの定期借地権の一つで、以下の3つの契約条件を含むものです。
1.更新による期間の延長ができない。
2.存続期間中に建物が滅失し、再建築しても期間の延長はできない。
3.期間満了時には借地人が地主に対し建物の買取請求権を有しない。
また、「一般定期借地権」の存続期間は50年以上でなければなりません。
一筆の土地
土地登記簿に記載された単位である「筆」の中で、単一の土地を指すものを指します。つまり、「一筆の土地」とは、土地登記簿において一つにまとめられた土地のことを指すのです。
移動等円滑化経路協定
高齢者や障害者などの移動を円滑にするために整備された経路に関する協定のことです。この協定は、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づき、土地所有者らが全員合意した上で市町村長の認可を得て公告されます。
移動等円滑化経路協定は、特定の地域(重点整備地区)内の一定の土地について締結されます。この協定では、経路案内設備やエレベーター、エスカレーターなどの整備や管理に関して取り決められます。また、この協定は、土地所有者が変わった場合でも引き継がれ、宅地建物取引における重要事項説明の対象にもなります。
イニシャルコスト
事業や建物の建設、機械設備の導入など、収益を得る前に必要な費用のことを指します。この費用は、技術開発費、調査費、設計費、工事費、用地買収費などが含まれます。一方、「ランニングコスト」とは、準備が整ったあとの運営に必要な費用を指し、両者は対照的な意味を持っています。なお、イニシャルコストは損益分析において固定費とされるのが一般的です。
囲繞地通行権
他の土地に囲まれて公道に通じない土地(袋地)の所有者が、その土地を囲んでいる他の土地(囲繞地)を通行できる権利です。この権利は、民法で定められており、「公道に至るための他の土地の通行権」とも呼ばれます。
ただし、この場合、袋地の所有者は囲繞地を通行するために支払うべき損害に対して相応の金銭を支払う必要があります。ただ、土地を分割して袋地が発生した場合は、袋地の所有者は分割された他の土地を無償で通行することができます。
委任状
ある事項を特定の者に委任する旨を記載した書面である。具体的には、委任事項や受任者名などが記載される。委任状がなくても委任契約は有効であるが、実際に委任事項を実施する場合には、委任状の提示が求められることがある。この場合には、委任状の発行は直近(通常は3ヵ月以内)である必要がある。委任状には、委任者が自署する必要がある。また、委任は代理権の授与を伴うことが多く、委任状はその証拠となる。ただし、委任事項や受任者名が記載されていない「白紙委任状」を発行する場合には、補充者が権限を濫用するなどの恐れがあるため、注意が必要である。
犬走り
築地塀の外壁と溝との間にある平らな通路状の部分のことを指します。この狭い通路は、主に建物の外周に設けられ、通路上には屋根が設置されることが多いです。また、土手や石垣などに設けられた同様の細長い帯状部分を指すこともあります。犬走りは、建物の外観に趣があるとされ、古民家などでよく見られます。
入母屋屋根
建物の屋根形式の一種で、上部が切妻屋根(両側に勾配のある屋根)で、下部が寄棟屋根(四方に勾配のある屋根)の形状をしているものを指します。この屋根形式は、寄棟屋根の重厚感と切妻屋根の優美なラインが組み合わさった美しい形状で、日本の伝統的な建築様式に広く用いられています。入母屋屋根は、屋根裏部屋の面積が大きくなるため、収納スペースとしても利用できるという利点があります。
囲炉裏
床を切り込んで灰を敷き、炊事や暖房に使う日本の伝統的な炉のことです。主に板敷きの部屋に設置され、燃料には薪や炭が使われます。囲炉裏には、通常、自在鉤や五徳が設置され、調理に利用されます。囲炉裏は設置場所が固定されているが、同様の炉をポータブルにしたのが「火鉢」です。
インカムゲイン
資産を所有することで得る利益のことを指します。具体的には、不動産の賃料や株式の配当、預金の利子などがこれに該当します。不動産においては、賃料収入から保有や管理費用を差し引いた価格がインカムゲインになります。一方、「キャピタルゲイン」とは、資産価格の変動によって得られる利益を指します。例えば、不動産の売却益がこれに該当します。
印紙税
契約書や受取書、証書、通帳などを作成する際に課税される税金で、国税に分類されます。この税金は、印紙税法に定められている20種類の文書(課税文書)に対して課税されます。不動産売買契約書や建築工事請負契約書、土地賃貸借契約書、代金領収書などは課税文書に該当しますが、建物賃貸借契約書や不動産媒介契約書は課税文書には該当しません。
印紙税の納付方法は、課税対象となる文書に収入印紙を貼り、その収入印紙に消印を押すことによって納税が完了します。文書を2通作成する場合には、両当事者が作成した2通についてそれぞれ印紙税を納付する必要があります。
印紙税を納めなかった場合には、印紙そのものを貼付しなかった場合は、納付すべき金額の3倍(自ら申告した場合は1
.1倍)、消印をしなかった場合は消印をしなかった印紙と同額の「過怠税」が課税されます。印紙税額は、文書の種類および文書に記載された契約金額等に応じて定められています。なお、不動産の譲渡に関する契約書や建設工事の請負に関する契約書については、税率の引き下げが措置されている場合がありますが、この特例の適用については期限が定められているため、期限については確認が必要です。
インスペクター
「インスペクター」とは、建物の状況を専門的に検査・調査することに関する知識や技能を有する人のことを指します。英語での「Inspector」は、建物の検査・調査を行う者全般を指しますが、日本では一般的に「既存住宅インスペクション・ガイドライン」に基づく一定の講習を受け、住宅インスペクションを実施できる人を指すことが多いです。この講習は、各種団体が実施しています。
また、2017年には「既存住宅状況調査技術者講習登録規程」が制定され、国土交通大臣が登録した機関によって「既存住宅状況調査技術者講習」が実施されるようになりました。この講習は住宅のインスペクションに関するものであり、修了した人は「既存住宅状況調査技術者」として認定されます。彼らもまたインスペクターの資格を持っています。
なお、宅地建物取引業法に基づくと、宅建業者は、既存住宅の媒介契約に際して、建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載し、重要事項説明において、建物状況調査の実施有無及びその結果の概要を説明しなければなりません(2018年4月1日から適用)。この場合の建物状況調査を行うインスペクターには、建築士または国土交通大臣が定める講習を修了した者が適任とされています。
インテリア
建物の内部空間全体を指す言葉であり、住宅の場合は室内の天井・壁・床の内装材と家具・調度品を含むものとされます。ただし、一般的には家具と調度品のみを指して「インテリア」と呼ぶこともあります。
インテリアデザイナー
建物室内の様相を設計する技能者。その業務範囲は、壁の装飾、家具・照明器具・カーテン類の選定・配置、雰囲気の演出など幅広い。
インテリアデザイナーは、設計を依頼する顧客の要請に応えなければならず、建築空間や内装品についての知識や感性のほか、コミュニケーション能力も必要とされている。
インテリアデザイナーとして仕事するための資格は定められていないが、民間組織による能力の認定が実施されている。
ウィークリーマンション
短期間の滞在に向けて賃貸されるマンションのことを指します。家具や家電製品、調理器具、食器などが設備として備わっており、滞在する期間に必要なものが揃っています。賃貸借の手続きも比較的簡単であるため、一時的な滞在に適した形態と言えます。
ウィークリーマンションの営業には、旅館業法による宿泊営業または不動産賃貸営業(貸室業)のいずれかが該当しますが、その基準は明確ではありません。賃貸期間が1ヶ月を超える場合には貸室業とされています。宿泊営業として営業する場合には、旅館業法に基づく許可が必要となり、一定の設備の設置が求められます。
ウォークインクローゼット
歩いて入れる衣類収納スペースのことである。通常のクローゼットやワードローブに比べて広く、造り付けの収納スペースとして設置されることが多い。衣装ダンスや衣裳戸棚といった家具とは異なり、部屋自体がウォークインクローゼットとして機能する場合もある。衣類や小物を整理整頓するのに適したスペースである。
ウォークスルークローゼット
通り抜けができるクローゼットのことを指します。英語で "walk through closet" とも呼ばれます。主に部屋間の通路の壁面を利用して設置され、ウォークインクローゼットと異なり、扉がない場合が多いのが特徴です。衣類の収納空間として利用され、デザイン性に優れたものが多く、おしゃれなインテリアとしても注目されています。
請負契約
一方の当事者がある仕事を完了することを、もう一方の当事者がその結果に対して報酬を支払うことを約束する契約のことです。例えば、住宅の建築工事、洋服の仕立て、物品の運搬などが該当します。
民法は、以下の点について定めています:
請負契約による報酬は、
契約不適合による請求等をするためには、原則として、不適合を知った時から一年以内にその事実を通知しなければなりません。
請負人が仕事を完成しない間は、注文者はいつでも損害を賠償して契約を解除できます。
ただし、特定の場合には、建設業法や商法などの特別法が適用されます。また、住宅の新築工事の場合は、住宅の品質確保の促進等に関する法律によって、特定の部位についての契約不適合責任の存続期間が10年に定められています。なお、民法には、請負人の担保責任の存続期間に関する特別の定めがあったが、2020年4月1日に施行された民法(債権関係)改正によって削除されました。
雨水貯留浸透施設
雨水を一時的に貯留し、あるいは地下に浸透させることができる施設のことです。
民間事業者などが自主的に設置することで、浸水被害を防止することができます。認定を受けた施設については、設置に対する助言や支援を受けることができます。
地方公共団体または公共下水道管理者は、施設設置後の管理を容易にするため、雨水貯留浸透施設の所有者と管理協定を締結し、管理する仕組みが定められています。この協定により、地方公共団体は施設を管理する排他的な権利を取得します。
また、管理協定は土地所有者が変わっても引き続き効力を有するため、宅地建物取引業者は、取引や取引の代理・媒介に当たって、管理協定について重要事項として説明する必要があります。
雨水枡
建物敷地に敷設された雨水排水管の合流部や屈曲部に設置される円筒形の枡で、蓋が付いています。この枡は、雨樋や集水枡からの雨水を集めて導き、土砂を沈積させたり、清掃や配管の点検に利用されます。敷地内の雨水を処理する方法として、雨水排水管を敷地外の公共排水路に接続する方法と、雨水排水管を敷地内に設けた浸透枡に導いて地面に浸透させる方法があります。
内法
建物の床面積を測定する際に壁の厚みを考慮せず、壁の内側の部分の面積だけを「床面積」とする考え方のことであります。不動産登記法においては、分譲マンションなどの区分所有建物を登記する場合には、この内法の考え方で床面積を計算することが求められています(不動産登記法施行令第8条)。一方、「壁心」とは、建物の床面積を測定する際に、壁の厚みの中心線を想定し、この中心線に囲まれた面積を「床面積」とする考え方のことを指します。建築基準法においては、建築確認を申請する際には、建物の床面積はこの壁心の考え方で測定することが求められています(建築基準法施行令2条1項3号)。従って、分譲マンションなどの区分所有建物については、建築確認を申請する際には床面積を「壁心」で求め、その後に登記をする際には床面積を「内法」で求めることが一般的です。
内廊下
建物内部に設置される廊下のことであり、片廊下と中廊下の2つの形態があります。内廊下には換気や照明が必要ですが、外気にはさらされません。一般的に、片廊下には窓が設けられています。また、「外廊下」とは、建物の外部に設置される廊下のことを指します。
埋立地
水面を土砂などで埋め立てて造成された陸地のことである。主に港湾、空港、工場用地、住宅用地、商業用地などに利用されている。埋立地の造成には、地盤改良、護岸の構築、埋立材の選別などの対策が講じられ、環境への影響調査が必要な場合もある。また、公共の水面を埋め立てるためには、公有水面埋立法に基づき都道府県知事の免許が必要であり、国土利用上適正かつ合理的であることなど一定の要件を満たす必要がある。なお、干拓地は、水面を区切って排水すること(干拓)によって生まれる土地であり、埋立地とは異なる。ただし、干拓についても公有水面埋立法が適用されることに留意が必要である。
売建住宅
宅地を分譲する際に同時に宅地の購入者が建設する住宅を分譲事業者に発注することで建てられた住宅のことを指します。建売住宅とは異なり、建築主は宅地の購入者であり、設計などの自由度は高いものの、建築を請け負う業者はあらかじめ決められており、用意された建物の設計モデルから選択して発注することが多いです。
宅地分譲には、宅地のみを分譲する方法と住宅付きで分譲する方法がありますが、売建住宅は後者に近い類型に該当します。また、建築条件付宅地分譲という、一定期間内に住宅を建設することが条件となっている分譲方法もありますが、売建住宅はこの方法の一つとなります。
売り主の瑕疵担保責任(品確法における~)
売買契約に基づき引き渡された物件が、契約の内容に適合しない場合に、売り主が負う責任です。この責任を「瑕疵担保責任」と呼び、民法による契約不適合責任の一つとなります。
買い主が売り主に契約不適合責任を負わせるためには、追完請求、代金減額請求、損害賠償請求、または契約解除権の行使が必要です。
民法は、買い主が契約不適合を知った時から1年以内に不適合である旨を通知することが原則となっています。ただし、売り主が不適合を知っていた場合や重大な過失によって知らなかった場合は、この期限は適用されません。
売り主は、知りながら告げなかった事実等についての契約不適合責任には免れませんが、特約によって、それ以外の事由による契約不適合については責任を負わないことが認められています。
しかしながら、住宅の品質を確保するため、新築住宅の工事請負契約については、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づき、契約不適合責任(瑕疵担保責任)について次のような特例が定められている。
(1)新築住宅の「構造耐力上主要な部分」及び「雨水の浸入を防止する部分」の契約不適合(瑕疵)について、売り主は、注文者に住宅を引き渡した時から10年間、契約不適合責任(瑕疵担保責任)を負う。
(2)契約によって、(1)の瑕疵担保期間を20年以内に延長することができる。
この特例は強行規定であり、特約によって責任を免れることはできない。
なお、民法には、売り主の瑕疵担保責任について特別の規定があったが、民法(債権関係)改正(施行は2020年4月1日から)によって削除され、契約不適合責任に統合・整理された。
売渡承諾書
不動産の売買において、売主が当該物件を売り渡す意思があることを表明する書面である。この書面には、売り渡し価格や売渡条件などが記載されている。売主は、この書面を買い受け希望者に交付する。
売渡承諾書は契約締結が可能であることを表明するものであり、契約に至る過程で交わされる確認等のための文書に過ぎない。売渡承諾書を交付しても、契約の申し込みや承諾の効果はないとされている。
ただし、売渡承諾書の交付によって一定の信頼関係が形成されることとなるので、売渡承諾書を交付したにもかかわらず、合理性に欠ける理由などで契約に至らなかった場合には、信義則に反するとされることがある。
Web内覧会
インターネットを通じて自宅の室内を公開することで、不動産物件を仮想的に見学することができるイベントです。Web内覧会には専用のホームページが用意され、物件の間取り図や内装、設備、部屋の雰囲気などが公開されています。一般的に、居住者のコメントも付いているため、実際に物件を訪れる前に、よりリアルな感覚で物件を把握することができます。
WIC
「WIC」とは「walk-in closet(ウォークインクローゼット)」の略語です。
WTC
ウォークスルークロゼットの略で、衣類を収納する為の大型収納のことです。
浮床工法
床の振動を抑えるための工法の一つで、防振材を使って床を支え、歩行音や演奏の振動を床から伝えないようにする。この工法によって、上階の住人に迷惑をかけることがなくなり、快適な生活環境を提供することができる。
雨水浸透阻害行為
特定の都市河川流域内において、土地区画の形質変更、土地の舗装、ゴルフ場の設置などの行為によって、雨水の浸透を妨げるおそれがある場合に、都道府県知事等の許可が必要となる行為を指します。この許可が必要な条件は、特定都市河川の流域内において行われる、一定の面積以上の市街化により浸水被害が防止困難な地域で行われる土地区画変更、土地の舗装、排水施設を伴うゴルフ場等の設置、土地の締め固めなどの行為です。また、行為に係る面積は原則として1,000平方メートル以上となっています。このような制限は、宅地建物取引の重要事項説明の対象となっています。特定都市河川流域においては、雨水貯留浸透施設の機能を阻害する恐れがある行為については、別途許可が必要となります。また、保全調節池の埋立てや、建築物の新築・改築については届け出が必要となります。
雨水の浸入を防止する部分(品確法における~)
住宅品質確保の促進等に関する法律(品確法)において定められた、雨水が侵入するのを防止するための住宅の部分のことを指します。具体的には、屋根と外壁、屋根・外壁の開口部に設ける戸・枠その他の建具、住宅に設ける排水管のうち、屋根もしくは外壁の内部または屋内にある部分が該当します。このような部分は、新築住宅については10年間の瑕疵担保責任が法律で義務付けられています。
内金
不動産の売買契約が成立した後に、買主から売主へ支払われる売買代金の一部である。手付金との違いは、手付金が契約成立時に支払われるのに対して、内金は契約成立後に支払われることである。また、手付金は契約条件履行時に代金に充当されるが、内金は既に代金の一部であるため、契約条件履行時には残額が支払われる。内金の支払い額は、不動産の価格によって異なる場合がある。
内窓
既存の窓の内側に設置される新しい窓のことを指します。二重窓の内側に設置される窓も内窓と呼ばれます。
内窓の設置によって、断熱性の向上、結露の防止、防音性の向上などの効果が得られます。ただし、内窓は、上げ下げ窓や内倒し窓などには設置できないことがあります。
ウッドデッキ
庭の一部に設置された木製の床で、室内と続く造りになっているものを指します。庭の中でリラックスや食事を楽しむために利用され、様々な形状やサイズ、材質のものがあります。一般的には木材が用いられ、自然素材の温かみや風合いが魅力の一つとなっています。ウッドデッキは、外構としての役割や家の価値を高める効果も期待されています。
埋戻し
埋設物の設置工事において掘削した土砂を元の位置に戻すことを指します。
地震時には、液状化が起こり、埋設物に被害が生じる危険性があるため、埋戻し土を適切に選択し、埋戻し部を締め固めたり固化したりする必要があります。
特に、下水道などの官公庁の路については、適切な施工が求められます。
売主
不動産を売る人または法人を「売主」といいます。不動産広告においても、「売主」という用語が使用され、この場合は取引される不動産の所有者または不動産を転売する権限を有する者を指します。
売渡証書
不動産の売買契約書の内容を簡潔にまとめた書面のことです。売主または買主が依頼することで、司法書士が契約書を基に作成します。記載される内容は、売主・買主の住所や氏名、売買する不動産の概要です。この売渡証書は、「所有権移転登記の原因を証する書面」として、所有権移転登記申請時に提出されます。
上物
土地の上に建物が存在している場合にその建物を指す用語です。
土地に上物がある場合、土地の状態を示す際には「上物あり」と表示することが一般的です。また、不動産広告においては、取引する土地の上に老朽化した上物が存在する場合には、その旨を明示することが求められています(公正競争規約施行規則による)。
ALC造(エーエールシーゾウ)
建築構造にALC製のパネルを使用する方法のことを指します。かつては高級戸建住宅の外壁や間仕切りにALCが使用されることが一般的でしたが、近年では賃貸マンションにもALC造が多用されるようになっています。
AJPI(エージェイピーアイ)
「ARES Japan Property Index(アレスジャパンプロパティインデックス)」の略語であり、国内不動産投資の収益性を示す指標の一つである。投資ファンドが保有する不動産の賃貸収益と評価損益を加重平均して指数化する方法で算出され、毎月公表される。AJPIは、投資不動産からの賃貸収益によって運営される「コア型」と呼ばれるファンドを対象にしており、比較的低リスクなファンドとされている。不動産投資の収益性等を判断する際に利用される。
ADSL(エーディーエスエル)
アナログ固定電話回線を使って高速通信を実現する技術であり、Asymmetric Digital Subscriber Line(非対称デジタル加入者線)の略称である。通信速度を上りと下りで分けることで高速通信を実現し、特別な配線工事を必要としないため容易に利用できる。商業用サービスとしては1999年に開始され、2001年に普及したことから「ブロードバンド元年」とも呼ばれる。光ファイバーを利用した光通信はより高速で安定した通信が可能だが、配線工事が必要であるためしばらくの間はADSLと併存することが予想される。
ABW(エービーダブリュー)
自分で働く時間や場所を選択できる働き方を指す言葉で、Activity Based Working(アクティビティーベースド‐ワーキング)の略称である。
従業員は、仕事の性質に応じて、働く時間と場所を決めることができる。時間や場所を柔軟に選択できるため、従業員は、自分のライフスタイルに合わせて仕事とプライベートのバランスを取りやすくなる。また、事業主は、多様な人材を確保できる可能性がある。さらに、コスト削減につながる可能性もある。
ただし、ABWを実現するには、業務管理や成果の確認に関するシステムの見直しが必要となる。それでも、ABWは、現代的な働き方に取り組む企業にとって、魅力的な選択肢のひとつとされている。
営業保証金
宅地建物取引業者が営業を始める前に、供託所に預けなければならない金銭のことです。この保証金は、業者との取引によって生じた債権の履行を担保する役割があります。
営業保証金の額は、主たる事務所につき1,000万円、その他の事務所につき事務所ごとに500万円です。ただし、宅地建物取引業保証協会の社員の場合は、営業保証金を供託する必要はありません。代わりに、同協会に対して弁済業務保証金分担金を納付する必要があります。分担金の額は、主たる事務所につき60万円、その他の事務所につき事務所ごとに30万円です。
永小作権
小作料を支払うことで、他人の土地を耕作または牧畜することができる権利のことである(民法270条)。昔は、地主が小作人に土地を使用させる方式が一般的であったため、小作人は永小作権者として土地を使用していたが、農地法制定によりこの関係はほとんど消滅した。現在では、農地の貸与は賃借権によって行われることが一般的である。
HRC(エイチアールシー)
高強度コンクリートのことを指します。このコンクリートは、設計基準強度が大きいため、超高層RC、SRC造建築物が可能になります。柱、梁部材の断面を低減することができ、スパンを長く取ることもできるため、コストダウンや空間自由度が増大します。さらに、工期を短縮できるメリットもあります。
液状化(地盤の~)
地震によって地盤が液体状態になる現象のことを指します。特に、水分を多く含んだ砂質の地盤で発生し、強い振動によって砂粒の動きが自由になることが原因となっています。地上構造物の沈下や倒壊、地中構造物の浮き上がり、地盤の側方流動や噴砂などが起こることがあり、阪神・淡路大震災や東日本大震災などで被害が報告されています。液状化を防ぐためには、液状化対策が必要であり、現在、その対策方法が開発されています。
エクイティ(Equity)
新株や社債の発行によって調達される返済期限の定められていない資金供与のことを指します。エクイティは、利益の拡大に貢献する投資に充てられるため、投資家にとっては注意が必要です。一方、「デット(Debt)」という用語は、返済期間や金利が定められた他人資本のことを指します。不動産の証券化においては、不動産の価値を担保に資金を調達することがありますが、その際にはエクイティとデットのバランスを考慮する必要があります。一般的には、エクイティファイナンスの方がリスクが高く、リターンも高いとされています。
エクステリアプランナー
建物の外構の設計や工事監理を行う専門家である。外構のデザインにおいて、植栽や景観保全に関する知識や技能も必要とされる。また、エクステリアプランナーとしてのスキルを認定するための任意資格も存在する。
エコウィル(ECOWILL)
家庭用のガスエンジンによって発電し、その際に発生する熱を給湯や暖房に利用することで、熱と電力を同時に供給する装置です。この手法は「コジェネレーション」と呼ばれます。一方、同じくガスを動力源とするコジェネレーション手法の中で、燃料電池を用いる方法は「エネファーム」と呼ばれます。エコウィルはエネファームよりも低コストで導入できますが、貯蔵可能な湯量を超える発電はできないため、主に給湯を目的として使用されます。
エコスタイル
環境負荷を小さくするための生活様式であり、和製英語である。このスタイルには、適正な冷房の使用や、夏季の軽装勤務、3R(Reduce(リデュース)、ゴミの発生の抑制、Reuse(リユース)、繰り返し利用、Recycle(リサイクル)、再利用)によるごみ減量化などが含まれる。これらの取り組みによって、エコスタイルは環境に配慮した生活スタイルとなる。
エコマーク
環境保全に貢献する商品を認定し、表示する仕組みのことである。1989年から公益財団法人日本環境協会が実施している環境ラベルである。エコマークは、商品の種類ごとに定められた認定基準を満たすことで与えられる。基準は、資源の採取、製造、流通、使用、消費、リサイクル、廃棄のライフサイクルごとに、省資源と資源循環、地球温暖化防止、有害物質の制限と管理、生物多様性の保護といった4つの観点を中心に評価される。日用品・家庭用品、文具・事務用品、家電製品、家具・インテリア商品、そして建築資材・設備に至るまで、多岐にわたる商品が認定の対象となっている。消費者に環境保全に適した商品を奨励するために制定され、公表されている。
エコロジカル・フットプリント
人間活動によって引き起こされる環境負荷の度合いを表す指標です。この指標は、人間の活動と地球環境の関係を評価するために頻繁に使用されています。
人間活動には、環境に多大な負荷がかかります。しかし、その負荷を支えるのは、資源の再生産や廃棄物の浄化などです。このため、「エコロジカル・フットプリント」は、その再生産や浄化に必要な地球面積を示します。
1970年代以降、人類は実際の環境容量を超え、2019年には、環境容量の約1.7倍に達しています。また、豊かな生活水準を享受する人々ほど、より大きなエコロジカル・フットプリントを持つ傾向があることが明らかになっています。
SI(エスアイ)
スケルトン・インフィルの略称です。
スケルトンとは、建物の骨組みや共用設備を指し、インフィルは住戸専有部分の内装や間仕切り、設備を指します。SIではこれらを分離させることで、建物の耐久性と可変性を高めることができます。
特に、SI方式を採用した集合住宅では、入居者の要望に合わせて各住戸の間取りや仕様を自由に構成することができ、注文住宅と同じように多様な生活様式に対応することができます。スケルトンとインフィルの分離によって、建物の耐久性と可変性が向上し、快適な住空間を実現することができます。
エスクロー(Escrow)
取引において売り手と買い手の間に信頼性の高い第三者を仲介させること、またはそのサービスをいう。この仕組みは、不動産取引においてアメリカで発達したものであり、現在では電子商取引の決済にも使用されている。
不動産取引において、エスクローサービスを提供する第三者は、売り手からは権利証書などを、買い手からは代金を受け取り、物件の確認、決済、登記、引き渡し等の業務を行います。しかし、日本ではあまり普及しておらず、取引当事者間の信頼関係や、宅地建物取引業者が包括的なサービスを提供していることなどの理由があると考えられます。
ESCO事業(Energy Service Company)(エコノミー サービス カンパニー)
省エネルギーに関する提案や設備の維持・管理などを包括的に行う事業のことです。この事業では、提供するサービスによって軽減されたコストの一定割合を報酬とする仕組みが特徴的です。つまり、コスト削減が実現しない場合は、顧客に負担が生じません。このESCO事業は、ビルの省エネルギー改修事業などにも広く活用されています。
SDGs(エスディージーズ)
国連が定めた世界共通の目標であり、「持続可能な開発目標」という意味を持つ。2015年の国連サミットで採択され、2030年までの長期的な開発の指針として位置づけられている。SDGs(エスディージーズ)は、現世代のニーズを充足しつつ、将来の世代がそのニーズを損なわずに生活できる開発を目指しており、17の目標(ゴール)に分かれている。これらの目標は、貧困、経済成長、教育、健康、社会的保護、雇用機会、気候変動、環境保護など、人間、豊かさ、地球、平和、パートナーシップの広い分野にわたって設定されている。SDGs(エスディージーズ)の目標を具体的に評価するために、全部で169のターゲットが設定されており、各目標に対して具体的な取り組みが求められている。例えば、目標1の「すべての場所におけるあらゆるかたちの貧困を終わりにする」には、ターゲット1.1として「2030年までに、すべての場所において、1日1.25ドル未満で生活する極貧の人々をなくす」など、複数の具体的なターゲットが設定されている。
SPE(エスピーイー)
不動産を証券化するために作られる特別目的事業体のことである。特定目的会社、投資法人、株式会社、任意組合、匿名組合など、形態は様々であるが、資産の保有・運用、投資収益の投資家への配分を行うことが役割である。SPEがその役割を果たすためには、導管体としての機能、倒産隔離の機能、透明性が求められ、それぞれが達成される必要がある。また、SPV(Special Purpose Vehicle)(スペシャル パーパス ヴィークル)と呼ばれることもある。
SPC法(エスピーシー‐ほう)
「資産の流動化に関する法律」の略称であり、特定目的会社や特定目的信託を用いた資産の流動化に関する法律である。この法律により、特定目的会社や特定目的信託が不動産などの資産を保有・運用し、収益を裏付けとして証券や信託受益権を発行することができるようになった。改正により、すべての財産権が流動化の対象となったため、資産の有効的な活用や金融商品の開発に重要な役割を果たす法律である。
越境(通学における~)
通学における「越境」とは、指定された学区とは異なる学区の学校に通学することを意味します。すべての公立小中学校や一部の公立高等学校において、住所に基づいて通学すべき学校が指定されており、学区外の学校に入学することは認められていません。ただし、一定の事情がある場合には、異なる学区の学校に入学することができます。この場合、学区を超えて通学することが「越境通学」となります。
また、特定の学校に入学するために、形式的にはその学区内に住所を移転することで、実際には異なる学区から通学することも「越境通学」とされます。
NOI(エヌオーアイ)
「Net Operating Income(ネットオペレーティングインカム)」の略称で、不動産賃貸事業における純収益を表します。具体的には、物件から得られる収入(賃料)から、実際に発生した経費(管理費、固定資産税など)を差し引いた金額を指します。減価償却費のような支出を伴わない費用や、金融費用、修繕費などの資本的な支出は控除されないため、事業によって生み出される単純なキャッシュフローを示す指標となります。NOIは、不動産賃貸によって得られる純粋な収益額を表し、資産価値を評価する場合の重要な指標です。また、NOIから資本的な支出を控除したものが「NCF(Net Cash Flow)(ネットキャッシュフロー)」となります。
NGO(エヌジーオー)
「Non Governmental Organization」の略称であり、「民間非政府組織」という意味を持ちます。
この用語は、政府以外の非営利の民間団体を指す言葉で、国連憲章第71条に定められています。
一般的には、環境問題や平和問題などに取り組む大規模な非営利の民間団体を指して使われ、「NGO」と略されます。不動産会社の業務においても、社会的責任を果たすためにNGOと協力してCSR活動などを行うことがあります。
エネファーム
都市ガスやLPガスから水素を取り出し、発電時に発生する排熱で湯を沸かすことができる設備である。家庭用燃料電池コージェネレーションシステムとも呼ばれ、発電と給湯を同時に行うことができる。エネファームという名前は、「エネルギー」と「ファーム(農場)」を合成した商品名である。
エネファームは、送電ロスが生じないことや排熱を利用することから、高いエネルギー効率を持っている。一方で、設置費用が高額であることや、ガスを原料としているため自然エネルギーによる発電と比べ環境負荷があることに注意が必要である。
FRP(エフアールピー)
プラスチックを繊維で強化した複合材料であり、「強化プラスチック」の略称である。軽量で加工が容易であるプラスチックと、高い強度と弾性を持つ繊維を組み合わせた材料である。
建築材料や設備材料などに広く使用されており、ガラス繊維や炭素繊維などが強化材として使用されている。製造方法には、裁断した繊維をプラスチックに混合する方法と、繊維をプラスチックに浸潤する方法がある。
ただし、FRPにはいくつかの欠点もある。経年劣化により小さな割れが生じやすく、補修が困難であることや、リサイクルや廃棄処分が難しいこと、強い衝撃に弱いことが挙げられる。
FFO(エフエフオー)
Funds From Operations(ファンズ フロム オペレーション)の略称であり、REITの評価に用いられる指標の一つです。この指標は、不動産の売買損益と減価償却費を純収益に加算して算出されます。つまり、不動産投資によって得られるキャッシュフローのうち、投資家に配分可能な金額を表します。
株式投資においてPER(ピーイーアール)(株価収益率)が用いられるように、REITに対する投資評価においては、FFOをその取引価格で除した価格がよく用いられます。このような投資評価指標を利用することで、効果的かつ適切なREIT投資先を選定することが可能となります。
MLS(Multiple Listing Service)(マルティプルリスティングサービス)
アメリカで発展した不動産仲介業者向けのサービスで、不動産の売り情報をリスト化・共有化して取引を支援する仕組みである。売り情報は、資格ある業者に対して広く公開され、当該物件の価値を評価できるものが掲載される。売り・買いの依頼を受けた業者が共同で仲介することが特徴であり、情報通信技術の発達によって高度なサービスが提供されている。指定流通機構の構築に当たって参考とされた、「マルティプル・リスティング」に関連する用語である。
エリアマネジメント
地域における環境や価値を維持・形成・向上するための取り組みであり、地域住民を中心に実施されるものです。日本独自の和製英語で、制度化されたものではありません。
エリアマネジメントには、まち並みの規制や誘導、地域美化、防犯性の向上、空き家や空地の活用促進、生活ルールの策定、生活支援サービスの提供、地域産業の活性化、地域イベントの実施などが含まれます。これらの活動には、地域住民や事業者、地権者、NPOなどが参加し、協力関係を築いて実施されることが多いです。
LGS(エルジーエス)
(Light Gauge Steel(ライト・ゲージ・スチール))は軽量鉄骨の一種で、主に住宅建築などに使用される材料のことを指します。LGSは鋼板を折り曲げて加工し、溶接やボルトで結合して作られます。従来の木材や鉄骨に比べ、強度があり、耐震性や防火性に優れています。また、軽量であるため、搬入・組立が容易であることから、近年では工場でのプレハブ化も進んでいます。
L値(エルチ)
建物の遮音性能を表す単位であり、音をどの程度遮るかを示します。この値は、衝撃音の伝わり方の程度によって測定され、数値が小さいほど遮音性能が優れます。L-50は、ほとんど気にならない程度の音の伝わり方を表し、建物の遮音性能を評価する上で重要な指標の1つです。
LTV(エルティーブイ)
不動産購入の際に借入金が占める割合を表す指標であり、英語のLoan To Value Ratio(ろーん とぅー ばりゅー)の略称です。また、不動産投資ファンドにおいては、総資産に対する負債の割合もLTVと呼ばれます。LTVが高い場合、投資リスクが高まるとされています。
LVL(エルブイエル)
薄い木板を同じ方向に揃えて層状に重ねて接着した木質部材のことであり、英語でlaminated veneer lumber(ラミネイティッド・ベニア・ランバー)と略される。単板積層材とも呼ばれる。LVLは、同じ方向に重なった板の繊維方向が一致しているため、その方向の強度が大きく、長尺の棒状部材として利用されることが多く、品質の安定性も高い。建物の軸材や骨組み材として用いられることが多い。また、LVLとは異なり、木板の繊維方向を直角に重ねてパネル状にした部材がCLTである。
縁側
和風建築において、建物の主要部の外側に張り出した板敷きの空間のことです。語源は「へり・ふち」という意味を持つ「縁」です。縁側は建物の縁をかたちづくる空間デザインの一つであり、和風建築の特徴の一つとしてよく知られています。縁側のつくり方には、床板が空間の短手方向に張られ、雨ざらしとなっている「ぬれ縁」と、床板を空間の長手方向に張り、外部と雨戸などで仕切った「くれ縁」の2種類があります。
延焼防止性能
火事の際に建物が延焼しないようにするための性能のことを指します。建築基準法では、建物全体に対して耐火性能を要求することで延焼防止性能を確保することが求められてきましたが、最近では外壁や開口部の防火性能を高めることで、構造物に対して一律に耐火性能を要求しなくても延焼防止性能を確保することができるとされています。そのため、技術的基準を整備して防火性能の高い建築物に対する制限を緩和するなど、新しい取り組みが進められています。また、木材を利用した設計も容認されるようになっています。
エントランス
建物の玄関や入り口のことを指す言葉であり、特にマンションや商業ビルにおいては、その建物全体の印象に大きな影響を与える重要な空間となっています。エントランスは、訪れる人に最初に与える印象を決定づける場所であるため、デザインや装飾にこだわりを持つ不動産会社も多く、華やかな雰囲気や高級感を演出するための様々な工夫が凝らされています。
エンボス加工
文字や模様を浮き彫りにする加工方法のことを指します。この方法は、紙や金属の表面に使われることが一般的で、点字やクレジットカード、自動車のナンバープレートなどにも使用されています。また、住宅設備の壁紙などにも用いられることがあります。エンボス加工は、表面のデザイン性を向上させるだけでなく、実用性にも優れた効果を発揮します。
ALC(エーエルシー)
Autoclaved Light Weight Concreteの頭文字を取った用語で、「軽量気泡コンクリート」を意味する。この材料は、セメントや発泡剤などを混ぜて高温高圧で養生させたもので、軽量でありながら強度があり、耐火性や遮音性に優れるという特長を持つ。住宅や建物の壁や床材などに利用されることが多く、省エネルギーや地震に対する安全性の向上にも貢献している。
AJFI(不動産ファンドインデックス)
不動産投資ファンドの運用実績を示す指数であり、一社不動産証券化協会が公表しているものである。この指数はARES Japan Fund Indexの略称で、主に賃貸収益を目的に運用される不動産投資ファンドの平均的な収益動向を表している。算定方法は、コア型不動産ファンドの当期利益(インカムゲイン)と投資した不動産の純資産額の増減(キャピタルゲイン)を加重平均して求め、月次で公表される。ただし、インカムゲインには借り入れた資金の割合やコストが反映されるため、実物不動産の収益とは異なる動きを示すことになる。JREITと私募ファンド(私募REITを含む)が対象となる。
ADR(不動産紛争に関する~)
Alternative Dispute Resolutionの略語で、「裁判外紛争処理」と訳されます。これは、行政機関や民間機関による斡旋、調停、仲裁などを通じて、裁判によらない紛争解決方法を指します。
ADRは、紛争当事者の自主的な努力を尊重し、専門的な知見を反映して、紛争の実情に即した迅速な解決を図ることが特徴です。不動産紛争においても、ADR機関がその役割を果たしています。代表的なものに、国民生活センター紛争解決委員会や指定住宅紛争処理機関、ADR法によって認証された民間ADR機関、そして不動産適正取引推進機構による特定紛争処理事業があります。ただし、不動産紛争においては、民間賃貸住宅をめぐるものが多いため、専門的な知見が必要となる場合があります。このため、ADRを活用することが有効であると考えられます。
ADL(日常生活動作)(えーでぃーえる)
「日常生活動作」を意味する言葉で、英語の「Activities of Daily Living(アクティビティーズ オブ デイリー リビング)」の略称です。
ADL(えーでぃーえる)は、高齢者や障害者の身体能力や日常生活レベルを測る指標として、介護やリハビリテーションにおいて用いられています。
基本的日常生活動作と手段的日常生活動作の2つに分かれており、基本的日常生活動作は、起居、移乗、移動、食事、更衣、排泄、入浴、整容のような日常生活に必要な基本的な動作を指します。一方、手段的日常生活動作は、掃除、料理、洗濯、買い物、コミュニケーション、スケジュール調整、服薬管理、金銭管理、趣味などの、より複雑な日常生活動作を指します。
ADL(えーでぃーえる)の評価方法はいくつかありますが、共通して自立能力と認知能力に着目して評価することが重要です。
エアコン
室内の温度と湿度を調整する設備であり、Air conditioner(エア・コンディショナー)を略した和製語である。冷媒ガスを循環させることによって、放熱と吸熱を交互に繰り返し、空気を暖め・冷やすしくみである。熱交換器は、室内機と室外機に分かれ、室内機から吹き出される空気が室外機で処理されることによって室内を冷暖房する。家庭用エアコンの方式には、室内機と室外機を分離するセパレート型と、両者を一体化した窓付け型があるが、普及しているのはセパレート型エアコンである。以前はフロンガスが冷媒ガスとして使用されていたが、オゾン層を破壊することが判明して禁止されており、その代替品も温室効果ガスのひとつであることから、ノンフロン物質の使用が増えている。
営業利益
企業会計上の概念で、企業が一般的な営業活動から生み出した利益を表します。当期の損益計算書を基に算出され、営業収益(売上高)から売上原価を引いたもの(これが売上総利益)、さらに販売費用および一般管理費用を差し引いた額となります。式で表すと「営業利益=営業収益-売上原価-販売費用・一般管理費用」となります。営業利益は、企業の営業活動の成果を示す指標であり、営業利益率は、営業利益の営業収益に対する割合を表します。営業利益がマイナスの場合は営業損失と呼ばれます。
衛生畳
水洗いできる畳の一種です。主な材料には発泡スチロールやプラスチック樹脂が使用され、畳表には特殊加工された樹脂製の素材が使われています。この畳は軽量で耐久性がありますが、従来の藁床畳に比べて吸湿性や弾力性が劣ると言われています。また、藺草のような香りや肌触りを期待できませんが、水洗いできるので衛生的な環境を維持できます。
HPC(エイチピーシー)
鉄骨とコンクリートパネルとを組み合わせる建築構造。英語のHard Precast Concrete(ハードプレキャントコンクリート)の略語。 H形鋼といった重量鉄骨を現場で組み立て、あらかじめ製造されたコンクリートパネル(PC部材)を接合して構築する工法で、中高層マンションに多く使用されている。この工法は、現場でのコンクリート打設工事が不要となることなどの特徴がある。
役務提供型契約
法律用語のひとつで、サービス提供に関する契約のことを指します。この契約形態は、民法で規定される雇用や請負、商法上の仲介、問屋、運送などの契約や、不動産取引の媒介契約にも当てはまります。
役務提供型契約では、提供されるサービスの性質に応じて、報酬の有無や成果物の引き渡し、報酬請求の方法などが様々に決められます。また、契約書における権利や義務も多岐にわたります。
そのため、民法で規定される契約の枠組みだけでは対応できないこともあり、当事者間の交渉力や利益を損ねないように配慮する必要があります。このような点から、役務提供型契約に関する共通ルールの整備について、議論が進んでいます。
エクステリア
建物の外観や外壁を指す言葉であるが、不動産業界や建築業界では、建物の外周に設置される工作物なども含めて総称して用いられる。具体的には、住宅においては、門扉、塀、生垣、庭、カーポートなどがエクステリアに含まれる。これらは、建物全体のデザインや雰囲気を作る上で重要な役割を果たす。
エクスパンションジョイント
構造体を分割して変位に対応するための継ぎ目を指します。この工法は、温度変化や地震時の震動変位などが大きい場合や、変位性状が異なる構造体を一体化する場合に必要です。具体的には、構造体の間に隙間(クリアランス)を設け、継ぎ目に変位に追従する部材を設置します。この部材は、アルミニウムやステンレスなどの材質で作られます。分割された構造体同士は相互に力を伝えず、互いの変位を独立して受け止めることができます。
エコキュート
大気の熱を利用して給湯するための機器であり、熱媒体の圧縮・膨張サイクルによって低温の熱を高温に移す技術であるヒートポンプを利用している。エコキュートという名称は、「エコ」と「給湯」を組み合わせたものである。
エコキュートは電力を動力源として利用し、圧縮によって発生した熱エネルギーを利用して給湯するため、ランニングコストが小さく、環境負荷も少ないとされている。水を直接熱するタイプの給湯器と比較して、エネルギー効率に優れ、省エネルギーに貢献する機能がある。
エコハウス
環境に負荷をかけないようにするために、様々な対策を講じた住宅のことである。具体的には、省エネルギーや再生可能エネルギーの使用、資源の再利用、廃棄物の削減などが行われる。エコハウスの基準は、例えば(一財)建築環境・省エネルギー機構が定めた「環境共生住宅認定基準」があるが、環境負荷の削減だけでなく、バリアフリー化や室内の空気質の維持(シックハウス対策)も求められる。具体的な対策として、屋上緑化や雨水の再利用、太陽光や風力エネルギーの利用、ゴミの削減などがある。
エコロジカル
自然環境と調和している状態を表す言葉で、英語で「ecological」と表記されます。この言葉は、環境保全への関心や自然環境との調和、環境負荷の低減を求める社会の要請に応える行動を表す言葉として広く使われています。その起源は、生物の相互関係を研究する科学である「生態学(ecology)(エコロジー)」の形容詞であります。
SRC(エスアールシー)
鉄骨鉄筋コンクリート構造の頭文字をとった言葉で、建築構造の一種である。 鉄筋コンクリートに鉄骨を内蔵させることで、比較的小さい断面でも強い骨組を作ることができ、高層建築に適している。また、鉄骨を使うことで、建物全体の重量を軽くすることもできる。粘り強さもあるため、地震による揺れにも耐えることができる。
SIC(エスアイシー)
シューズクローク(シューズインクローゼット)とは、玄関横に設けられた土足のまま出入りできる収納スペースです。間取り図ではリビングダイニングキッチンを「LDK」と呼ぶように、シューズクロークを「SC」、シューズインクローゼットを「SIC」と表記します。シューズクロークとシューズインクローゼットは呼び方の違いだけで、ほとんど同じ意味ととらえて問題ありません。
S造
鉄骨構造のことであり、主に柱と梁に鉄骨を使用し、壁や床には木質系パネルや軽量気泡コンクリートパネル、窯業系パネルなどを使った構造を指します。また、鉄骨の種類によって、軽量鉄骨構造と重量鉄骨構造に分類されます。S造は高層建築や大規模建築物の構造によく使用され、耐震性や強度に優れるため、安心して暮らせる住まいづくりに欠かせない構造のひとつです。
エスニック(〜なデザイン)
世界各地の民族が伝承してきた固有のデザイン様式を指す言葉である。この用語は、エスニック・アート、エスニック・ミュージック、エスニック・フード、エスニック・コスチュームなど、様々な分野において使用される。エスニックなデザインは、東南アジア、インド、北欧、南欧、中米、アフリカなど、世界中の民族によって受け継がれてきた様式であり、多彩な民族が関与している。また、「アジア風」「北欧調」など、一部のデザイン様式は、エスニックなデザインやその模倣として認識されている。エスニックなデザインは、インテリアデザインにおいても広く活用され、エスニック柄の織物を配置したり、エスニック調の家具を使用したり、壁や床にエスニックな雰囲気を取り入れたりすることができる。
SPC(エスピーシー)
Special Purpose Company(スペシャル パーパス カンパニー)の略称で、不動産の証券化など限定された目的のために設立された法人を指します。一般には、「特別目的会社」と訳され、不動産を担保にして証券の発行などを行うことがあります。また、資産の流動化に関する法律(資産流動化法またはSPC法)に基づいて設立される「特定目的会社」(TMK)も、SPCの一種です。
不動産の証券化においては、SPC(エスピーシー)は、流動化の対象となる不動産を保有・管理し、それを裏付けに資金を調達することのみを目的に設立されます。SPC(エスピーシー)の中心的な役割は、証券化に際して、二重課税の回避、倒産隔離等を可能とする特別の器としての働きです。ただし、SPC(エスピーシー)自体は実体のないペーパーカンパニーであり、通常、SPCが保有する資産の管理処分や投資家からの資金調達などの実務は、実務会社に委託されます。
SPC(エスピーシー)は、不動産の証券化だけでなく、PFI事業など責任を限定した特定の事業を行うために設立されることもあります。SPC(エスピーシー)の形態は、社団や会社法に基づく合同会社などが一般的です。
SVOC(えすぶいおーしー)
比較的高温で揮発する有機化合物で、その略語はSemi Volatile Organic Compoundsである。SVOCは、半揮発性有機化合物とも言われ、VOCに比べて沸点が高く、240-260〜380-400℃の範囲にある。殺虫剤や可塑剤、難燃剤などに使われるが、環境中に放出されると健康に悪影響を与えるものもある。例えば、クロルピリホスを添加した建築材料は、シックハウス対策として、居室を有する建築物への使用が禁止されている。また、VOCと同様に、SVOCも高揮発性有機化合物(VVOC)、揮発性有機化合物(VOC)、粒子状有機化合物(POM)などのカテゴリーに分類されている。
NAV(ナブ)
投資信託の純資産総額を表す言葉で、英語のNet Asset Valueの略称です。不動産投資ファンドにおいては、不動産の含み損益を加減して算定されることがあります。一方、REITにおいては、NAV(ナブ)を投資口数で除した価額が一口当たりの純資産額価となり、投資判断の目安となります。
NPO法人(エヌピーオー法人)
「Non Profit Organization」(非営利団体)の略称で、多数の人々の利益に寄与することを目的に民間で設立された非営利的な団体のことを指す。
従来、社団法人や財団法人などの特別な法律に基づいて設立された非営利団体以外は法人格を持つことができず、権利能力が限定的であったが、1998年に「特定非営利活動促進法」が制定され、NPO法人としての法人格を持つことができるようになった。認証を受けたNPO法人は、「特定非営利活動法人」と呼ばれる。
NCF(えぬしーえふ)
不動産経営において重要な概念であり、不動産から得られるキャッシュフロー収益から資本的な支出を差し引いた金額を指します。NCFは、Net Cash Flowの略語であり、不動産鑑定評価において収益還元法を用いる際にも基礎となる要素です。
不動産から得られるキャッシュフロー収益は、家賃収入と管理コストとの差額であり、管理コストには減価償却費等のキャッシュフローに影響しない費用が含まれますが、資本的支出は含まれません。したがって、NCFを算出する際には、資本的支出を考慮して修繕費等を管理コストに算入する必要があります。一方、資本的支出を考慮せずに単純なキャッシュフロー収益で収益を算定するのがNOI(Net Operating Income)です。
エネルギー消費性能の表示
省エネ基準に適合し、認定を受けた建築物の所有者が、エネルギー消費性能を公表することを指します。この制度は、建築物省エネ法に基づき、2016年4月1日から施行されています。
省エネ性能の表示には、建物の設計、一次エネルギー消費量の基準、一次エネルギー消費量からの削減率、両者の関係図、省エネ基準への適合などが含まれます。BELSは、この評価の一つの仕組みです。
FIT制度(固定価格買取制度)
再生可能エネルギー電気を固定された価格で、一定期間全量を買い取ることを義務付ける制度のことである。この制度では、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスを利用して発電された電気が買い取りの対象となり、買取価格は入札または調達価格等算定委員会の審議によって決定される。一般送配電事業者が買い取りの義務を負い、買い取った電力は卸電力取引所を経由して小売電気事業者等に供給される。再生可能エネルギー発電促進賦課金として電気料金に上乗せされるが、賦課金額は全国一律で、電力多消費事業者に対する減免措置などの負担調整が行われている。この制度は、再生可能エネルギー事業の推進を促すが、コスト低減を図るための措置が必要である。日本では、2009年に太陽光について先行的に導入され、その後2012年にはすべての再生可能エネルギーを対象とする制度へと拡大された。2017年度には、入札制度の導入や中長期的な買取り価格の設定など、事業の効率化などに向けた競争を促すしくみが整備された。
FC(エフシー)
「ファミリークローゼット(Family Closet)」の略語で、家族で使う洋服や小物などをまとめて収納するクローゼットのことを指します。また、最近ではフランチャイズチェーン(Franchise Chain)の略語としても使われることがあります。
MBS(エムビーエス)
Mortgage Backed Securityの略称であり、不動産を担保とした融資に関連する債権を保証として発行される証券のことを指します。一般的には、この種の証券はモーゲージと呼ばれます。
このような証券の中でも、住宅ローン債権を保証するものはRMBS(Residential Mortgage Backed Securities)と呼ばれ、商業用不動産を担保にしたローン債権を保証するものはCMBS(Commercial Mortgage Backed Securities)と呼ばれます。
LED照明
発光ダイオード(LED)を光源とする照明器具である。LEDは半導体素子であり、P型半導体とN型半導体を接合した素子に電圧をかけると光が発生する特性を持つ。LED照明には、低エネルギー消費、耐久性に優れるという利点がある。しかし、LEDが発する光は化合物によって波長が異なり白色ではないため、青色LEDの光を蛍光体に通す方法や、青・赤・緑の光を混ぜて白色にする方法が一般的に使われている。白熱電球や蛍光管とは異なる照明方法を持つ。
LCCM住宅(エルシーシーエム)
建設から解体までのライフサイクルにおいて、二酸化炭素排出量がマイナスになる住宅のことを指します。具体的には、断熱性を高め、設備機器を高効率なものにする、太陽光発電によって自給自足する、建設段階のCO2排出量を削減することで実現します。これらの要素技術だけでなく、ライフサイクルCO2排出量の評価手法や省エネルギーのための環境設備設計手法の開発も必要です。
LDK(エルディーケー)
「リビング・ダイニング・キッチン」の略語であり、リビング、ダイニング、キッチンの3つの空間を組み合わせた部屋を指します。リビングは「居室」、ダイニングは「食事室」、キッチンは「台所」という意味であり、LDKは「居室兼食事室兼台所」という意味を持ちます。
不動産広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では、広告中にLDKと表示する場合には、その部屋が「居室兼食事室兼台所」としての機能と広さを備えていることが必要とされています。具体的には、居室(寝室)が1部屋の場合には8畳以上、2部屋以上の場合には10畳以上の広さが必要とされています。
LPガス(エルピーガス)
石油から精製された可燃性炭化水素を圧縮し液化した燃料であり、日本では「液化石油ガス」と訳されています。Liquefied Petroleum Gasの略で、プロパン(構造式 CH3-CH2-CH3)またはブタン(構造式 CH3-CH2-CH2-CH3)が主成分であり、燃焼時の発熱量が大きいため、暖房や調理などに広く使用されています。LPガスは、液体のままボンベに充填されて運搬・供給されますが、本来は無色無臭であり、微量の硫黄系化合物で着臭されています。なお、都市ガスというLPガスに似た燃料用ガスもありますが、都市ガスの主成分はメタン(分子式CH4)で、ガス管によって気体のまま供給されます。
エレベーター
荷物や人をかごに載せ、垂直方向に移動して運搬する装置です。エレベーターは、移動空間(シャフト)、かご、ワイヤーロープ、釣り合い錘り、駆動装置、調速機などで構成されています。
建築物にエレベーターを設置する場合は、建築基準法に基づいて確認・完了検査が必要です。また、高さ31m(おおむね6~7階に相当する)以上の建築物には、エレベーターを設置する必要があります。
建築基準法では、「エレベーター」「エスカレーター」「小荷物専用昇降機」を「昇降機」として規定しています。
延焼
火災が発生した建物から他の建物に燃え広がることを指します。この延焼を防止するため、都市計画において「防火地域」または「準防火地域」が指定されており、指定地域内の建物については防火設備を設置することや、耐火構造または準耐火構造にすることが義務付けられています。ただし、延焼のおそれのある部分については、原則として、隣地境界線等からの距離が1階にあっては3m以下、2階以上にあっては5m以下の建物部分が該当します。都市計画を遵守し、防火対策をしっかりと実施することが、安全で快適な住環境を保つ上で重要です。また、「類焼」も延焼と同義の言葉として使われています。
沿道地区計画
都市計画法第12条の4に定められた「地区計画等」の一つであり、幹線道路の沿道に密集している地域を対象にしています。沿道整備道路と呼ばれる騒音が著しい道路において、沿道の緩衝帯の整備や建築物の規制などによって、騒音被害を最小限に抑えるための計画です。沿道地区計画は、都市計画法に基づいて策定され、幹線道路における都市の発展にとって重要な役割を担っています。
塩ビ管
ポリ塩化ビニールで作られた管のことである。この管は、様々な用途、太さ、長さで使用されている。ポリ塩化ビニールは、化学製品であり、耐久性があり、燃えにくく加工しやすいため、建設資材をはじめとする幅広い用途がある。この管の英語名はpolyvinyl chloride(ポリビニル クロライド)で、略称はPVCである。
OL(オープンエアリビング)
リビングとバルコニーが一体化した空間のことであり、和製英語である。通常、リビングとの間には折り戸式の全開口サッシがあり、開けることでリビングとの空間が一体化する。オープンエアリビングは、バルコニーとリビングを連続的に使用できるため、開放感があり、明るく広々とした空間となる。
オーダー家具(注文家具)
個別の要望に応じて注文され、製作される家具のことを指す。大きさや形、材質、機能などを自由に選び、デザインから製作まで一から行われる。一方、既製品は大量生産されたもので、デザインやサイズなどの選択肢は限られるが、リーズナブルで手軽に購入できる。オーダー家具は、希望するイメージを形にできるメリットがあるが、既製品に比べて製作に時間と費用がかかる傾向にある。
オートライト
自動的に点灯・消灯する照明装置のことで、玄関灯や廊下灯、庭園灯などで使用されます。この装置は、センサーによって制御され、人感センサー(人が近づくと点灯する)や光センサー(暗くなると点灯する)などの方式があります。和製英語で、automaticとlightを組み合わせたものです。なお、自動車や自転車の前照灯を指す場合は、automobile lightの略語であり、住宅用のオートライトとは異なります。
オーナーチェンジ
賃貸住宅の所有者が、入居者がいる状態で物件を売却することを指します。
この方法は、投資用のワンルームマンションなどで一般的に使用されています。新しい所有者は、入居者を新たに探す必要がないため、利便性が高いとされています。ただし、敷金の引き渡しや建物の管理ルールの引き継ぎなどに注意が必要です。
オーバーハング
もともとは登山用語で、岸壁の上部に突き出た岩や張り出した岩を指す言葉でした。建物においては、外壁よりもキャンティレバーで支えられた床やバルコニーのことも指します。オーバーハングのある建物は、その分外壁面積が狭くなるため、エコな住宅として注目されています。ただし、設計や施工には注意が必要であり、法規制にも従う必要があります。
オープンエンド
投資信託の一種で、受益権の買い戻し義務があるものを指します。
投資信託は、投資家が金銭を受託者に提供し、受託者がその資金を運用し、投資家は運用益を受け取る権利(受益権)を保有する仕組みです。オープンエンドの場合、投資家はいつでも受託者に対して受益権の買い戻しを求めることができます。その際の買い戻し価格は、純資産価額に基づいて算出される基準価額です。
一般的に、クローズドエンドの投資信託には受益権の買い戻し義務はなく、会社型の投資信託に多いです。上場しているREITもクローズドエンドの場合があります。金融商品として売り出されている契約型の投資信託のほとんどすべては、オープンエンドに分類されます。
オープンキッチン
家の中にある調理スペースで、仕切りがなく、居室や食事室と一体化しているものを指します。このようなキッチンを採用すると、広い空間を確保できるため、家族や友人との交流をスムーズに行うことができます。ただし、調理中の臭いや音、乱雑さを居室に伝えないようにする対策が必要であり、収納スペースを適切に確保する必要があります。
オープンスペース
大規模なビルやマンションに設けられた空地のことを指し、歩行者用通路や植栽などを整備した空間を指します。また、都市における公園や緑地、街路、河川敷、民有地の空地部分などの建築物に覆われていない空間を総称して「オープンスペース」と呼ぶ場合があります。
1961年に特定街区制度、1971年に総合設計制度が創設され、これらの制度は、大規模なビルやマンションを建設する際に広い空地を確保し、その空地を一般の歩行者が自由に通行できる空間として利用することを推奨するものであります。総合設計制度によって設けられた一般公衆が自由に出入りできる空地は「公開空地」と呼ばれ、現在でも広く活用されています。
最近では、地上の空地部分の緑化が推進され、また地方自治体の条例により良好なまち並みの形成が推進されています。開発者が空地に歩行用通路、樹木、植栽、庭園、水路などを整備することが盛んになっており、さまざまな理由に基づいて、大規模なビルやマンションの空地において、通路、植栽等を整備することが近年盛んになっています。このような空地のことを一般に「オープンスペース」と呼びます。
オーブンレンジ
和製英語であり、電子レンジとオーブンの機能を兼ね備えた調理機器です。電子レンジは含有水分を熱して中から温める調理方法であり、オーブンは高温の空気や赤外線で素材を外から加熱し焼く調理方法であるため、オーブンレンジはこれらの調理方法を一つの機器で使い分けることができます。
追いだき
お風呂の湯温が下がった際に再び湯を加熱することを指す言葉である。追いだきは、かつては手動で行われていたが、現代ではオートタイプのガス風呂給湯器や電気温水器が登場し、自動的に追いだきを行うことができるようになっている。追い焚き、追焚きとも呼ばれる。
応急危険度判定
地震などの自然災害によって被災した建築物に対して、その危険度を調査し、危険度を表示する制度です。危険度は「危険」「要注意」「調査済」の3段階に分けられ、応急危険度判定士が調査を行い、その結果を市町村が判定します。この制度によって、被災地域での安全確保が図られます。
大壁
建物の柱を隠すために、構造用合板などの面材で柱を覆い作られた壁のことです。この方法によって、柱が見えなくなり、スッキリとした見た目になります。大壁は、木造住宅の内装に多く使用され、柱の大きさに合わせて厚さを変えることができます。また、柱を隠すことで、火災時に柱が燃えることで建物が崩壊することを防ぐというメリットもあります。
屋外広告物法
1949年に制定され、屋外広告物を取り締まるための法律である。2004年6月に大幅改正され、改正法は同年12月から施行された。この法律では、立看板、広告旗、広告看板、広告塔などを「屋外広告物」と規定している。また、屋外広告物を表示・掲示するための物件の設置を行う営業は「屋外広告業」と呼ばれ、登録制となっている。さらに、良好な景観や風致を維持するため、都道府県・指定都市・中核市・景観行政団体である市町村は、条例で屋外広告物の表示・掲示を禁止することができる。また、知事・首長の許可制とすることもできる。屋外広告物の基準についても、条例で定めることができる。条例に違反した屋外広告物については、知事・首長が除去を命令することができる。ただし、立看板やのぼり等については、簡易除却制度があり、通知・公告なしに即時撤去することができる。
屋上防水工事
建物屋上における雨漏りを防止するための工事のことを指します。
一般的に、屋上防水には大きく3つの方法があります。まず、防水塗料を塗る方法である塗膜防水には、ウレタン防水やFRP(ガラス繊維強化プラスチック)防水があります。次に、防水シートを貼る方法であるシート防水には、ゴムシート防水や塩化ビニールシート防水があります。そして、アスファルトを含んだ不燃布等を重ねあわせて接着する方法であるアスファルト防水があります。
どのような防水方法を採用するかは、屋根の形状や施工条件によって異なります。適切な方法を選択し、施工することが必要です。
奥行
建物や宅地の前面道路に接する境界から、その反対側の境界までの距離を指します。建物や宅地の形状や大きさを表す際には、前面道路に接している距離を「間口」と呼び、奥行と間口の両者を合わせて示すことがあります。
汚染井戸周辺地区調査
地下水や土壌汚染が発生した場合に行われる調査のことである。この調査では、汚染範囲を確認し、汚染原因を究明するために、汚染物質の種類や帯水層の構造、地下水流向・流速等を勘案して複数の地点で実施される。調査対象は利水影響が大きい井戸から選定され、飲用井戸は必ず調査されることが基本的な方針となっている。調査結果に基づき、継続監視調査が実施され、数年後に再び汚染井戸周辺地区調査が行われ、汚染範囲の確認などが行われることがある。汚染井戸周辺地区調査は、水質汚濁防止法に基づく地下水モニタリング調査の一つである。
汚染土壌の掘削による土壌汚染の除去
土壌汚染対策の一つであり、健康被害の恐れがある場合に実施される。この方法では、汚染土壌を掘削し、その場所に掘削した汚染土壌以外の、汚染されていない土壌を埋め戻すことで、汚染物質を除去する。また、掘削した汚染土壌から有害物質を取り除いた後、土壌を埋め戻すこともできる。この措置は、環境省の「土壌汚染対策法ガイドライン」を参考にして行われる。
汚染土地の指定台帳
土壌汚染対策法に基づき、都道府県知事が調製する台帳であり、汚染土地として指定された区域の所在地、土壌汚染の状況等が記載されています。指定される区域は、「要措置区域」と「形質変更時要届出区域」の二つに分かれており、それぞれ別々に調製されます。指定された年月日や区域の概況、土壌汚染状態、汚染状況調査の実施方法や指定調査機関などが主な記載事項となります。また、解除された場合には、指定台帳から削除し、「解除台帳」に記録します。
乙区
不動産の所有権以外の権利に関する情報を記載するための登記記録の一部である。抵当権設定登記や地役権設定登記、賃借権設定登記など、様々な種類の登記が乙区に含まれている。乙区に登録された権利情報は、不動産の売買や賃貸借に際して必要な情報として重要な役割を担っている。
おとり広告
実際に取引できない不動産物件の広告で、主に顧客を引きつけるために用いられる手法のことを指します。架空の物件や売却済みの物件、売主に取引の意思がない物件などがこれに該当します。このような広告は、宅地建物取引業法に反する行為とされ、また、不動産公正取引協議会が策定した「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」においても禁止されています。
鬼瓦
屋根の棟の先端に設置された瓦のことであり、棟の端を覆って雨水の侵入を防ぐとともに、魔除けの意味もあるとされています。鬼瓦は鬼ヅラや州浜形、家紋入りなどの装飾的な意匠が用いられることが一般的です。
オフバランス
貸借対照表から資産を分離する財務手法で、「オフ・バランスシート」の略語です。この手法によって、資産保有によるリスクや負債の軽減、キャッシュフローの獲得などの利点がありますが、一方で、資産利用コストの増大やキャピタルゲイン獲得機会の喪失などのデメリットもあります。不動産の証券化やリースバック手法などが、オフバランスの例です。
親子ドア
広いドアと狭いドアの2つの扉から構成される両開きのドアのことである。一般的には、狭いドア(子ドア)は閉まったままで、広いドア(親ドア)のみを使って出入りする。必要に応じて子ドアを開放して広いスペースにすることもできる。ただし、子ドアを固定したドアは「片袖」と呼ばれる。
オリジネーター(Originator)
不動産証券化において、不動産や不動産信託受益権、不動産担保債権などの原資産を保有し、それらを証券化の対象となるSPCなどに譲渡する人物を指す。オリジネーターは資金調達の手段として証券化を活用することができ、同時に証券化の促進役としても活躍することがある。また、オリジネーター自身が不動産証券化を推進する場合もあれば、不動産を譲渡した上で改めて同じ不動産を賃借することもある。
温室効果ガス
人為的に排出され、地球温暖化の原因となる化学物質のことを指します。京都議定書では、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、ハイドロフルオロカーボン類、パーフルオロカーボン類、六フッ化硫黄の6種類が排出量の削減対象となっています。この6種類のガスは、100年間にわたる温室効果の強さに応じて二酸化炭素に換算され、二酸化炭素が最も寄与しています。排出量のシェアは、二酸化炭素76.7%、メタン14.3%、亜酸化窒素7.9%、フッ素ガス類1.1%であるとされています。なお、温室効果ガスの排出だけでなく、エアロゾルの排出や森林伐採などによっても、気候に対する人為的な影響が生じることがあります。
温水ルームヒーター
屋外のガスボイラーで温水を作り、それを室内の器具に導いて空気を暖める暖房器具です。この方式は、床暖房や温水パネルヒーターと同じく温水を利用した暖房方法ですが、温水ルームヒーターは移動ができるため、暖房を必要とする場所に設置できます。ただし、暖房範囲は局所的になるため、広いスペースを暖めるには適していません。
オンライン庁(不動産登記における~)
不動産登記をオンライン申請できる登記所のことを指します。2008年7月14日をもって、すべての法務局(本局・支局・出張所)がオンライン庁となりました。このシステムを利用することで、登記申請の手続きが迅速かつスムーズに行えるようになりました。また、同様の言葉としてコンピュータ庁がありますが、こちらは登記事務をコンピュータで処理する登記所を指します。コンピュータ庁では、紙の登記簿に代わって磁気ディスクによる登記記録が原則とされ、より高速で正確な登記手続きが可能になっています。
オーク
ブナ科コナラ属の落葉広葉樹の総称であり、古くから建築材や家具材、船材、樽材として広く利用されています。和名はナラで、英語のoakと同じ意味を持ちます。
オーク材は、硬さと耐久性を兼ね備え、木目や色には天然木の美しさがあります。そのため、建築材としては主に無垢材として使われることが多いです。
また、オークは落葉樹であり、コナラ属の常緑樹であるカシ(樫)とは異なります。
オートバス
浴槽に自動的に給湯する機能が備わっているものを指す和製英語である。使用する前に湯量や湯温を設定し、ボタン操作などで給湯を開始するだけで、設定した通りに給湯される。自動的に追い焚きする機能を持つものを「フルオートバス」、追い焚きのためには別途指示が必要なものを「セミオートバス」と呼ぶ。ただし、オートバスであっても浴槽の栓は自動的に開閉しないことに注意が必要である。
オートロック
ドアを閉じると自動的に施錠する仕組みを指します。この機能は、マンションの出入口やホテルの部屋など、セキュリティが必要な場所で広く採用されています。和製英語であり、英語では "automatic door lock" (オートマチックドアロック)が一般的に使われています。
オーニング
英語でawningと呼ばれる可動式の「日よけ」のことであり、窓やポーチなどに設置されます。一般的には、テント生地が使用されており、窓辺の日差し調節やポーチの雨からの保護などに使用されます。
オープンエアスペース
ベランダやバルコニーの中でも通常よりも広く、開放感があるスペースを指す用語です。しかしこの用語には明確な基準がなく、一般的な用語ではありません。そのため、広告や間取り表示の名称に惑わされず、実際に現地で確認する必要があります。広さだけでなく、部屋との連続性も大切な要素です。また、建築基準によれば、ベランダやバルコニーの外端から1メートル以上離れた内側の部分は建築面積に算入されます。
オープン外構
周囲を遮蔽しない外構のことを指します。このような外構では、樹木や草花などを使って開放的な敷地境界を作り出します。ただし、オープン外構の場合、プライバシーや防犯などを考慮した対策が必要となります。
オープンシェルフ
背面や側面に板がなく、収納したものが空間に開放された棚のことを指します。このような棚は、収納物と一体となってインテリアとして機能することがあります。
オープンハウス
本来は企業の広報活動で、オフィスや生産施設を見学させることによって企業に対する理解度を高めることを目的としていた。不動産業界では、特定の物件の内部を一定期間、担当営業員が常駐し、買いたいと希望する顧客に公開することで販売促進を図ることを指す。
オール電化システム
住宅内で必要な熱源を全て電気で賄うシステムのことです。冷暖房や給湯、調理などに電気を使用し、燃焼による有害物質や火事の危険性が少ないことが特徴です。
応急借上げ住宅
災害被災者に対して、緊急時に民間賃貸住宅などを借り上げ、提供する住宅です。この住宅は、応急仮設住宅の一種で、「借上型応急仮設住宅」や「みなし応急仮設住宅」とも呼ばれます。
応急借上げ住宅の供給方法には、都道府県や市町村によるマッチング方式と、被災者自身が物件を探し、都道府県に申請する方式(被災者自身が探す方式)があります。
応急仮設住宅の提供方法には、建設する方法と借りる方法がありますが、それぞれの住宅の特徴や被災地域の実情などを踏まえて、あらかじめ計画しておく必要があります。たとえば、不動産業団体などとあらかじめ協定を締結しておくことで、応急借上げ住宅の供給を円滑に確保できます。
応急危険度判定調査
地震被災後の建築物において、余震などの影響により倒壊や部材の落下などの危険度を判定するための調査です。
この調査は、被災した市町村が行い、派遣された応急危険度判定士が建物外部から目視による調査を行います。判定は、「危険」「要注意」「調査済」の3段階で表示されます。
応急危険度判定調査は、住家被害認定調査の代替ではなく、罹災証明書のためには別途調査が必要です。
屋外広告物条例
都道府県、指定都市、中核市、そして景観行政団体である市町村が、屋外広告物の規制に関する条例を制定することを定めた法律である。この条例は、屋外広告物法第3条から第5条までの規定に基づいて制定され、屋外広告物の表示・掲出の禁止、知事・首長による許可制、そして屋外広告物の形状、面積、色彩、意匠、掲出方法の基準について定めている。この条例によって、屋外広告物の規制が可能な地域は全国どこでも設けることができるようになった。また、屋外広告物条例に違反した場合、違反広告物を除去することができると定められている。
屋外電源
建物の外側に設置する電力供給設備のことを指します。一般的には、壁面などに設置された電源コンセントがこれにあたります。屋外で電気を使用する場合、屋内から延長コードを引っ張ることも可能ですが、屋外電源を設置することで、より簡単に電力を供給できます。特に、ガーデンパーティーなど屋外での催し物やDIY作業などでは、屋外電源があると便利です。
屋上緑化
建造物の屋上に樹木・植物を設置し、緑化することを指します。この手法は、近年ではヒートアイランド現象の緩和に有効であることが認識され、国では「都市緑地法」の改正・施行により「緑化施設整備計画認定制度」が創設されました。この制度により、樹木・植物などを屋上等に設置する場合には固定資産税を軽減できるようになりました。また、東京都では、2001年に自然保護条例を改正・施行し、敷地面積1,000平方メートル以上の民有地において、建築物等を新築・増築する場合には、地上部分の空地と屋上の利用可能部分の20%を緑化することが義務化されました。
押入れ
和室や洋室などの一部分を引き戸や襖(ふすま)で仕切った空間であり、主に衣服や寝具などの収納場所として使われます。同様の意味で英語では「closet(クローゼット)」と呼ばれることもあります。一般的には、押し入れは床の間の横に設置され、戸を開けることで中に入ることができます。また、洋室の場合は壁面に取り付けられることが多く、引き戸やスライド式の扉が付いています。衣類や寝具などを収納する他、季節外の衣服や荷物の保管場所としても活用されます。
汚染除去等計画(土壌汚染対策法の~)
土壌汚染対策法に基づいて、汚染の除去などの措置が必要な区域で土地所有者などが作成する計画です。この計画は都道府県知事に提出され、講じる汚染除去等の措置やその時期、完了予定時期などが記載されます。
提出された計画が技術的基準に適合しない場合、都道府県知事は変更を命じることができ、土地所有者などは提出した計画に従って措置を実施する必要があります。要措置区域に指定された土地所有者などは、汚染除去等計画を作成し、適切な措置を講じることで、土壌汚染の健康被害を未然に防ぐことができます。
汚染土地の指定
土壌汚染対策法に基づき、基準に合致していない土地を指定することを指します。都道府県知事が土壌汚染状況調査の結果をもとに指定し、台帳に公示され、一般の閲覧が可能となります。指定される汚染土地には、「要措置区域」と「形質変更時要届出区域」の2種類があります。「要措置区域」は、土壌汚染の摂取経路があり健康被害が生じる恐れがあるため、汚染の除去等の措置が必要な区域で、措置を講じなければなりません。「形質変更時要届出区域」は、汚染の除去等の措置が不要な区域で、土地の形質変更時に都道府県知事に計画の届け出が必要となります。
汚染土地の土地の形質変更
土壌の汚染状態が基準に適合していない土地であって、健康被害が生じる恐れがないため、汚染の除去等の措置が不要な区域である形質変更時要届出区域に指定された土地について、土地の形質を変更する行為を行うことを指します。この場合、行為に着手する14日前までに都道府県知事に届け出が必要であり、工事によって土壌汚染を拡散する恐れがある場合には、都道府県知事は工事計画の変更を命令することができます。
また、要措置区域に指定された土地については、汚染の除去等の措置が必要な区域であるため、実施措置が実施され要措置区域の区域指定が解除されない限り、原則として土地の形質変更を行ってはいけません。
オットマン
足を載せるためのクッションが付いた台のことを指します。英語ではottomanと呼ばれ、「フットスツール(footstool)」とも呼ばれます。元々はオスマン帝国で使われていたクッション張りの背の低い長椅子を指していましたが、イギリスで小型化され、現在のようなクッション付き足載せ台となりました。このような名前になったのは、オスマン帝国に由来するためです。
踊り場
階段の途中に設けられた、踏面が広くなっている段のことを指します。階段を昇降するときの危険防止や疲れをとるために設けられます。また、階段の方向転換時にも取り付けられることがあります。幅や奥行き、段の高さについては、建築基準法で定められています。
オプション
選択の自由があることを指す言葉であり、英語のoptionに由来します。一般的には、標準的な装備に追加する付属品やサービスのことを指し、不動産業界においては、物件に設けられた設備や仕様に加え、個別にオプションを追加することができる場合があります。また、金融業界においては、ある目的物を一定の期間後に一定の価格で取引する権利を指すことがあります。
オポチュニティファンド(Opportunity Fund)
私募ファンドの一つで、投資家から集めた資金を運用者が運用し、その成果を出資額に応じて投資家に還元する仕組みです。高い運用実績を目指し、投資対象を限定せず運用者に自由な裁量権を与えることが特徴で、不動産を投資対象とすることが多いです。しかし、一般に投資対象が限定的なファンドよりもリスクが大きいため、注意が必要です。このファンドはアメリカで普及しています。
折り上げ天井
壁の上端に弧状の蛇腹を設け、天井面を高くするデザインの天井のことを指します。和風建築に多く用いられ、天井と壁面が凹曲面で接合されます。このデザイン技法を「折り上げ」と呼び、設置する弧状の蛇腹を「折り上げ支輪」と呼びます。折り上げ天井は、天井面が壁面上端よりも高くなるため、開放感のある部屋を演出することができます。
オルタナティブ投資
従来の上場株式や債券といった伝統的な資産以外に対する投資のことを指します。
オルタナティブ投資は、価格動向が伝統的な資産と連動しない資産に対する投資であり、リスク分散や収益パターンの多様化などのニーズに応えることができます。また、ハイリスク・ハイリターンな投資の需要にも応えることができます。
オルタナティブ投資の種類は多岐にわたり、農産物や鉱産物などの現物・先物取引、不動産投資、ファンドへの投資、金融派生商品の取引などがあります。このような多様な投資の形態は、投資家のリスク許容度や収益性に合わせた選択が可能となっています。
温水洗浄便座
温かい水を噴射して肛門や陰部を洗浄する機能を備えた便座のことを指します。洗浄の強さを調整することができ、乾燥や脱臭などの機能も付いていることがあります。このような便座は、「ウォシュレット」や「シャワートイレ」という商標名でも知られています。
オンライン申請(不動産登記における~)
不動産登記をインターネット上で申請することを指します。不動産登記法の改正により、2005年に創設された電子申請とも呼ばれます。
これまでの登記申請は書面主義と出頭主義が原則でしたが、オンライン申請が新設されたことにより、登記申請者の負担軽減が期待されています。オンライン申請には、法務省オンライン申請システムに登録された司法書士が、インターネットを介して申請情報を送信することで行われます。また、電子署名・電子認証の仕組みを利用してセキュリティを確保し、不正行為を防止しています。
カーキ色
茶色味のあるオリーブ色であり、英語で「khaki」と呼ばれる色です。この色は黄土色や黄褐色といった幅広い色合いを持ちます。また、汚れが目立たないことから、軍服の色としてもよく使われています。この色の名前「カーキ」は、ヒンディー語で土埃を意味する言葉から由来しており、イギリス軍が軍服の色として採用したことで一般化しました。
ガーデニング
植物栽培を趣味とすることである。英語でgardeningと言われる。一般的に、庭やベランダで行うことが多く、家庭菜園でのガーデニングも人気がある。花卉、ハーブ類、野菜、果物など、植物の種類は様々であるが、栽培の過程を楽しむことが重要視される。農園付き住宅の農園は、ガーデニングを主目的としたものが多いことが特徴である。ちなみに、英語のgardeningは、「庭仕事」という意味もある。
カーテンウォール
高層ビルや高層マンションにおいて、建築物自身の軽量化を実現するために開発された非常に軽量な外壁のことです。通常の高層建築では外壁が荷重を支え、かつ地震力や風圧力に対抗する役割を有しているため、高層化が進むと、外壁自体の重さが問題となります。そこで、主要構造を柱と梁とし、外壁は構造体に張り架けただけのものとし、外壁をウロコ状に配置して建物のしなりによる歪みの影響をごく小さくするという工法が開発されました。この工法による外壁のことを「カーテンウォール」と呼びます。カーテンウォールを採用すると、外壁施工の際に建物外部に足場を組む必要がないため、施工しやすいという長所もあります。現在では、アルミカーテンウォール、ハニカムアルミパネル、ガラスカーテンウォール、チタンパネル、セラミックパネル、PCカーテンウォールなどのさまざまな製品が登場しています。霞ヶ関三井ビルのアルミカーテンウォールは、日本における代表的なカーテンウォールの初期の例です。
カーテンレールボックス
一般的にはカーテンボックスと呼ばれます。カーテンをスムーズに開閉するために使われるレールやフックを覆う箱状のものであり、天井に埋め込んだり、窓枠の上に取り付けたりすることができます。カーテンレールボックスは、部屋のインテリアに合わせてデザインされた製品が多く、様々な素材や色で製造されています。また、断熱性や遮光性がある製品もあり、快適な居住空間を作るためにも重要なアイテムです。
カーポート
自動車を駐車するための屋根と柱のみの構造物で、壁がない点が特徴的です。英語での呼び名はCarportです。
カーポートは建物ではないため、建築基準法に基づく許可が必要ない場合があります。ただし、地域によっては条例により許可が必要な場合もあるため、確認が必要です。
また、カーポートは青空駐車場と異なり、屋根があるため雨や日光から車を守ることができます。これにより、車の塗装を保護したり、車内の温度上昇を防いだりすることができます。
買い換え特約
不動産の買い手が売却した別の不動産の代金を使って、当該不動産の購入費用に充てることを指します。しかしこの買い換えにはリスクがあり、別の不動産の売却がうまくいかないと当該不動産を購入できなくなる場合があります。
そのため、不動産取引においては、買い手が別の不動産の売却に失敗した場合に、契約を解除し白紙に戻す特約が盛り込まれることがあります。これが「買い換え特約」と呼ばれるもので、買い手に解除権が与えられるため、具体的な条件や売主と買主の義務などを明確にすることが望ましいです。例えば、売却物件の種類や価格、売却期限などを条件として示すべきです。また、買い手が解除権を行使した場合、売主が受け取った手付金や代金の返還義務や買い手に損害賠償義務があるかどうかも明確にする必要があります。
外構
建物の外側にある工作物の総称であり、門や塀、垣根、庭木などが含まれます。これらは敷地の境界を形成するとともに、建物と一体となって敷地の景観や雰囲気を構成します。
「外構」と「エクステリア」は同じ意味を持っています。
介護付有料老人ホーム
高齢者向けの居住施設の一種で、介護サービスを提供する施設です。入浴や排せつの介助、身体介護、医療行為、リハビリテーションなどを必要に応じて提供し、生活の支援を行います。また、食事の提供や清掃、洗濯なども行います。
「介護付有料老人ホーム」は、有料老人ホームの一種で、「住宅型」と「健康型」の2種類があります。「住宅型」は、生活支援サービスのみを提供し、介護サービスは別途契約が必要です。「健康型」は、自立生活を基本として食事等を提供し、介護が必要になった場合は退去することが前提となっています。
介護予防
介護が必要になる前にその状態を予防・遅延させることや、介護が必要になった場合に悪化を防止・軽減することを指します。
このためには、運動機能や栄養状態の改善だけでなく、個々人の生活機能や参加度合いを高めることが必要です。これにより、生活の質が維持され、向上することが期待できます。
住宅は、地域活動とともに介護予防の場としての役割を果たすことができます。
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム=特養)
要介護高齢者のための生活施設であり、一定の基準を満たした施設のことを指します。特別養護老人ホームは、老人福祉法で定められた名称であり、介護保険法に基づいて定員数や床面積などの基準が設けられています。定員29名以下の場合は「地域密着型特別養護老人ホーム(地域密着型介護老人福祉施設)」と呼ばれます。設置・運営は、地方公共団体や社会福祉法人などが行います。
特養の入居対象は、65歳以上で常時介護を必要とし、居宅では介護が困難な人(原則として要介護度3以上)です。入所者には、入浴、排泄、食事などの介護や日常生活の世話、機能訓練、健康管理、療養上の世話が提供されます。特養は、介護が必要な高齢者の方々にとって安心できる生活の場として役立っています。
解除権
契約を解除する権利であり、民法で認められています。債務不履行、債務の履行不能、手付放棄、契約不適合などの場合に行使できます。解除権の効力は、相手方に対する意思表示によって発生し、撤回できません。解除には、通常、期間を定めて債務の履行を催告し、その期間内に履行がないときに行使されます。ただし、一定の場合には催告することなく直ちに解除できます。解除権が行使された場合、契約の当事者は、相手方を現状に戻す義務があります。しかし、第三者の利益を害することはできません。また、解除権を行使した上で、損害賠償の請求をすることもできます。ただし、解除権を有する者が、故意、過失によって、契約の目的物を著しく損傷すること、加工・改造して他の種類のものに変えることなどをした場合には、その解除権は消滅することになります。
会社型投資信託
投資家が特定の法人を設立して投資を行う方法であり、不動産投資信託の大部分がこれに該当する。以前は契約型の方法しか認められていなかったが、1998年の法改正によって会社型投資信託も実施可能になった。そして2000年に不動産投資が対象に加えられ、不動産投資信託が実現した。法人を担うのが投資法人であり、投資主がその構成員であり、投資主に与えられる権利が投資口である。
崖線
崖地の連なりを指します。この地形には、緑が連続し、湧水や豊かな動植物生態が残っている場合が多く、自然の風景として美しいとされています。
しかし、傾斜地マンションの建設などによって、崖地の緑等の喪失、崖線の分断などが進んでいることが問題視されています。そのため、崖線の保全・活用のための取り組みが必要であると考えられています。
例えば、国分寺崖線(東京都)の保全のためには、地区を指定する条例が定められ、建築構造の制限、色彩の配慮、条例制限との適合性審査のための計画の届出などが定められました(世田谷区国分寺崖線保全整備条例)。崖線は、自然景観や動植物の生息環境を守るため、適切な管理が求められています。
解体工事施工技士
国家資格であり、解体工事に必要な知識や技術を身につけた専門家です。この試験は、公社全国解体工事業団体連合会が実施しています。この資格を持つ人は、一般建設業である解体工事業の営業所の専任技術者や、工事現場の主任技術者または監理技術者の資格を持つことができます。
ただし、建設業法の許可を必要としない解体工事業を行う場合は、都道府県知事の登録が必要です。また、この場合、解体工事の施工技術上の管理をするために、技術管理者を配置する必要があります。そのため、解体工事施工技士は、技術管理者として認められます。
階段
段差のある通路であり、「きざはし」または「梯子段」とも呼ばれる。主に建物の階を移動するために造り付けられるが、傾斜の大きい道などにも設置される。階段は、複数の平面を高低差をもって順次に連結した構造になっており、隣り合う平面の高低差を「蹴上げ」、足を乗せる平面の奥行きを「踏面」と呼ぶ。また、高い階段の途中に設ける広い平面部分を「踊り場」という。
建築基準によると、住宅用の階段には、蹴上寸法を23cm以下(共同住宅の共用階段は22cm以下)、踏面寸法を15cm以上(同21cm以上)、幅員を75cm以上とすること、高さ4m以内ごとに踊り場を設けること、手すりを設けることが義務付けられている。ただし、蹴上寸法と踏面寸法との関係や階段の斜度については特に決まりはない。
階段の形状には、まっすぐに昇降するもの(直階段)のほか、踊り場で直角に向きを変えるもの(かね折れ階段)、踊り場で向きを正反対に変えるもの(折り返し階段)、らせん状に回りながら上り下りするもの(螺旋階段)などがある。
改築
既存の建築物の一部または全部を解体し、同じ規模と構造の建築物を建て直すことを指す言葉である。
建築基準法において、改築も「建築」に該当するため、建築確認を申請する必要があることが定められている。つまり、改築を行う場合には、法律に基づく手続きを行うことが必要である。
海中特別地区
自然環境保全地域の一種であり、海面・海中で指定される地区を指します。この地区では、建築物の建築、工作物の建築、宅地造成、海底の形状変更、土石採取、指定された熱帯魚・珊瑚等の捕獲物の係留について、環境大臣の許可が必要となります。自然を守り、海洋資源の保全につなげるために、法律で厳格に管理されています。
買主の地位の譲渡
売買契約において買主が持つ地位を他の者に売却することを指します。この譲渡は、契約上の地位を移転させることによって行われます。中間省略登記を行うための手法の一つとされ、実際には2つの契約が締結されます。すなわち、売買契約(A→B)と、買主の地位を譲渡する契約(B→C)です。このため、所有権はAから直接的にCに移転することになります。また、BC間の契約は売買契約に従属するため、CはAB間の契約内容を把握することができます。
開発許可
宅地造成等(開発行為)を行なう際に必要とされる許可のこと。都市計画法に基づく制度である。
1.趣旨
都市計画法では、無秩序な開発を規制するために、開発許可の制度を設けている。一定規模以上の開発行為を行なうためには、知事(指定都市等では市長)から開発許可を受ける必要がある。
2.開発許可の概要
1)許可の対象は「開発行為」である。
2)開発行為を行なおうとする者は、開発行為に着手する前に知事(指定都市等では市長)の許可を受ける必要がある(都市計画法第29条)。
3)一定の開発行為については、開発許可を受ける必要がない。
4)知事等が開発許可を与えるか否かを審査する基準には、全国どこでも適用される全般的許可基準(技術的基準、都市計画法第33条)と、市街化調整区域内の開発行為についての基準(立地基準、都市計画法第34条)とがある。
3.開発行為
開発許可の対象は「開発行為」である。開発行為とは「建築物の建築または特定工作物の建設のために土地の区画形質を変更すること」である(詳しくは「特定工作物」「土地の区画形質の変更」を参照)。
4.開発許可を得る必要がない開発行為
次のような開発行為は開発許可を受けないで行なうことができる。
1)次の面積に達しない開発行為
・東京都の特別区・既成市街地・近郊整備地帯等:500平方メートル未満
・市街化区域:1,000平方メートル未満
・区域区分が定められていない都市計画区域: 3,000平方メートル未満
・準都市計画区域:3,000平方メートル未満
ただしこれらの面積は、特に必要があると認められる場合には、都道府県・指定都市等の条例で「300平方メートル未満」にまで引き下げることができる。
2)市街化調整区域・区域区分が定められていない都市計画区域・準都市計画区域における、農林漁業者の住宅を建築するための開発行為および農林漁業用の建築物を建築するための開発行為
3)公益施設のための開発行為
公益施設は、駅舎、医療施設、小中学校、高校、公民館、郵便局、図書館、墓地、火葬場、と畜場、し尿処理施設、ごみ処理施設、卸売市場など政令で指定するものに限る。
4)国・都道府県・一定の市町村が行なう開発行為
5)都市計画事業の施行として行なう開発行為
6)市街地再開発事業の施行、住宅街区整備事業の施行、土地区画整理事業の施行として行なう開発行為
7)非常災害のため必要な応急措置、通常の管理行為・軽易な行為に該当する開発行為
通常の管理行為・軽易な行為は、仮設建築物の建築、土木事業などに一時的に使用するための第一種特定工作物の建設、車庫・物置その他附属建築物の建築、建築物の増築で増築に係る床面積の合計が10平方メートル以内のもの、建築物の改築で用途の変更を伴わないもの、建築物の改築で改築に係る床面積の合計が10平方メートル以内のもの、主として当該開発区域の周辺の市街化調整区域内に居住している者の日常生活のため必要な物品の販売加工修理等の業務を営む店舗・事業場などの新築(延べ面積が50平方メートル以内)であって当該開発区域の周辺の市街化調整区域内に居住している者が自ら当該業務を営むために行なう開発行為(開発規模が100平方メートル以内に限る)など、政令で指定するものに限る。
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5.開発許可の基準
知事(指定都市等では市長)が開発許可を与える場合の基準が定められている。この基準には、全国どこでも適用される全般的な基準(技術基準、都市計画法第33条)と、市街化調整区域内においてのみ適用される基準(立地基準、都市計画法第34条)の2種類がある。市街化調整区域では両方の基準を満たさなければならない。(開発許可基準については「開発許可の基準(全般的許可基準)」「開発許可の基準(市街化調整区域内の許可基準)」参照)
6.都市計画区域・準都市計画区域以外の区域における開発行為
都市計画区域および準都市計画区域以外の区域においてその面積が1万平方メートル以上開発行為を行なう場合は、4の2)〜7)に該当しない限り開発許可を受けなければならない。
開発許可が不要な開発行為(市街化調整区域における~)
市街化調整区域では、その規模にかかわらず、開発行為について知事(指定都市等では市長)の許可を受けなければならないとされている。
市市街化調整区域は市街化を抑制する区域であるので、小規模開発についても、立地規制の観点から開発許可の対象としているのである。
市ただし例外として、次のような開発行為については、開発許可を受ける必要がないものとされている。
1.農林漁業者の住宅や、農林漁業用建築物(畜舎、蚕室、温室、堆肥舎、サイロなど)を建築するための開発行為
2.市街化調整区域内に居住している者の日常生活のため必要な物品の販売、加工、修理等の業務を営む店舗等(延床面積が50平方メートル以下)を新築する目的で、その市街化調整区域内に居住している者が自らその業務を営むために行なう100平方メートル以下の開発行為
3.鉄道の施設、医療施設、小中学校、高校、公民館等の公益上必要な建築物の建築のために行なう開発行為等
市情報提供(株)不動産流通研究所「R.E.words」
開発許可の基準(全般的許可基準)
都市計画法における開発許可に関して、どの地域でも適用される技術的な基準のこと。
1.趣旨
都市計画法は、開発行為(建築物の建築や特定工作物の建設を目的とする土地の区画形質の変更のこと)を行なうためには、原則として知事(指定都市等では市長)の開発許可を受ける必要があると定めている。
開発許可を与えるか否かの基準は次の二つに分けて定められている。
A)全国のすべての地域に適用される基準で、「全般的許可基準」または「技術的基準」と言われ、公共施設の整備、防災上の措置などの水準に関して審査するもの(都市計画法第33条)
B)市街化調整区域内でのみ適用される基準で、「立地基準」と言われ、立地の適正性を判断するためのもの(都市計画法第34条、詳しくは「開発許可の基準(市街化調整区域内の許可基準)」を参照)
A)の基準は宅地の水準を判断するための一般的な基準であって、市街化調整区域における市街化を抑制するべく定められているB)の基準とは性格を異にする。従って、市街化調整区域内での開発行為に対する開発許可ついては、B)だけでなくA)も適用されることとなる。
2.全般的許可基準の概要
「全般的許可基準」は次のとおりである。
1)予定建築物の用途が用途地域などに即していること
予定される建築物等の用途が、用途地域、特別用途地区、特定用途制限地域などに適合していること。また地区計画が定められていて、地区整備計画が定められているとき(または施設の配置・規模が規定された再開発促進区があるとき)は、予定建築物等の用途などが地区計画等に即していること。
2)公共施設等との用途の配分
公共施設、公益的施設(学校など)、予定建築物の用途の配分が適正であること
3)排水施設、地盤の軟弱な土地等における安全措置
ア 排水路その他の排水施設が、下水を有効に排出し、溢水等の被害が生じないように設計されていること。
イ 地盤の軟弱な土地、がけ崩れや出水の恐れが多い土地などであるときは、地盤の改良、擁壁の設置などの安全上必要な措置が講じられていること。
4)権利者の同意
開発行為を行なう区域(開発区域)内の土地または建築物等につき、工事の実施の妨げとなる権利を有する者の相当数の同意を得ていること。
5)樹木の保全等、緑地帯等、輸送の便
ア 1ha以上の開発行為では、植物の生育の確保上必要な樹木の保存、表土の保全等の措置が講じられていること。
イ 1ha以上の開発行為では、騒音、振動等による環境の悪化の防止上必要な緑地帯その他の緩衝帯が配置されていること。
ウ 40ha以上の開発行為では、当該開発行為が道路、鉄道等による輸送の便等から見て支障がないこと。
6)公共空地、道路の接続
道路、公園、広場その他の公共空地(消防用貯水施設含む)が環境保全上等で支障がない規模構造で配置されること。開発区域内の主要な道路が、開発区域外の相当規模の道路に接続すること。なお、この基準は、自己居住用の住宅には適用されない。
7)給水施設
水道その他の給水施設が、想定される需要に支障をきたさないこと。なお、この基準は自己居住用の住宅には適用されない。
8)災害危険区域等を含まないこと
「災害危険区域」「地すべり防止区域」「土砂災害特別警戒区域」などの土地を含まないこと(ただし支障がない時は含んでよい)。なお、この基準は、自己居住用の住宅と、自己業務用の建築物・工作物には適用されない。
9)資力信用、工事完成能力
開発許可の申請者に当該開発行為を行なうために必要な資力および信用があること。工事施行者に当該開発行為に関する工事を完成するために必要な能力があること。なお、この基準は、自己居住用の住宅と、一定規模以下の自己業務用の建築物・工作物には適用されない。
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開発行為
都市計画法上の開発許可の対象となる行為のこと。
1.趣旨
都市計画法では、無秩序な開発を規制するために、宅地開発に対しては知事(または市長)の許可が必要であると定めており、これを開発許可という(都市計画法第29条)。この開発許可の対象となる行為が「開発行為」である。
2.定義
開発行為とは、正確には「主として建築物の建築または特定工作物の建設の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更」と定義されている(都市計画法第4条第12項)。
ここで「特定工作物」と「土地の区画形質の変更」の意味については、おおよそ次のように定義されている。
1)特定工作物
コンクリートプラント、ゴルフコース、1ha以上のテニスコートなどのこと(詳しくは特定工作物へ)。
2)土地の区画形質の変更
宅地造成、道路の新設などを伴う土地区画の変更、農地から宅地への変更などのこと(詳しくは土地の区画形質の変更へ)。
2.の定義に該当しない行為は、開発行為ではないので、開発許可を必要としない。例えば、1ha未満のテニスコートの建設のための宅地造成は、開発行為に該当しない。また建築物を建築する目的で、登記簿上で土地を合筆することは「土地の区画形質の変更」ではないので、開発行為に該当しない。
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開発道路
都市計画法に基づき開発許可を受けた開発地域において、公共施設として建設された道路のことを指します。建設にあたっては、設計段階で市町村の指導の下、規格に基づく幅員や勾配などが定められます。道路の管理については、設置後は一般的に市町村が担当し、道路法の道路として扱われます。開発道路は、接道義務を満たすために私道よりも幅員が広く設置されることが多いです。
外壁塗装
建物の外壁を保護するために行われる塗装作業である。外壁は、風雨や紫外線などの自然要因によって劣化していくため、その進行を遅らせるために外壁塗装が必要となる。しかし、塗料自体も経年劣化するため、定期的な再塗装が必要である。再塗装の際には、塗装対象の範囲や下地の状態、塗料の選定などに注意が必要である。また、外壁塗装は建物の美観にも大きく関わるため、色や質感などのデザイン面にも配慮が必要となる。
買戻
債務者または物上保証人が所有する不動産を債権者に譲渡し、債務を全額弁済すると同時に債務者がその不動産を買い戻す制度である。民法によって規定されており、売買契約と同時に特約をする必要がある。買主が不動産を占有するため、使用収益による利益を得る反面、売主から利息を取ることはできない。買戻の代金は、当初の売買代金と同額である必要がある。買戻の登記には、売買契約時の所有権移転登記に買戻特約の附記登記が必要である。しかし、民法上の買戻は厳格な要件があるため、実際には要件が緩やかな再売買の予約がよく使われる。
解約
法律行為において、当事者の意思表示によって契約関係を消滅させることを指します。解約は意思表示の時点から将来に向けて契約消滅の効果が生じ、過去に遡って契約関係を消滅させる解除とは異なります。
たとえば、借地借家法では、やむを得ない事情により、建物の賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となった場合、建物の賃貸借の解約の申し入れができることが規定されています。この場合、契約は解約の申し入れの日から一か月を経過することで終了します。
一般的に、解約に伴い契約当事者は原状回復義務を負うことになります。ただし、契約解除と混同されることがあるため、注意が必要です。
カイン
地震動の強さを表す単位の一つであり、揺れの速度を数値で示すものです。1カインは1秒間に1センチメートル変位する速度を表し、数値が大きいほど揺れる速度が速くなります。
建物の被害状況に密接に関係するため、建物の耐震設計においては、想定地震動の強さはカインで表されます。例えば、L1地震では25カイン以上、L2地震では50カイン以上を想定することが推奨されています。
なお、阪神・淡路大震災と東日本大震災は、同程度の震度が観測された地震であったものの、地震動の速度は前者の方が後者よりも大きかったことが分かっています。前者では建物倒壊が多く見られたのに対して、後者では津波による被害が大部分を占めていました。
カウンターキッチン
キッチンとダイニングルームの間にカウンターを設置することで、料理などをやりとりできるようにしたキッチンのことを指します。この設計は、キッチンをより開放的な空間にするために用いられることが多く、カウンターキッチンの多くは、ダイニングルームと調理台が向き合う配置である「対面キッチン」が採用されています。カウンターの設置方法には、キッチンとダイニングルームの間仕切り壁に大きな窓を空けてカウンターを置く方法や、ダイニングルームの一角に調理台を設置し、直接カウンターを付ける方法などがあります。「カウンターキッチン」という用語は、英語でCounter kitchenと表記されますが、実際には和製英語です。
カエデ(楓)
ムクロジ科(旧カエデ科)カエデ属に属する落葉広葉樹の総称です。床材、家具材、楽器材などとして用いられるほか、園芸樹の「もみじ」も旧カエデ科の樹木です。
カエデ材は非常に硬質で、弾力性があり、木目は緻密で木肌は滑らかです。このため、床や家具、楽器や生活道具に利用されています。しかし、乾燥しにくく、加工が難しいという特徴もあります。
また、輸入される「メイプル材」の原木も実はカエデの一種であることが知られています。
家屋倒壊等氾濫想定区域
堤防決壊によって家屋が倒壊したり、流失する恐れがあるエリアを指します。この区域は、国土交通大臣や都道府県知事によって指定されます。
家屋倒壊等氾濫想定区域には、洪水による氾濫流が原因で倒壊や流失の恐れがある範囲と、河岸侵食が洪水時に起こることにより倒壊や流失が起こる恐れのある範囲という2種類があります。
この区域が指定された場合、避難は屋内での待機ではなく、避難所などへの立ち退き避難(水平避難)が必要であるとされています。
価格査定
不動産の売却を仲介する場合に、取引価格を算出する行為を価格査定と言います。価格査定を行う際には、客観的かつ実際的な成約見込額を算出するために、標準的な手法によって取引事例を比較検討し、その根拠を示すことが必要です。通常、価格査定のためには、マニュアルが使用されます。
価格査定と不動産鑑定は、価格の査定を伴いますが、不動産取引の媒介に当たっての価格査定とは異なります。不動産鑑定は、不動産鑑定士が経済価値を判断するものであり、価格査定と比べてより専門的かつ精密な方法で実施されます。価格査定は、依頼者に助言することが主な目的ですが、不動産鑑定は、特定の目的に応じた経済価値を判定することを目的としています。
家具・家電付き賃貸住宅
入居者が自分で家具や家電を用意する必要がなく、入居時に備えられている賃貸住宅のことを指す。一般的に、ベッド、ソファ、ダイニングセット、カーテン、テレビ、照明器具、エアコン、電子レンジ、冷蔵庫などが設備として備えられているが、事前に確認することが必要である。
家具・家電付き賃貸住宅は、初期費用を抑えられることが利点であるが、家賃が高くなる場合がある。また、家具・家電の種類やデザインなどを選択することができないというデメリットがある。さらに、備え付けられた設備が古くなっていたり、故障した場合の修理や交換費用が誰が負担するのかを事前に確認することが重要である。通常、契約書に「付帯設備」として明記されたものについては、貸主が修理や交換費用を負担することが多い。確定日付
ある日に私文書が存在したことを証明する日付のことです。文書の作成日付が法的な効果を持つ場合があるため、確定日付を証明することが必要です。確定日付を証明する方法には、内容証明郵便や公正証書があります。確定日付のある証書がなければ、指名債権の譲渡通知や承諾などは債務者以外の第三者に対抗できません。また、契約や覚書に関する確定日付によって、紛争を未然に防止することもできます。
確認済証(建築確認制度における~)
建築計画が建築基準関係規定に適合することが確認された際に交付される書類です。建築工事に着手する前に受ける必要があり、確認済証は建築主事によって交付されます。
また、宅地建物取引業務においては、建物の売買などについて、確認済証の交付を受けた後に広告をする必要があります。
建築工事が完了した後には、建築物が基準に適合しているかどうかの検査を受ける必要があります。この検査に合格した場合には、検査済証が交付されます。
がけ地
一般に傾斜度が30度以上で、通常の用途には供されない土地のことを指します。ただし、厳密な定義は存在していません。このような土地を評価する際には、不動産鑑定や資産課税などにおいて、評価額を減価するためにがけ地の割合に応じた補正が適用されます。なお、同様に「法地」という言葉がありますが、これは土地造成によって作られたがけ地を指すことが多く、不動産取引においてよく使われています。
花崗岩
火成岩の一種であり、非常に堅く、磨耗に強く耐久性に優れた岩石である。床材や壁材として広く利用されており、高級感のある仕上がりが特徴的である。また、産出量が多いため、比較的手頃な価格で入手できることも魅力のひとつである。ただし、花崗岩は耐火性が低いため、高温になる場所での使用には向かないとされている。
火災危険度
地震時に建物が出火し延焼被害が広がる危険性を示す指標である。自治体によって公表されており、東京都では町丁目ごとに測定し、5段階のランク分けで公表している。東京都の場合、火災危険度は東京消防庁による出火危険度測定および延焼危険度測定の調査結果に基づいて評価算定される。測定された火災危険度は、木造住宅密集地域整備事業、都市防災不燃化促進事業、防火地域の指定、防火規制等の地域選定に利用されている。
家財保険
火災や災害によって家財が損害を受けた場合に補償する保険です。火災保険は建物についての補償が中心であり、家財については対象外となっています。そのため、別途家財保険に加入することで、家財に関する損害も補填されます。特に賃貸住宅では、建物については貸主が火災保険に加入していることが多いため、借り主が家財保険に加入することが望ましいです。また、借り主が居室などに大きな損害を与えた場合は、原状回復費用が発生しますが、「借家人賠償責任補償」に加入することで、その費用も補償されます。
飾り棚
収集品などを飾るために使われる棚であり、装飾性に富んでいるため、インテリア家具としても使われることがある。同時に収納機能も担っており、持ち物を展示することで鑑賞することができる。通常の収納棚に比べ、美的な観点からも注目されるアイテムである。
瑕疵
法律上の欠点や欠陥のことであり、その欠陥がある場合、意図した法律効果が完全に生じなくなる。具体的には、民法で定められた瑕疵の内容や法律効果によって異なるが、詐欺や強迫によってなされた意思表示は「瑕疵ある意思表示」として取り消すことができたり、売買の目的物が契約不適合の場合には、買主が契約解除や損害賠償請求をすることができる。売主は瑕疵担保責任を負うことになるため、目的物に瑕疵がある場合には、売主が責任を負うことになる。2020年4月1日以降、債権関連の民法改正により、隠れた瑕疵に関する規定が削除され、瑕疵担保責任は契約不適合に関する規定によって対応されることになった。
貸金業法
消費者金融や手形割引などの貸金業について、その運営を規制し、資金需要者等の利益の保護を図るための法律。1983(昭和58)年に制定されたが、多重債務問題への対応などのために2006(平成18)年に大幅に改正され、2010(平成22)年6月から全面的に施行された。
貸金業法が定める規定のうち主なものは次のとおりである。
1.借入残高の総量規制
貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合には、新規の借入れができない。その確認のため、借入れの際に「年収を証明する書類」が必要となるほか、指定信用情報機関による信用情報の収集提供が行なわれる。
2.上限金利
利息制限法による上限金利(10万円まで20%、10万~100万円18%、100万円超15%)を超える利息(利息には、礼金、割引金、手数料、調査料などの名目を問わず債権者が受け取る元本以外の金銭(公租公課等を除く)を含む)を伴う貸付等を禁止し、その行為を行政処分の対象とする。また、出資法の上限金利(20%)を超える貸付等は刑事罰の対象とする。
3.業務の適正化
1)営業の登録、指定紛争解決機関との契約締結、返済能力の調査等の義務付け
2)断定的判断の提供、過剰貸付け、誇大広告等の禁止
3)営業所ごとの貸金業務取扱主任者の設置
(参考)貸金業法等の改正による上限金利(金融庁ホームページより)
過失責任主義
私法上の原則であり、損害の発生については、故意・過失がある場合にのみ損害賠償責任を負うとされています。これは、個人の行動の自由を保障するための原則とされています。ただし、事情に応じて損害発生の責任をより厳しく求める場合もあります。また、無過失責任の場合は、故意・過失がなくても損害賠償責任を負わなければならないことがあります。この原則は、製造物責任には適用されません。無過失責任の根拠としては、危険責任と報償責任の2つの考え方があります。
家事動線
家事のための移動経路を指す言葉である。異なる作業を異なる場所で行うことが多いため、動線は間取りや家具・設備の配置に大きく影響される。調理、洗濯、掃除、子供の世話などから構成される家事において、効率的に進めるためには、家事動線を考慮することが重要である。一般的に、家事動線は短くシンプルなものが良いとされるが、家族の生活動線との関係や、移動によって生まれる触れ合いや見守りなどの関係にも配慮しなければならない。
瑕疵物件
売買対象となる不動産に物理的・法律的・心理的な予期しなかった欠陥(瑕疵)がある場合、それを瑕疵物件と呼ぶ。例えば、土壌汚染や耐震強度の不足などが挙げられる。もし契約時に瑕疵が発見されず、あとから一定期間内に瑕疵が発見された場合、買主は売主に対して契約不適合責任を追及することができる。
貸家建付地
土地所有者と建物所有者が同一であり、その土地に建っている建物が賃貸用の建物である場合に使用される用語です。「建付地」とは、建物が存在している土地のことを指し、所有者が同一であることを示します。このような状態の土地を「建付地」と呼びます。貸家建付地は、建物が貸家であることを示すために使用されます。
かすがい
金属製の細い棒の両端を直角に曲げ、先端を尖らせた金具。部材をつなぐために用いる。
ガスコンロ
主に家庭で使用されるガスを燃料とする調理器具で、燃料の種類には都市ガスやLPガスがある。ガスコンロは火力が安定しており、調整が簡単な反面、換気が必要であり、ガス漏れにも注意が必要とされる。
課税証明書
住民税の課税額を証明する書類のことであり、住宅ローンの審査や公的年金の受給請求などで必要となる。この書類は市区町村が発行するものであり、申請は「その年の1月1日時点の住所」の市区町村に行わなければならない。また、「非課税証明書」は、課税額がゼロであることを証明する書類である。
課税標準
税金の計算に用いられる対象となる価額を指す。税率と課税標準を掛け合わせることで、税金の金額を算出することができる。例えば、所得税では所得控除を適用した後の所得額が課税標準となり、法人税では利益額が課税標準となる。不動産に関する税金においては、登録免許税や固定資産税の課税標準は、固定資産台帳に登録された価格が基本となるが、住宅用地などには特別な措置があることに注意が必要である。
課税文書
印紙税が課税される対象となる契約書および受取書のことを「課税文書」という(印紙税法第3条第1項)。
具体的には次の1.から6.などが「課税文書」に該当する(印紙税法別表第一)。
1.不動産売買契約書
2.建築工事請負契約書
3.土地賃貸借契約書
4.金銭消費貸借契約書
5.5万円以上の売上代金の領収証
6.5万円以上の売上代金以外の金銭の領収証
(補足)
・建物賃貸借契約書は課税文書ではない。
・不動産の仲介を依頼した場合に作成する「不動産媒介契約書」は課税文書ではない。
・売上代金の領収証とは、「手付金の領収証」「不動産売買代金の領収証」「賃貸料の領収証」「不動産仲介手数料の領収証」などである。
・売上代金以外の金銭の領収証とは「敷金の領収証」などである。
情報提供(株)不動産流通研究所「R.E.words」
家族従業員
個人が不動産の貸付けを行う場合に、手伝いをする家族を指します。この家族には、以下の条件があります。まず、手伝う家族と個人が同一の生計を営んでいることが必要です。さらに、手伝う家族が15歳以上であり、1年のうち6か月を超える期間、貸付けの業務に専従していることが必要です。青色申告を行っている場合には、家族従業員の給料や賞与を必要経費に計上することができます。また、白色申告を行っている場合には、家族従業員に対して専従者控除を受けることができます。
片手
不動産取引における宅地建物取引業者の報酬の受け取り方の一つであり、取引当事者のうち一方からのみ報酬を受け取る方法を指します。例えば、売り手と買い手の媒介依頼先が異なる場合には、取引に関与する各業者がそれぞれの取引当事者から報酬を受け取るため、「片手」となります。一方で、売り手と買い手の双方から媒介依頼を受けた場合には、両方から報酬を受け取ることができ、これを「両手」といいます。
合掌造り
岐阜県の白川や荘川流域、そして富山県五箇山地域に見られる、急勾配の大きな草葺き・茅葺き屋根を山形に組み立てた民家の形式です。広い屋根裏を3~4層に分け、養蚕などに利用することができます。「合掌」とは、梁の上に山形を組んで棟木を支持する斜材のことで、別名「衩首(さす)」ともいいます。この「合掌」を長く鋭角に高く組み合わせることで、独特の建物形態が生まれます。
活断層
おおむね新生代第四紀後期以降、変位運動を繰り返し、今後も活動する可能性のある断層を指します。
この活断層は、過去に地震の発生源となったことがあり、今後も発生源となる危険性があることから、注目を集めています。また、多くの活断層は一定の周期で瞬間的に変位する性質があると考えられていますが、その活動を評価する方法は未だ十分に確立されていません。
日本の地震は、海溝型地震と活断層型地震の2種類に大別されますが、土地利用などにおいて活断層の存在が注目されるのは、陸側のプレート内部で発生する活断層型地震との関係にあります。
滑動崩落(造成宅地の~)
盛り土における地滑り的変動現象であり、盛り土と地山の境界面や盛り土内部を滑り面とすることによって、造成宅地における崖崩れや土砂の流出による被害が発生することがある。大規模盛土造成地においては、滑動崩落を予防するために変動予測調査を行う必要がある。また、滑動崩落防止工事が有効であり、地下水の状態や大規模盛土造成地の地形などの条件を変化させることによって崩壊や変形を防止する抑制工と、構造物等を設けることによって抵抗力により崩壊および変形を防止する抑止工の2種類があると考えられている。
合筆登記
複数の土地を統合し、一筆の土地にするための登記手続きである。
合筆登記が行われると、それまでの各土地の登記は閉鎖され、新たに合筆された土地の登記が作成される。ただし、地目が異なる土地の合筆はできず、また所有権の登記がある土地と所有権の登記がない土地の合筆も認められない。
合筆登記は、土地の整理や再利用のために有効な手段であり、土地所有者は合筆登記によって土地を有効活用することができる。
カップボード
英語の"cupboard"が語源となっている、通常戸棚形式の家具であり、主に食器を収納するために使われます。ただし、一般的な収納棚と厳密に区別されるものではありません。
家庭菜園
「家庭菜園」とは、農地ではない場所で手軽に野菜や果物を栽培することを指す。栽培する場所は自宅の庭やベランダのほか、市民農園での栽培も含まれる。一般的な農地での栽培とは異なり、家庭菜園での栽培は趣味やレクリエーションとして行われ、収穫した野菜や果物は自家消費することが一般的である。また、住宅の販売や賃貸において、家庭菜園の提供が付加価値として訴求されることもある。
家庭用品品質表示法
家庭用品の品質表示を適正化するための法律であり、1962年に制定されました。
この法律は、消費者が品質を識別することが困難であるため、識別の必要性が高い品目に対して適用されます。例えば、カーテン、床敷物、塗料、机・テーブルなどが対象です。
対象品目については、成分、性能、用途、取り扱い上の注意などの表示事項と、遵守すべき事項が定められ、製造・販売・表示業者は、これらの事項を表示する義務があります。
可動間仕切り
移動可能な間仕切りを指す言葉である。主に展示場や会議場で使用されるスライド式のパーテーションが一般的であるが、近年は住宅でもアコーディオン式や引き戸式の可動間仕切りが使用されることがある。フレックスウォールと呼ばれる新しい可動間仕切りも存在する。可動間仕切りは、柔軟に空間を変更することができ、住宅の間取りや商業施設のレイアウトなど、様々な場面で活用される。
角部屋
マンションやアパートの各階の端にある住戸や、屈折部にある住戸のことを指します。廊下の端にある部屋は「端部屋」と呼ばれ、屈折部にある部屋は「角部屋」とも呼ばれますが、一般的には「角部屋」という呼び方が一般的です。角部屋は、日照が良く、隣室の騒音の影響を受けにくいなどの利点があるため、同じ階の通常の住戸よりも高い分譲価格や家賃が設定されることが多いです。
金物
建築材の接合部を結合し、補強するために使用される部品を総称したもので、その多くが金属製である。くぎ、ボルト、短ざく、かね折り、プレート、アンカーボルト、ホールダウン金物など、種類は多岐にわたる。特に在来工法の木造建築物では、金物を使用して安全性や耐震性を確保することが欠かせない。このため、国土交通省・農林水産省が設立する「財団法人日本住宅・木材技術センター」では、金物の認定制度が実施されている。具体的には、高品質な金物を製造する業者には「Zマーク承認制度」が適用され、製造業者が開発した金物については「Zマーク同等認定制度」が適用される。この制度により、在来工法の木造建築物で使用する金物について、高品質であることが保証されている。建設省(現国土交通省)では、金物について厳しい基準が設けられ、特に筋かいの端部の接合部には、Zマーク表示金物またはZマーク同等認定金物(またはそれと同等以上の性能を有する金物)の使用が義務付けられている。
カフェテーブル
二人掛け程度の小さなテーブルであり、主に休憩やティータイムに手軽に利用される。和製英語の "cafe table" とも呼ばれ、その形状や素材は多岐にわたり、インテリア用品としても使用されることがある。
かぶり
社会資本であるインフラストラクチャーの機能を長期に渡って確保するために、維持管理や更新を戦略的に推進する政策のことです。「インフラ」とは、治山治水等の国土保全基盤、道路・鉄道・港湾・空港等の社会経済活動基盤、上下水道・公園・学校等の生活基盤を指し、その機能劣化を防止し、社会経済状況の変化を含めた中長期的なニーズに応えることが求められています。政府が主導するインフラ長寿命化施策としては、センサーやロボットを使った点検・補修の高度化や新材料の実用化、メンテナンスサイクルの構築や予防保全型維持管理の導入、そしてメンテナンス産業の育成などが挙げられます。
壁式鉄筋コンクリート構造(壁式鉄筋コンクリート造)
「壁式鉄筋コンクリート構造」とは、鉄筋コンクリート構造の一種で、基本的に「壁」だけで荷重を支える構造である。柱や梁がないため、内部空間を広く使用できるというメリットがある。壁の中には梁に相当する配筋が作られており、強度も確保されている。この構造は、壁が多い中層建物に最適であり、コストが安く、空間が広く取れるため、3階建ての共同住宅などでよく採用されている。
框
障子やふすま、板戸、雨戸、和風の玄関戸、ガラス戸、網戸などの枠を形成する部材を指す。上辺を「上框」、左右の辺を「たて框」、下辺を「下框」、中央の水平な部材を「なか框」と呼ぶ。これらの部材は、日本の伝統的な建築様式である和風建築において、重要な役割を果たしている。障子などにおいては、框が正確に組み上げられていることが、美しさや機能性につながる。
茅葺き屋根
茅と呼ばれる植物を使って葺いた屋根のことを指します。この屋根は断熱性に優れており、夏は涼しく冬は暖かく過ごせるため、昔から愛され続けてきました。ただし、耐火性には弱点があり、火災が起こりやすいため、近年では建築基準法によって建築物に使用できる材料が限定されるようになっています。また、茅は劣化が早いため、定期的に葺き替える必要があります。
ガラスブロック
壁材や装飾材として使われる、ガラスを素材とするブロック材である。英語では"glass block"と呼ばれる。
ガラスブロックは、外側が厚いガラスでできており、内部は低圧の中空となっている。そのため、煉瓦ブロックよりも透光性や断熱性に優れているとされている。ただし、耐火性や耐震性を確保するために施工には注意が必要である。
がらり戸
板戸の一種で、框の内部に斜めに切った細い板を水平方向に連続的にはめ込んで作られたものです。通気性に優れており、主に押入れなどに使用されます。また、「よろい戸」とも呼ばれています。
借入可能額
住宅ローンの借入限度額を指します。
住宅ローンの融資額は、全額を融資するわけではなく、一定割合までしか融資されないことが一般的です。その限度額が借入可能額であり、必ずしもその金額まで借り入れる必要はありません。
借入可能額は、融資する金融機関が借入者の収入や返済負担率、融資率、担保価値などを審査して決定されます。
また、住宅の購入や建築に必要な金額とローン融資額との差額は、自己資金で賄うことになります。
仮差押
債務者が債務不履行状態にある場合、債権者が裁判所に申し立てて、債務者の財産を一時的に売却できなくするよう命令することを指します。裁判所が債権者の申し立てを認めた場合、「仮差押」と呼ばれる裁判所の命令が下されます。債権者にとっては、この措置によって債務者の財産を一時的に凍結することができます。
仮使用
一般的な建築物は建築後にすぐに使用を開始できるが、特殊建築物などでは防災上の配慮が必要なため、避難設備に関する工事が行われている場合や、避難設備そのものがまだできていない場合には、原則として使用を認められない。建築基準法7条の6により、建築主事から「検査済証」が交付される前に建物を使用することはできないが、特定行政庁が防火上・安全上に支障がないと認めて承認をした場合や、建築主が工事完了検査を申し出てから7日間が経過した場合には、仮に使用が許される。
仮処分
債権者が金銭債権を持っている場合には、債務者の財産状況の悪化などの事情がある場合に、裁判所が当分の間、債務者に財産の売却を行わせないように命令することを指します。このような命令を「仮差し押え」といいます。しかし、金銭債権以外の債権については、仮差し押えを行うことができないため、「処分禁止の仮処分」が用意されています。
例えば、ある人が土地を売却したにもかかわらず、代金を支払ったにもかかわらず、土地の登記名義を移そうとしない場合には、仮処分を申請することができます。仮処分が行われると、裁判所がその土地の売却を禁止することができます。もし当該土地が第三者に売却された場合でも、裁判で勝訴した人が土地を取得することができるようになります。
仮登記担保
金銭債務を弁済できない場合に、債務者が物を売却する(または物を弁済に代える)ことを約束し、そのことを仮登記しておくことです。
具体的には、「代物弁済予約」という原因で「所有権移転請求権仮登記」という目的で仮登記を行い、金銭債務を担保します。
ただし、このような仮登記担保は債権者に暴利を与える可能性があるため、1979年に仮登記担保法が施行され、金銭債務の額を物の価額が超える場合には、超過分を債務者に返還する必要があるとされています(仮登記担保法第3条)。これにより、債権者の悪質な行為が法的に禁止されました。
カリン
建物の内装材や家具材として使用される美しい木材のひとつで、東南アジア産のマメ科の高木です。特に「花梨」とも呼ばれ、芯材は赤系統の色を呈し、硬質でありながら加工しやすい特徴があります。ただし、果実を利用する「カリン」とは異なり、銘木のカリンはバラ科の樹木とは異なる種類です。
ガレージ
自動車を収納するための建物であり、英語でいうところの「garage」に相当します。「ビルドインガレージ」という言葉は、家屋内に設置する自動車置き場のことを指し、一般的には独立した建物として設置されます。ただし、屋根だけを設置する自動車置き場などは、ガレージとは呼びません。
瓦
粘土を焼き固めた屋根葺き材である。瓦の形状は、屋根の部位に応じて平板状の平瓦、和瓦、F形瓦、S形瓦などがある。瓦の素材は粘土瓦が主流だが、陶器瓦、厚形スレート、金属瓦なども使われている。瓦は、耐久性や防音性に優れるが、重くなるため構造上の対応が必要であり、すべての瓦を確実に緊結させることで、耐震性や耐風性を確保する必要がある。
瓦葺き屋根
瓦を用いて葺いた屋根のことを指します。瓦は元々、粘土で作られるものですが、金属瓦、セメント瓦、ガラス瓦、コンクリート瓦なども使用されることがあります。瓦葺き屋根は、耐火性や耐久性に優れている反面、重量が大きくなるため、適切な構造上の対応が必要です。また、すべての瓦を確実に緊結して、耐震性や耐風性を確保する必要があります。
簡易宿泊所
多数の人々で共有する宿泊場所を持つ営業施設のことを指します。スポーツ合宿所やカプセルホテル、民宿などがこれに該当し、2段ベッドなどを設置しています。簡易宿泊所を営業するには、都道府県知事の許可が必要で、宿泊施設は一定の基準を満たす必要があります。この基準には、客室の広さが33平方メートル以上、適切な換気、採光、照明、防湿設備や排水設備、また宿泊者の要求を満たす規模の入浴施設が含まれます。
簡易耐火建築物
建築基準に適合し、主要構造部が準耐火構造と同等の耐火性能を有し、延焼の恐れのある開口部には防火戸などが設置されている建築物のことを指します。
このような建築物には、外壁を耐火構造にする方法(外壁耐火型)や主要構造部を不燃材料にする方法(不燃構造型)についての技術的基準が定められています。
かつては、簡易型耐火建築物という用語で呼ばれていた建築物ですが、現在は準耐火建築物の一種として扱われています。ただし、通称としてはまだ使用されており、準耐火建築物の法令上の定義に合わせて「ロ準耐」とも呼ばれることがあります。
換気
建築基準法によって定められた住宅において、窓や開口部などを通じて空気を入れ替えることを指します。住宅においては、居室の床面積の20分の1以上の面積を開口部として設ける必要があります。また、障子などで仕切られた2つ以上の居室は1つの居室とみなされるため、1つの窓で複数の居室を換気することもできます。ただし、換気設備を設置する場合は、窓の面積に関する規定が適用されないことがあります。
換気扇
建物内の空気を換気するために使用される機器の一つで、羽根を回転させることで気流を作り出します。壁や窓の他に、レンジフードや換気ダクトにも使用されます。換気扇の大きさや形状は、使用用途によって異なりますが、一般的な換気扇は四角い枠に羽根を取り付けた回転軸を持ち、電気で動かされます。
環境共生住宅
環境への負荷を軽減するために設計された住宅のことで、エコハウスとも呼ばれています。
具体的な対策として、省エネルギー化や再生可能エネルギーの利用、廃棄物削減や資源の再利用などがあり、屋上緑化や雨水の再利用、太陽光や風力エネルギーの利用、ごみの減量などが行われます。
また、環境共生住宅には、(一財)建築環境・省エネルギー機構によって定められた「環境共生住宅認定基準」があります。この基準では、環境負荷の軽減に加え、バリアフリー化や室内の空気質の維持(シックハウス対策)なども求められます。
環境省
地球環境の保全や公害防止、自然環境の保護を任務とする中央省庁である。1971年に設置された環境庁を前身としており、2001年に廃棄物行政も所管する環境省が発足し、現在は地球環境問題や原子力災害の防止に関する業務も担当している。
環境省は、省エネルギーや循環型社会の形成などの事業に対する支援も行っており、エコハウスモデル事業への補助金交付などがその一例である。また、廃棄物処理や原子力の安全確保にも力を入れており、多岐にわたる環境問題に対応している。
環境都市
持続可能な都市を形成するための都市ビジョンのひとつで、環境価値の創造を通じて実現されるものです。具体的には、低炭素、循環、生物多様性、水・大気環境などの価値要素を高めることが求められます。そのためには、再生可能エネルギーの導入やゼロエミッション化、電気自動車の導入、エネルギーマネジメントの活用、集約型都市構造への転換、公共交通の整備などの取り組みが必要です。政府は、このような取り組みを集中的に行う「環境未来都市」を選定しています。また、環境都市は、環境価値だけでなく、社会的価値や経済的価値も創造するという考え方もあります。
関係人(土地収用における~)
土地所有者以外のほぼすべての利害関係者であり、収用について利害関係を有する者を指します。
関係人は、「土地に関する関係人」と「物件に関する関係人」の2つに分類されます。前者は土地に関する権利を有する者であり、後者は物件に関する権利を有する者で、建物所有者や工作物所有者、立木所有者、借家人なども含まれます。
また、土地ではなく物件のみの収用や、地上権などの権利のみの収用なども行われることがあり、この場合の関係人も土地を収用する場合と同様です。
なお、関係人以外でも、意見書を提出できる者として「準関係人」が定められています。
雁行型
集合住宅における住戸のレイアウトの一つで、住戸がはすかいに続いた形式を指します。このレイアウトは、雁が飛ぶときの列の形に似ていることから「雁行型」と名付けられました。
他のパターンと比較すると、雁行型は採光性や通風性に優れており、住戸に3方向に窓を設けることができます。しかし、冬期は開口部からの熱流出、夏期は日射熱の流入が大きくなるという欠点があります。また、壁面積が大きくなるため、コスト的には割高になります。比較すると、他のレイアウトには箱形、直列型(くの字型を含む)、L字型、ロの字型などがあります。
乾式壁
建物の壁を水を用いずに施工する方法のことを指します。一般的に、石膏ボードを使用して高層マンションの戸境壁などに用いられています。乾式壁を施工する際には、二枚の石膏ボードの間に断熱材や吸音材を挟んで使用されることが多く、軽量化に対応しています。ただし、遮音性や堅牢性を確保する必要があります。湿式壁とは、コンクリートやモルタルを使用して建物の壁を造る方法のことを指します。
緩衝材
モノの衝突を緩和するために用いられる資材であり、ゴムやばね、合成樹脂、重金属、密閉気泡などが一般的な素材として使用されます。建物の場合、下地材や目地材、配管保護材、不陸調整材など、多様な用途で緩衝材が使用されます。さらに、防水材や断熱材が緩衝材としての役割も果たすことがあります。
換地
土地区画整理事業において、土地の所有権を変更する手続きのことである。この手続きは、区画を変更する前の宅地から新しい宅地への所有権の移転を意味し、宅地所有者には従来の宅地を失う代わりに新しい宅地が与えられることになる。また、宅地そのものを「換地」と呼ぶこともある。換地は、土地区画整理事業の適正な実施に必要な手続きの一つである。
換地処分
土地区画整理事業において行われる、土地の所有権や権利変動に関する行政処分のことを指します。この処分により、換地は従前の宅地とみなされ、換地計画に定められた内容が法的に確定します。
換地処分は、原則として工事が完了した後に遅滞なく行われ、公告されます。そして、公告の翌日から、従前の宅地の所有権等は、換地計画において定められた換地の所有権等に変更されます。また、換地処分による土地や建物の変動は、事業施行者によって登記されます。
なお、換地処分は、土地改良事業においても行われることがあります。
関東間
日本の伝統家屋の基本的なモジュールであり、主に関東地方で用いられてきた。この伝統的な家屋を設計する際に、柱の間隔を1間(いっけん)と呼び、関東間ではこの1間を「6尺」(約181.2cm)としている。なお、尺の長さは現在では公式の単位として廃止されているが、関東間は今でも一部の地域で使われている。京間よりもやや狭い関東間は、「田舎間」とも呼ばれる。
還付
所得税の源泉徴収された金額が、確定した所得税額を上回る場合に、その差額を納税者に返還することを指します。「還付金」とは、返還される金銭のことです。
所得税の算定には、様々な控除が認められています。源泉徴収の際に控除されなかった控除がある場合は、確定申告を行うことで還付を受けることができます。扶養控除や社会保険料控除は年末調整で還付されますが、雑損控除や医療費控除などは確定申告が必要です。
住宅ローン控除による還付を受けるためには、初年度には確定申告が必要ですが、その後は年末調整でも還付されます。
管理委託契約
マンション管理組合がマンション管理会社に対して、分譲マンションの管理を委託する契約のことを指します。 この際、マンション管理会社がマンション管理業者として認められている場合、一定の義務が課せられます。具体的には、管理委託契約を締結する前に重要事項を説明すること、また契約書を交付することが必要です。これらはマンション管理適正化法によって定められています。
監理技術者
建設工事において施工の技術上の管理を行う技術者である。彼らは、下請契約の請負代金総額が一定額以上の建設工事に配置され、施工計画の作成や工程管理、品質管理などを担当し、従事する者の技術上の指導監督を行う。監理技術者には監理技術者資格者証の交付を受けた者が就く必要があり、国土交通大臣の登録を受けた機関による講習を受講した者であることが必要である。建設業の種類ごとに定められた一定の資格を有する者に対して交付される。たとえば、建築一式工事については、一級建築施工管理技士または一級建築士の資格が必要である。
管理規約の変更
分譲マンションなどの区分所有建物では、管理組合は、区分所有者どうしの関係を定めるルールである管理規約を設定します。管理規約を設定するためには、集会における特別決議が必要です。すなわち、区分所有者数の4分の3以上かつ議決権の4分の3以上の賛成が必要です。
しかし、特別多数によって決議された管理規約であっても、時代の変化や入居者の状況の変化に応じて、内容を変更する必要がある場合があります。例えば、ペット飼育が一般化しているため、管理規約の変更が議論されることが多くなっています。
しかし、管理規約の変更には次の2つの要件が定められています。
管理規約を変更するには、区分所有者数および議決権の各4分の3以上の多数によって集会で決議する必要があります(区分所有法第31条)。
管理規約を変更しようとする場合に、その管理規約の変更が「一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきとき」は、その一部の区分所有者の承諾を得なければ、管理規約を変更することができません(区分所有法第31条)。
要件が厳しいため、管理規約の変更には困難が伴うことが多いです。使用細則の変更については、原則として過半数の賛成で行なうことができますが、建物および敷地の管理に関する基本的な事項に関わる部分の変更には、4分の3以上の賛成が必要とされています(詳しくは使用細則をご確認ください)。
管理業務主任者
マンション管理法に基づき、国土交通大臣が毎年実施する「管理業務主任者試験」に合格し、2年以上の実務経験または同等以上の能力を有することが認められ、国土交通大臣に登録され、管理業務主任者証の交付を受けた者のことを指します(マンション管理適正化法第57条、第58条、第59条、第2条)。
マンション管理業者は、各事務所ごとに30の管理組合の事務を委託される場合、1名の割合で専任の管理業務主任者を配置することが法律で定められています(マンション管理適正化法第56条)。
例えば、あるマンション管理業者が2つの事務所を持ち、A事務所では40組合、B事務所では10組合の事務の委託を受けていた場合、A事務所には2名、B事務所には1名、計3名の専任の管理業務主任者を配置する必要があります。
また、管理委託契約を締結する際には、マンション管理業者は重要事項説明を管理業務主任者に行わせる義務があります(マンション管理適正化法第72条)。さらに、契約成立時には、管理業務主任者が記名押印する必要がある書面を交付しなければなりません(マンション管理適正化法第73条)。
さらに、マンション管理業者は毎年、管理組合等に報告を行う義務がありますが、この際にも管理業務主任者によって報告を行わなければなりません(マンション管理適正化法第77条)。
管理組合
分譲マンションや区分所有建物において、区分所有者が建物や敷地等の管理を行うために結成する団体のことである。管理組合は、区分所有法に基づき、区分所有者の任意による脱退は認められず、集会を開いて管理に関する事項を議決し、管理規約を定める。通常業務は、管理規約に基づいて選出された複数の理事によって行われ、理事会が組織される。また、管理組合は法人になることができ、この場合は「管理組合法人」と呼ばれる。
管理組合法人(区分所有法における~)
管理組合法人とは、区分所有建物の管理組合のうち、法人格を有するものを指します。通常、集会の特別決議により、管理組合法人として活動することが決められます。この場合、名称には必ず「管理組合法人」という文字が含まれ、登記所に事務所所在地や理事の住所氏名などを登録する必要があります。
管理組合法人の業務執行機関は理事であり、管理組合法人を代表します。一般的には、管理組合の理事長が管理組合法人の理事に就任することが通例となっています。
管理者
分譲マンションなどの区分所有建物において、区分所有者全員の代表者として、建物および敷地等の管理を行う者を指す。通常、管理組合の理事長がこの役割を担うが、必ずしも理事長である必要はなく、区分所有者以外の第三者でもなることができる。
管理者は、通常は管理規約の定めに従って、管理組合の理事会において、理事の互選により選ばれる。管理者は区分所有者全員の代表者として、集会で決議された事項を実行し、また管理規約において与えられた職務権限を行使することができる。管理者の主な職務としては、集会の招集・議事運営・議事録作成、管理規約の保管と閲覧への対応、義務違反者に対する訴訟の提起、理事会の運営・日常的な業務の執行などが挙げられる。ただし、管理者はマンション管理会社とは異なり、区分所有法に基づく管理組合においてのみ存在する概念である。
管理受託契約
賃貸住宅の管理業務を委託するために、所有者と管理業者との間で締結される契約である。この契約には、業務の範囲や実施方法、費用、再委託や免責などが明記されている。住宅管理業者は、重要な事項については、契約締結前に所有者に書面で説明することが求められている。
管理所有(マンションにおける~)
マンションの共用部分を特定の者が管理することを意味します。通常、共用部分の管理は区分所有者が共同で行いますが、マンション管理規約によってマンション管理業者などに共用部分の管理を委託することができます。この場合、管理所有はそのための方法となります。共用部分の所有者である管理所有者は、それを区分所有者全体の利益のために管理しなければなりません。
共用部分の所有については、権利の登記はできません。また、管理所有者が共用部分の重大変更行為などを行う場合には、管理組合集会の議決などが必要となります。また、管理所有されている共用部分の管理費用は、区分所有者が負担することになります。
管理費(分譲マンションの~)
分譲マンションにおいて、区分所有者が毎月管理組合に納める共益費の一つであり、共用部分や建物の敷地などの管理に要する費用に充てられる金銭を指す。
具体的には、管理会社に支払う管理委託費や管理組合の運営費用、共用施設の維持修繕費などが含まれ、管理費の額はマンションごとに異なる。区分所有者が定めた期日までに管理費を納めることで、共用部分や共用設備の良好な維持管理を図ることができる。
管理不全土地管理命令
土地の所有者が不適当な管理を行って他人の権利や法的利益が侵害される可能性がある場合、裁判所が管理人を選任してその土地の管理を命令する制度です。この制度は、民法の改正によって創設され、2023年4月1日から施行されました。
この制度は、管理不全土地によって利益侵害が生じる場合に訴えを提起し、強制執行をする仕組みに対応するために創設されました。制度を適用するには、所有者による不適当な管理が他人の権利や法的利益を侵害する可能性があることと、土地の管理人による管理の必要性が認められることが必要です。
管理不全土地管理命令によって選任された管理人は、土地等を管理・処分する権限を持ちますが、訴訟の当事者にはなれません。また、土地の処分をする場合には、所有者の同意が必要です。さらに、管理不全土地管理人は、所有者に対して注意義務を、共有持分に係る管理人は、共有者全員に対して権限行使義務を負います。
なお、建物についても類似の制度である「管理不全建物管理命令」が存在します。
蟻害
主に木材を食い荒らすシロアリによって引き起こされる、建築物のさまざまな不具合のことを指します。
シロアリは、白色または茶褐色の昆虫で、等翅目(シロアリ目)に属します。蟻とは関係がなく、むしろゴキブリに近い仲間であるため、胴体部にくびれがありません。羽を持っている羽アリ期には、戸外へと移動します。日本に生息するシロアリには、ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリの3種類があります。
特にイエシロアリは、湿潤な木材だけでなく、乾燥した木材も食害する能力を持っています。古材よりも新材を好み、加害場所から離れた場所に巣を作り、急速に繁殖するため、被害が大きいことが特徴です。
機械式駐車場
車を機械で移動させて立体的に駐車する設備のことを指します。この方式には、車を移動する方法に応じて上下移動のみの方法(昇降式)、または上下左右に移動する方法(昇降横行式)があります。機械式駐車場は、高密度に駐車が可能であり、下段の駐車スペースは風雨にさらされにくいという利点がありますが、車の出し入れに時間を要したり、設備維持のための費用負担がかさむといったデメリットもあります。また、停電などの障害が起こると利用できなくなる可能性もあるため、注意が必要です。機械式駐車場に対して、地面のみに駐車する「平置き駐車場」と、機械を使わずに立体的に駐車する「自走式立体駐車場」があります。
期間短縮型(住宅ローン繰上返済の〜)
住宅ローンを繰上返済する方法の一つで、返済期間を短くする方法です。この方法では、毎月の返済額は変わりませんが、繰上返済する金銭は元金の返済に充てられます。そして、減額された元金を元利均等で返済すると、返済期間が短くなるため、負担しなければならない期間が短縮されます。この方法による繰上げ返済が「期間短縮型」と呼ばれています。毎月の返済額は変わりませんが、返済期間を短くすることができるため、負担感は同じでも返済期間が短縮されます。なお、繰上返済には「期間短縮型」とほかに「返済額軽減型」がありますが、返済期間を変えずに毎月の返済額を減らす方法です。
議決権(区分所有法における~)
区分所有法において管理組合の集会で通常の議案を議決する際に必要な「過半数」を意味します。区分所有法第39条によれば、「区分所有者の過半数」と「議決権の過半数」が必要とされます。「議決権」とは、各区分所有者が持つ専有部分の割合を指します(区分所有法第38条)。例えば、ある建物の専有部分の合計面積が1,000平方メートルで、ある区分所有者が70平方メートルの専有部分を持っている場合、「1,000分の70」がその所有者の議決権になります(区分所有法第14条第1項)。ただし、管理規約によって異なる割合で議決権を定めることも可能です(区分所有法第38条)。
期限付き建物賃貸借
借地借家法(1992(平成4)年8月1日施行)によって創設され、2000(平成12)年3月1日に法改正により廃止された制度。
借期限付き建物賃貸借とは、次のいずれかの事情がある場合に、借家契約の更新を否定し、期間満了により借家契約が自動的に終了するという建物賃貸借のことである。
借1.転勤等のやむを得ない理由により、一定期間に限り家主が不在となること
2.法令等により一定期間を経過した後に、建物が取り壊されることが明らかなこと
借しかし、平成12年3月1日に法が改正され、こうした特別の事情がなくとも、定期借家契約を結ぶことが可能となった。
そのため、期限付き建物賃貸借は、2000(平成12)年3月1日をもって廃止された。
クーリングオフ
契約の申し込みをした後、一定期間内であれば無条件で契約を解除できる制度のことです。この制度は、消費者を保護するために設けられ、訪問販売や電話勧誘販売などに適用されますが、宅地建物取引においても適用されます。
宅地建物取引において、クーリングオフが適用されるのは、業者自らが売主となる宅地建物売買契約で、事務所以外の場所で申し込みや契約が行われた場合です。また、契約の解除は8日以内に限られます。
契約の解除は、書面で通知する必要がありますが、理由を示す必要はありません。ただし、解除通知の発信日が明確であることが求められます。売主は解除通知を受け取った場合、速やかに手付金などを返還する必要があります。
区域区分が定められていない都市計画区域
市街化区域と市街化調整区域とに区分されていない都市計画区域のこと。
一つの都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域とに区分することを「区域区分」(または「線引き」)と呼ぶが、この「区域区分」がされていない都市計画区域が「区域区分が定められていない都市計画区域」である。
「区域区分が定められていない都市計画区域」は一般に「非線引き区域」とも呼ばれている(かつては「未線引き区域」とも呼ばれていたが平成12年の都市計画法の改正によりこの呼称は廃止された)。
1.趣旨
都市計画法第7条では、指定都市等では「区域区分」を必ず定めるよう規定しているので、「区域区分が定められていない都市計画区域」は指定都市等以外に存在している(詳しくは「区域区分」へ)。
「区域区分が定められていない都市計画区域」は市街化の圧力が弱い地域であるので、土地利用に関する規制が市街化区域より緩やかであり、開発許可の規制も緩やかである。
2.土地利用の規制について
「区域区分が定められていない都市計画区域」では、用途地域を定めることができるが、必ず用途地域を定めるわけではない。「区域区分が定められていない都市計画区域」の内部において用途地域が定められていない部分は「非線引き白地地域」と呼ばれることがある。なお、この「非線引き白地地域」では用途制限を課す目的で「特定用途制限地域」を設けることができる。
3.都市施設等について
「区域区分が定められていない都市計画区域」では、都市施設のうち少なくとも「道路、公園、下水道」を定めなければならない(都市計画法第13条第1項第11号)。
また、市街地開発事業、促進区域を定めることも可能である(都市計画法第13条第1項第13号・第8号)。
4.開発許可について
「区域区分が定められていない都市計画区域」では開発許可制度が適用される。ただし、開発許可を受けるべき開発の面積は「3,000平方メートル以上」とされている。ちなみに、市街化区域では開発許可を受けるべき開発の面積は「1,000平方メートル以上」である。
ただし、市街化区域・区域区分が定められていない都市計画区域ともに、都道府県・指定都市等の規則により、開発許可を受けるべき開発の面積を「300平方メートル以上」にまで引き下げることが可能である(都市計画法施行令第19条)。
また開発許可の基準については、市街化区域・区域区分が定められていない都市計画区域ともに都市計画法第33条の基準(技術的基準)だけを満たせば、開発許可が与えられる。つまり、区域区分が定められていない都市計画区域に対しては、都市計画法第34条の基準(市街化調整区域の開発許可の基準)は適用されない。
空気清浄機
浮遊する不純物を取り除く装置のことです。一般的には、空気をフィルターに通し、不純物を濾過する方法が使われています。
空気清浄機は、小さな粒子を高い効率で濾過する能力を持つ必要があります。フィルターには、目の細かい不織布が使われ、静電気を帯電させることで吸着力を高める場合があります。また、部屋の大きさに合った吸引力を持つファンが必要です。
稼働によって濾過能力が低下するため、空気清浄機はフィルターの掃除や交換が必要です。また、加湿機能を備えた加湿空気清浄機もあります。
空中権
2つの意味がある。
1.土地の上空の空間の一部を使用する権利
契約により設定する空間の上下の範囲を定めて土地を独占的に使用する権利をいい、その法的な形式によって「区分地上権」または「区分地上権に準ずる地役権」に分かれる。
区分地上権による空中権は、工作物(例えば空中電線)を所有する目的で上下の限られた空間を排他独占的に使用収益する権利をいう。また、区分地上権に準ずる地役権による空中権は、自己の土地(例えば電柱の設置場所)の便益のために他人の土地の空中を使用する(例えば電線を設置する)権利である。
いずれも、民法上の物権として認められている。
2.未利用の容積率を移転する権利
都市計画で定められた容積率(建物の敷地面積に対する総床面積の割合)のうち、未使用のものを他の土地に移転する権利をいう。
一定の条件のもとで容積率を割増しする方法(実質的に容積率が移転される)としては、「特定街区」「一団地の総合的設計」「高度利用地区」「連坦建築物設計」などの制度があるが、いずれも移転対象建物が隣接していなければならない他、既存建物の未利用容積率を移転することはできない(「連坦建築物設計」を除く)。
もっと広範囲で容積率を移転できる制度としては、「特例容積率適用地区制度」がある。これは、都市計画で一定の区域を定め、その区域内の建築敷地の指定容積率の一部を複数の建築敷地間で移転することを認める制度であり、2001年に創設された。
現在、東京都千代田区の一部が「大手町・丸の内・有楽町地区特例容積率適用地区」(116.7ha)として指定され、東京駅の駅舎敷地で未使用となっている容積率(東京駅は復元改修後、それ以上容積率を使用しないで保存される)を、その周辺の新築ビル(東京ビルディング、新丸ビル、丸の内パークビル、八重洲側の南北グラントウキョウビル等)に移転して、本来の容積率以上の高層ビル化を実現している。
容積率の移転は建築確認によって認められるもので、当事者が空中権を直接に取引する制度が確立しているわけではないが、容積を移転する敷地に対して移転先の敷地所有者が地役権を設定し、移転敷地所有者にその対価を支払うという方法が取られている。
なお、アメリカでは、未利用容積率を移転する権利がTDR(Transferable Development Right:移転可能な開発権)として法制化されている。
クオリティオブライフ
生活の質や生活水準を示す言葉であり、身体的・精神的な健康や経済的な豊かさ、社会的なつながり、居住環境など、人々が生活する上でのさまざまな要素を含んでいます。具体的には、健康、教育、雇用、住環境、社会的つながり、文化、レジャーなどが含まれます。クオリティオブライフは、個人の幸福感や満足度とも関係があり、生活の質を向上させることは、人々の生活に対する満足感や幸福感を高めることにつながります。
CATV
ケーブルテレビのことであり、通信ケーブルを介して各家庭にテレビ番組を配信するサービスです。もともとは、難視聴地域におけるテレビ視聴対策として開始されましたが、現在では、既存の番組の配信だけでなく、ケーブルテレビ会社が独自に番組を制作・配信したり、通信ケーブルを使った高速インターネット接続サービスを提供するなど、事業の範囲が広がっています。また、テレビ放送と異なり、双方向の通信が可能なことが特徴のひとつです。
ケアハウス
1989年にスタートした比較的新しいタイプの軽費老人ホームで、有料老人ホームと同様に介護保険法の特定施設となるものです。
この施設では、指定基準を満たす職員が配置され、居室は専有部分が21.6平方メートル以上(共同生活室を設けるユニット型の場合は15.63平方メートル以上)で、トイレ・洗面所・ミニキッチン・収納が備えられています。
ケアハウスに住むための費用は、家賃・事務費・生活費を月額で支払うのが一般的です。また、ケアハウスはケア付きのため、双方向のコミュニケーションが可能であり、高齢者の方々が安心して生活できる環境が整えられています。
経営管理権(森林の〜)
市町村が森林所有者から委託された森林の経営管理権限のことである。森林経営管理法に基づいて設定され、森林の多面的機能を発揮するために間伐等の施業が必要ながらも、長期間にわたって施業が行われていない森林が対象となる。
経営管理権の設定は、市町村が森林所有者の意向や申し出に基づいて「経営管理権集積計画」を作成し、森林所有者及び関係権利者の同意を得て行われる。そして、経営管理権が設定された森林の所有者は、その経営管理を市町村に委託することとなる。
経営管理権が設定された森林に対しては、その森林の所有者に限らず、その後の所有者にも効力がある。宅地建物取引業者は、取引や取引の代理・媒介に当たって、その旨を重要事項として説明する必要がある。
また、経営管理権が設定された森林のうち、林業経営に適した森林については、市町村が林業経営者に再委託することができる。ただし、再委託によって経営管理する権利を持つのは「経営管理実施権」となる。
景観行政団体
景観法に基づき、都道府県や市町村が行為規制等の権限を持つことで定義されます。具体的には、都道府県、指定都市、中核市がこれに該当します。ただし、指定都市や中核市以外の市町村でも、都道府県に代わって景観計画や景観重要建造物などの事務を処理することができる場合、都道府県との協議を経て景観行政団体として認められます(景観法第7条第1項)。
景観計画区域
都道府県や市町村が策定する景観計画で指定された区域のことを指します(景観法第8条第2項第1号)。この区域内では、建築物や工作物の形態意匠、高さの最高限度や最低限度、敷地面積の最低限度などが制限されることがあります(景観法第8条第3項)。景観計画区域内で建築物や工作物の新築、増築、改築、移転、修繕、模様替え、色彩の変更、開発行為その他政令で定める行為などをする場合には、景観行政団体の長に届出を行う必要があります(景観法第16条第1項、第18条第1項)。
この届出に対して、景観行政団体の長は、設計の変更等の措置を命じることができます(景観法第17条第1項)。命令に従わない場合には、原状回復を命令することができ、それにも従わない場合には、景観行政団体の長が自ら原状回復等を行うことができます(景観法第17条第5項、第6項)。景観計画区域内での行為制限にはある程度の強制力があることが特徴であり、原状回復命令に違反すると、罰則として1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられることがあります(景観法第100条)。
コーデュロイ
表面にうねがある柔らかい織物のことを指します。この織物は、綿糸を使い、横糸をループ状に出して織ったあとにループを切り、ケバ出しを行ったものです。英語での呼び名は「corduroy」で、「コール天」とも同じ意味を持ちます。この素材は保温性が高く、衣服だけでなく、ソファやクッションの表面素材としても使用されています。
コーナーガラス
建物の出隅部分に設置されたL字型のガラスのことです。通常、コーナー部分には構造体が配置されていますが、このコーナーガラスはその構造体をずらして設置されます。このため、室内に広々としたスペースを作り出し、採光を確保することができます。また、開放的な雰囲気を醸し出し、周囲のパノラマ景観を楽しむこともできます。
コーポラティブハウス
土地や建築物を共有し、入居予定者が組合を結成して協同建設することで作られた住宅のことを指します。組合員が土地の入手から建物の設計・建設・管理などを協力して行い、自分たちで問題を解決していくことが求められます。協同製作の楽しさを味わいながら、独自性のある家づくりを実現することができます。コーポラティブハウスは、持続可能な住宅の形態として注目されています。
コインランドリー
洗濯機や乾燥機が設置され、セルフサービスで利用できる貸し洗濯機店のことを指します。「コインランドリー」は和製英語であり、英語圏ではSelf-service laundryやLaunderetteなどの呼び方が一般的です。利用者は自分で洗濯物を持ち込んで、洗濯機を使用するために必要なコインやカードを投入して操作します。
行為能力
自分が行った法律行為に対して責任を負うことができる能力のことです。法律行為を有効に行うには、意思能力を持っていることが必要ですが、契約時に意思能力を持っていなかった場合、事後的に証明することは困難です。このため、民法では、精神能力に制限のある者を「行為能力が制限された者」として扱い、保護しています。制限能力者には、法定代理人や保佐人、補助人が選任されます。制限能力者がこれらの代理人の同意なしで法律行為を行った場合、原則として事後的に取消し可能です。未成年者、成年後見人、被保佐人、被補助人が制限能力者に該当します。制限能力者が不適切な法律行為を行わないように監視するため、代理人に同意権が与えられています。
サーキュレーター
室内の暖房や冷房において、空気の循環を促す装置のことです。一般的に、天井に取り付けられ、冷暖房と併用することができます。暖房時には暖かい空気を下部に、冷房時には冷たい空気を上部に循環させ、室内の空気の質や温度を均一にする役割があります。
サービサー(Servicer)
金銭債権の回収・管理業務を営む者のことである。この業務を行うためには、法務大臣からの許可が必要であり、その許可を受けた会社がサービサーとなる。金融機関や一般企業から金銭債権を譲り受けたり、委託を受けて回収・管理することができる。債権回収会社とも呼ばれる。ただし、その業務の実施については、威迫や嫌がらせなどの禁止などの規制がある。これらの許可や仕組みを定めるのが、「債権管理回収業に関する特別措置法」(略称「サービサー法」)である。不動産取引に関する金銭債権の回収・管理業務も、弁護士またはサービサー以外の者が行うことはできない。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
規模や設備面で高齢者が生活しやすいバリアフリーな住宅(ハード)に、介護・医療などのサービス(ソフト)が付いた住まいをいう。
ハード・ソフトの基準は以下の通り。
1. 規模・設備(ハード)
1)各専用部分の床面積は原則25平方メートル以上であること(ただし、居間、食堂、台所その他の住宅部分が、高齢者が共同して利用するのに十分な面積を有する場合は18平方メートル以上)
2)各居室部分に、台所、水洗便所、収納設備、洗面設備、浴室を備えたものであること(ただし、共用部分に共同利用に適した台所、収納設備または浴室を備えることにより、各戸に備える場合と同等以上の居住環境が確保される場合は、各戸に台所、収納設備または浴室を備えずとも可)
3)バリアフリー構造であること
2.サービス(ソフト)
1)安否確認サービスと生活相談サービスを提供すること
2)ケアの専門家(社会福祉法人・医療法人・指定居宅サービス事業者等の職員、医師、看護師、介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、ホームヘルパー1級または2級の資格保持者)が少なくとも日中、建物に常駐してサービスを供給すること
契約方式は、「賃貸借方式」と「利用権方式」の2種類。新制度では、利用権方式のトラブルを未然に防ぐために、前払金算定の基礎や返還債務の算定方法を明示するとともに、入居3ヵ月以内に契約解除または入居者死亡による契約終了となった場合に、前払金(利用控除分を除く)を返還することが定められた。
なお、従来の高齢者向け優良賃貸住宅制度(高優賃)、高齢者円滑入居賃貸住宅制度(高円賃)、高齢者専用賃貸住宅制度(高専賃)の3つが廃止、新制度に一本化され、さらに基準を満たした有料老人ホームも登録が可能となっている。
情報提供(株)不動産流通研究所「R.E.words」
サービスヤード
一般的には裏庭や側庭、勝手庭のことを指します。この庭園は、台所と直結しており、洗濯や物干し、ゴミ置き、通路などに使用されます。主に家事や日常生活のサポートに役立つ空間であり、住宅によっては庭園の一部がサービスヤードになっているものもあります。
サーモスタット
熱を意味する"thermo"と安定装置、反射装置を意味する"stat"を組み合わせた言葉で、自動制御で室温を一定に保つ温度調節器を指します。空調システムにおいて、快適な室温を保つために必要な装置として利用されます。
CRE(しーあーるいー)
Corporate Real Estateの略で、「企業不動産」を意味します。
企業は、事業のために様々な不動産を所有・賃貸借しており、それら全てがCREに該当します。CREが注目されている理由は、不動産の活用によって企業価値を高めることができるという認識が高まったことによります。不動産の売買や賃貸借だけでなく、経営戦略の一環として不動産を活用することが重要とされ、これを「CRE戦略」と呼びます。
CRE業務を実施するためには、企業経営と結びついた不動産マネジメントの能力が必要です。企業が保有する不動産を有効活用し、経営の最適化につなげるためには、CREに関する知識や専門性が求められます。
CSアンテナ(シーエスアンテナ)
通信衛星(Communication Satellite)を用いた放送を受信するためのアンテナである。CS放送とBS放送(放送衛星を用いた放送)があるが、受信アンテナに違いはなく、1つの衛星放送用アンテナで両方の放送を受信することができる。
CMBS(しーえむびーえす)
商業用不動産ローン担保証券のことであり、事務所、ショッピングセンター、ホテルなどの非居住用不動産に対する貸付債権を担保にして発行される金融商品の一つである。複数のローン債権をプールし、リスクとリターンの大きさに応じて切り分けたトランシェと呼ばれる固まりを証券化するため、複雑な金融商品となっている。
CCRC(シーシーアールシー)
Continuing Care Retirement Community(コンティニューイング ケア リタイアメント コミュニティ)の略で、アメリカで始まった高齢者向けの共同生活モデルです。健康な段階から介護・医療などのケアサービスを受けながら、共同で生活することで健康長寿を目指し、地域活動などに参加することができます。また、地方移住の方法としても注目されています。
住宅は、地域活動とともに介護予防の場としての役割を果たすことができます。
SEGES(しーじぇす)
企業による緑地の保全と創出活動を評価・認定する制度です。Social and Environmental Green Evaluation Systemの略で、(公財)都市緑化機構が運営しています。SEGESの対象となるのは、事業者が所有する緑地(300平方メートル以上)の保全・創出活動、快適で安全な都市緑地機能(アメニティ機能)を提供する取り組み、開発、建築に伴う緑地環境計画(3,000平方メートル以上)の3つの分野です。
随意契約
公共契約において競争入札の方法以外で選定した者と契約を締結することを指します。国や地方公共団体では原則として競争入札が求められますが、競争に適さない場合や緊急時、競争が成立しない場合などでは、随意契約が認められています。
随意契約には、特定の事業者を指定して契約を締結する方式や複数の者から見積りをとって比較し契約相手を決定する相見積り方式、そして、企画提案や技術提案を募り審査を行って契約相手を決定するプロポーザル方式などがあります。ただし、随意契約を行う場合でも、公正かつ透明性が確保されるように十分な配慮が必要です。
水害保険
洪水や高潮、土砂崩れなどの水害による被災損失に対して補償する損害保険です。火災保険に含まれる場合もありますが、一部の火災保険には補償対象外となっているため、確認が必要です。保険金額の上限は全損の場合でも保険金額の7割であり、床上浸水の場合は被害の状況に応じて支払限度額が決まります。
ただし、マンションの上層階では水害保険は不要である場合がほとんどであり、保険の加入については地域によって選択が働きやすいということもあります。また、水害保険の設計には洪水などが起きた場合の被害範囲の予測が非常に困難であるため、保険の加入については慎重に検討する必要があります。
水災害リスク
大量の水によって生じる災害の危険性を指します。このリスクは、洪水や内水の氾濫、土砂の崩壊・流出、高潮・高波などによって引き起こされます。特に、気候変動の影響によって、今後は降雨量の増加や台風・前線の活動の活発化、海面水位の上昇が予想され、水災害リスクが高まることが予想されます。
水災害リスクの程度は、流域の地形や地質、土地利用の状態、気象の状況、危険時における行動などによって異なります。流域の関係者が協働で対応することが有効であり、そのために流域ごとに流域治水プロジェクトが策定されています。
不動産の取引においては、水災害の防止・軽減のための土地利用の規制・誘導や、水災害リスクに関する情報を確認し、流域治水プロジェクトの内容に留意する必要があります。これにより、水災害による被害を防止することができます。
水素エネルギー
水素を原料としたエネルギーのことで、燃焼や電解質中の化学反応によって発電される。燃焼によって発生する熱や、電気分解によって生まれる電流を利用する。
水素は、燃焼時に排ガスや燃えカスなどの廃棄物が発生しないため、環境に配慮したエネルギー源として注目されている。また、熱効率が高く、資源量は無限である。
ただし、水素は元素として化合物中に存在するため、取り出すためにはエネルギーが必要である。例えば、水素を取り出すには、水を電気分解したり、化石燃料から水素を取り出す方法があるが、いずれにしても高い技術力が必要である。また、水素は燃えやすいため、貯蔵や輸送には注意が必要である。
現在、水素エネルギーは、製鉄などの工業プロセスや自動車の動力源として実用化されている。将来的には、家庭用燃料電池や水素発電なども考えられているが、技術開発が進んでいる段階である。不動産取引においては、水素エネルギーに関する知識が求められることがある。
水道
人々が飲用に適する水を供給する施設の総称で、取水施設、貯水施設、浄水施設、配水施設などから構成されます。上水道は、下水道とは対照的であり、人々の生活にとって非常に重要な存在です。
水道事業を営む者は、彼らが供給する水の質を維持する責任を負っています。彼らはまた、給水区域内の需要者からの申し込みを受けた場合、契約を正当な理由がない限り拒むことができません。この義務は、上水道事業者がその地域において水の供給を確保し、人々が健康的な生活を送ることができるようにするために非常に重要です。
セーフティネット登録住宅
住宅確保要配慮者の入居を拒まないよう登録された賃貸住宅のことで、住宅セーフティネット法に基づいて制度が整備されています。
賃貸住宅の賃貸人が都道府県等に対して登録を行い、登録住宅の情報は広く住宅確保要配慮者等に提供されます。
登録にあたっては、住宅確保要配慮者の入居を拒まないことが大前提となりますが、さらに、耐震性を有し、住戸の床面積が原則25平方メートル以上であること、家賃の額が近隣の同種の住宅と比較して均衡を失わないことなどの要件を満たす必要があります。
セーフティネット登録住宅には、改修費用の補助を受けることができ、また、入居者の居住支援の対象となります。住宅確保要配慮者とは、低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯、外国人等が含まれます。
制限能力者
法律上、行為能力を持たないために、法律行為を取り消すことができる者を指します。未成年者、成年被後見人、被保佐人、被補助人がこれに該当します。保護者(法定代理人、成年後見人、保佐人、補助人)の同意が必要であり、同意を得ない場合は法律行為を行うことができません。同意がない場合に行われた法律行為は取り消すことができます。
制限能力者の詐術
制限能力者が契約相手に自分が制限能力者であることを誤認させ、契約等を取り消せなくする行為を指します。制限能力者が詐術を行使する場合、民法20条に基づき、契約相手が制限能力者であることを知らなかった場合に限り、制限能力者側の取消権が消滅します。詐術には、制限能力者が書類を偽造して自分が制限能力者でないことを証明する場合や、資産を持っていると嘘をついて相手方の誤解を誘導する場合があります。ただし、制限能力者が自分が制限能力者であることを黙秘しただけでは詐術にはならず、制限能力者側の取消権は残ります。
生産緑地
市街化区域内にある農地や山林で、都市計画によって指定された生産緑地地区内にあるものを指します。
生産緑地地区として指定できる条件として、以下の3つがあります。
公害または災害の防止や農林漁業と調和した都市環境の保全など、良好な生活環境を確保するために相当の効用があること。
500平方メートル以上の規模の区域であること(条例で規模の引き下げが可能)。
用排水その他の状況を勘案して農林漁業の継続が可能な条件を備えていること。
生産緑地は、農地として管理され、生産緑地地区内での建築物の新築や改築、宅地造成などは市町村長の許可が必要であり、原則として農林漁業に必要な建築や造成以外は許可されません(直売所や農家レストランなどは設置可能)。また、生産緑地は税制上の優遇措置が適用されます(市街化区域内の土地でも農地とみなして課税されるなど)。
もし、生産緑地における農林漁業の主たる従事者が死亡などで従事できなくなった場合や、生産緑地として指定されてから30年が経過した場合(30年経過後は10年ごとに延長可能)、所有権の移転を市町村長に申し出ることができます。申し出てから3ヵ月以内に所有権の移転がない場合には、行為制限が解除され、実質的に生産緑地としての役割を失います。
2022年からは多くの生産緑地で買い取りの申し出が可能になります。
制震(振)システム
地震や強風による揺れを制御する技術である。
制震システムには、パッシブタイプとアクティブタイプがある。パッシブタイプは、水槽やおもりを最上階に載せて、揺れを共振させることによって揺れを抑える。一方、アクティブタイプは、最上階に設置されたおもりをコンピュータ制御で移動させ、揺れを吸収する。
制震システムは、高層ビルやマンションなどの建物に設置されることが多く、地震の被害を最小限に抑えることができる。特に、日本では地震が頻繁に起こるため、制震システムが普及している。
ソーシャル・キャピタル
社会的な協調を生み出すための組織的な資源を指す「ソーシャル・キャピタル」は、アメリカの社会学者ロバート・パットナムによって明確に定義されました。彼は、市民の自発的な協力が活発に働く社会には、信頼や規範、ネットワークなどの特性が存在し、それらがソーシャル・キャピタルと呼ばれる組織資源を生み出すと考えました。ソーシャル・キャピタルは、自発的に社会の課題を解決するために役立ち、豊かな地域では政治的コミットメントの拡大、子供の教育成果の向上、近隣の治安の向上、地域経済の発展、地域住民の健康状態の向上などの好ましい経済的、社会的な効果をもたらします。そのため、現在では、ソーシャル・キャピタルを豊かにすることを目指すまちづくりの取り組みや、ソーシャル・キャピタルを生かす手法が提案され、注目を集めています。
SOHO(ソーホー)
「Small-Office Home-Office」の頭文字を取った言葉で、小規模事務所や自宅での仕事を指す言葉です。また、そのような職場形態に適した物件も「SOHO」と呼ばれます。
最近では、都市郊外にOA機器を共用する小規模SOHO施設が登場し、高齢者や主婦などが自分たちのニュービジネスを展開することも増えています。
ソーラー発電システム
屋根などに設置した集光板で太陽の光エネルギーを集め、電力を発生させるシステムです。このシステムは、CO2を発生させず、環境問題に対応したエネルギー源であり、省エネにもつながるため、最近では採用例が増えています。また、自宅で発電した電気を電力会社に売ることができる売電システムもあります。今後、設置費用が廉価になれば、ソーラー発電システムが飛躍的に普及することが期待されています。
増価競売
抵当権が付着した不動産を抵当権が付着した状態のまま取得した第三者が、債権者の意向によって任意競売(抵当権の実行)にかけられる不安定な状態に置かれることを解消するために、民法改正(2004年4月1日)より以前の旧民法第378条において設けられた制度でした。
旧民法第378条の「滌除(てきじょ)」制度では、第三取得者が債権者に自ら適当と認める金額を呈示し、それが承諾された場合に抵当権が消滅しました。しかし、債権者がそれを承諾しなかった場合には、債権者が一定の金額以上で抵当不動産を任意競売にかけることが求められ、この一定の金額以上での債権者による任意競売が「増価競売」と呼ばれました(改正前の民法第383条・第384条)。
増価競売では、第三取得者が呈示した金額の10分の1以上高価な価額で競売を申し立てなければならず、不動産の相場が下落している時期には、債権者(主に金融機関)にとって損失が発生する可能性があり、債権者にとって不利であると考えられていました。
しかし、2004年4月1日の民法改正により、増価競売は廃止されました。現在は、「抵当権消滅請求」という名称で、滌除の制度そのものも大幅に改正されています。
総合特別区域(総合特区)
指定された区域において規制・制度の特例や税制・財政・金融措置を総合的に適用する制度、またはその制度によって指定された区域のことを指します。
この制度は、実現可能性のある区域を限定し、そこに国と地域の政策資源を集中して、規制・制度の特例と税制・財政・金融上の支援を総合的に実施することによって、包括的・戦略的な政策課題の設定・解決を図ることが目的とされています。
総合特別区域には、「国際戦略総合特区(経済成長を牽引する産業・機能の集積を形成)」と「地域活性化総合特区(地域資源を活用した地域力の向上)」の2つのパターンがあります。いずれも、以下の手順を経て実現されます。
地方公共団体が地域協議会の協議等を経て指定を申請
内閣総理大臣が総合特別区域推進本部の意見を聴いて指定
総合特別区域計画の作成・認定(特例措置・支援措置の対象事業について記載)
この制度には、建築基準法の特例などの法律や政省令等の特例および条例委任の特例(規制・制度の特例)、国際競争力強化のための法人税の軽減等(税制上の支援)、各府省庁予算制度の重点的な活用等(金融上の支援)、総合特別区域支援利子補給金の支給(金融上の支援)などの特例・支援措置が適用されます。
タウンマネジメント
住民、事業主、地権者などが中心となって、まちづくりに取り組む手法である。具体的には、魅力的な環境の創出や美しいまち並みの形成、歴史文化資産の保全、まちのブランド力の形成、安全・安心な地域づくり、良好なコミュニティの形成、地域の伝統・文化の継承など、さまざまなテーマに取り組む。タウンマネジメントは、商業事業者を中心にTMO(Town Management Organization)を設立して中心市街地活性化を目指す取り組みから始まり、その後、市民の参加を広げたまちづくり活動に発展した。現在のタウンマネジメントは、NPOなどを主体とするまちづくり活動との統合が進んでおり、幅広い層が参加する手法となっている。
ダイニングテーブル
食事を取るためのテーブルのことを指します。一般的には、椅子やベンチなどの座席を備えていることが多く、家族や友人と一緒に食事を楽しむために使用されます。材質は木製、ガラス製、金属製などがあり、形状も丸型、長方形、正方形など様々な種類があります。また、家庭用のものだけでなく、レストランやカフェなどでも使用されることがあります。
団地
住宅の一形態で、一定の区画に複数の住宅が密集して建設され、共有の施設や公共空間を備えた集合住宅のことを指します。多くは、一定の規模以上の土地に、多層建ての住宅が密集して建てられています。団地は、大量の住宅を建てることで住宅供給を拡大し、都市の拡大に対応することができるため、日本では戦後の高度成長期に多く建設されました。ただし、その後、低所得者層に偏った居住地としての問題や、建物の老朽化などが指摘され、改善のための取り組みが進められています。
DK(ダイニングキッチン)
ダイニングキッチンの略称です。一般的な住宅においては、リビングやダイニングルーム、キッチンなどがそれぞれ独立していることが多いですが、DKはそれらを統合した空間のことを指します。つまり、キッチンとダイニングルームが一体となった空間であり、食事をする場所としても、家族や友人とくつろぐ場所としても利用されます。DKは、家族のコミュニケーションを促進するためにも、また、広々とした空間を実現するためにも人気があります。
DS(ダクトスペース)
建物内に設けられた管類を配置するためのスペースのことであり、英語ではDuct Spaceと呼ばれる。このスペースには、換気や空調のための通気管が配置されることが一般的であるが、水道管やガス管、電力線などを一括して通す場合もある。建物の構造によっては、DSが狭いため、配管工事に制約が生じる場合があるため、建物設計時には適切なDSの設計が求められる。
丁番
2つの面を開閉できるようにつなぐ部品であり、扉や蓋などに用いられるものです。一般的には、「蝶番」と同義として用いられます。管付きの2枚の板を1本の軸で連結する仕組みを持ち、回転軸として板を開閉します。丁番には、スプリング丁番やトルク丁番、スライド丁番など多種多様な種類があります。スプリング丁番は自動で閉まるようにばねが内蔵されていたり、トルク丁番は開閉位置を自由に調整できるものがあります。
注文住宅
建築会社や工務店などに自分たちが希望する間取りや設備、外観などを指定して、自分たちだけのオリジナルの住宅を建ててもらうことを指します。一方で、一般的な分譲住宅は、建設会社があらかじめ設計・施工して販売する住宅です。注文住宅は、建築家による設計や、自然素材を使用したり、省エネ性能を高めたりと、より高度なカスタマイズが可能なため、価格が高くなる傾向があります。ただし、自分たちが望む住まいを実現できるというメリットがあります。
チェスト
蓋付きの大きな箱型家具で、モノを収納するために使用されます。日本の「長持(ながもち)」や「櫃(ひつ)」とほぼ同じように使われ、蓋を上げ下げして収納するもののほか、引き出しを用いて収納するものもあります。部屋の目立つ場所に置かれることが多く、装飾が施されたものもあります。また、腰掛けや寝台としても使用されることがあります。天然材だけでなく、金属などを使用したものもあります。
チムニー
煙突のことであり、英語ではChimneyと呼ばれる。暖炉や火災などで発生した煙を屋外に排出するための筒状の設備であり、通常は屋根の上に突き出ている。建物の形状や使用される暖房器具によって、チムニーの形状や材質が異なることがある。また、近年では環境対策のため、高さや直径の基準が定められ、排気ガスの浄化装置が取り付けられることもある。
チーク材
美しく趣がある木材で、建物や家具などの材料として利用される高級木材の一つです。その堅牢で耐久性に富み、水に強く色が美しい特徴から、内装材や造船材、彫刻材にも用いられています。チーク材となる樹木は、アジアの熱帯モンスーン地域に生育する落葉高木樹であるチークで、天然樹は伐採が厳しく規制されています。そのため、育成林の材木が主に流通しています。
2×4(ツーバイフォー)工法
アメリカで主流となっている木造建築構法のひとつで、柱と梁に2インチ×4インチ(約5cm×10cm)の木材を使用して家屋の骨組みを作る方法です。
この工法は、日本の木造建築に比べて断熱性や気密性に優れ、建築現場での加工が容易であるため工期が短縮されるなどのメリットがあります。また、ツーバイフォーは世界中で一般的に販売されているため、世界中で同じ技術で建物を作ることができるという利点もあります。
つくばい
茶室に隣接した庭園の設備の一つで、低い位置にある手水鉢と周囲に配置された役石で構成されるものです。茶道の儀式においては、茶室に入る前に手や口を清める場所として利用されます。名称の「つくばい(蹲踞)」は、しゃがんで水を使って手や口を清めることから来ています。茶庭以外にも、日本庭園の修景物として設置されていることもあります。
つくば方式
マンションの建設手法の一つで、定期借地権を活用してスケルトン・インフィル(SI住宅)を建設する方法をいう。スケルトン定借ともいわれる。
SI住宅は、構造・躯体(スケルトン)と内装・設備(インフィル)が分離され、耐用年数が長く、また居住形態の変化に柔軟に対応できる。そこでそのような特性を活かして、建物譲渡特約付き定期借地権(期間30年)を設定してSI住宅を建設し(入居者は地代を負担)、借地権期間終了後はスケルトン部分を地主に譲渡して賃借する方法(借家)に移行する。借家に移行後は、入居者は家賃を負担するが、スケルトンの譲渡代金を家賃と相殺することによって負担額を地代と同様の水準に押さえることができる。
なお、「つくば方式」という名称は、この方式が筑波研究学園都市において開発され、1996年に同地で初めて具体化したことに由来する。
つなぎ融資
住宅や宅地の取得資金や工事代金を一時的に賄うために利用される融資のことです。公的な融資が実行される前や、不動産の売却代金が得られるまでの期間に利用されます。
融資条件は金融機関によって異なりますが、一般的には短期間の融資として取り扱われます。公的融資の実行には土地や建物の登記が必要であり、登記は決済後にしかできないため、多くの場合、つなぎ融資が必要になります。また、住宅の買い換えの場合も、購入後に売却することが多く、同時決済の手続きが取れない場合にはつなぎ融資が必要になることがあります。
吊り戸棚
壁に取り付けることで空間を有効活用する収納家具の一種です。高さや幅は様々で、キッチンやリビング、寝室など、さまざまな場所で使われています。
一般的には、キッチンに設置されることが多く、食器や調理器具、保存容器などを収納することができます。また、リビングや寝室に設置される場合は、書籍や小物類、衣類などを収納することができます。
吊り戸棚には、引き戸や扉がついたものがあります。扉付きの場合は、収納物が埃や汚れから守られるため、衛生的に保つことができます。また、引き戸の場合は、開閉に余裕があるため、取り出しやすくなっています。
DBJ(でぃーびーじぇー)グリーンビルディング認証
環境・社会への配慮がなされた不動産(Green Building)を認証する仕組みであり、日本政策投資銀行(DBJ)が運営する任意の制度です。この認証制度では、環境性能とステークホルダーの要請に応じる取組の2つの観点から総合的に評価され、建物の環境性能、テナント利用者の快適性、リスクマネジメント、周辺環境・コミュニティへの配慮、ステークホルダーとの協働の5つの視点が重視されます。
DCF法(ディーシーエフホウ)
不動産鑑定評価において用いられる収益還元法の一つであるDCF法は、対象不動産が将来生み出すであろう各期間の純収益を現在価値へ換算し、それらの現在価値の合計を資産価格として求める手法である。このDCF法は、日本語では「割引キャッシュフロー法」とも訳され、不動産投資信託では保有不動産をDCF法によって鑑定評価することが原則とされている。DCF法は、毎期の収益をもとに詳細な計算を行うため、不動産鑑定評価において収益をベースとして対象不動産の価格を求める方法として重要である。
DEN(デン)
売書斎のことであり、プライバシーを重視する部屋としても利用されます。広さや形には基準はなく、間取り図に「DEN」と表記されることが一般的です。また、趣味を楽しむために利用されることもあります。
DINKS(でぃんくす)
子供を持たずに両者が職業に従事するライフスタイルを選択するカップルのことで、Double Income No Kidsの略称である。この用語はアメリカで生まれたもので、高収入で子育ての負担がなく、自分たちの生活やキャリアに注力するとされている。一方、マーケティング上では魅力的な顧客層として扱われ、例えば「DINKS向けマンション」が提供されることもある。ただし、一般的なマンションとの違いはない。
DIY(ディーアイワイ)
「Do It Yourself」の略語であり、自分自身でモノの製作や修理を行うことを指します。
例えば、日曜大工や設備や器具の自己組み立て・自己修繕などがDIYに該当します。また、自分でできることは自分で行うという考え方や態度を指し、モノの製作に限らず、サービス活動も含めて広く捉えられることがあります。DIYは、自分で手を動かすことで、自己実現や創造性を満たすことができるとされ、近年注目を集めています。
動線
建物内や都市空間における移動経路を指す「動線」は、空間設計において重要な要素となっています。家事や作業における動線は、短く、交差せず、シンプルであることが利便性の高さにつながります。商業空間においては、多様な動線が賑わいを生み出す場合もあります。また、工場や売り場での動線は、生産効率性や商品の売上高に大きな影響を与えます。
土地使用権の設定(所有者不明土地に対する〜)
所有者が不明な土地に対して、特定の用途に使用するために一定期間、土地使用権を設定することを土地使用権の設定といいます。この土地使用権は、地域福利増進事業を実施する者が都道府県知事の裁定を得て設定します。土地使用権が設定される場合、関係する市町村長の意見も考慮されます。裁定に基づいて設定された補償金は、供託されます。
土地使用権が設定された場合、その土地に関する他の権利は、事業者が使用するために必要な範囲内で制限されます。また、土地使用権は、10年を超える期間の存続はできず、事業の必要性に応じて裁定によって延長することができます。特定所有者不明土地に対する土地使用権は、建物がなく、特別な用途に供されていない場合に設定されます。
どろ揚地
公図上で地番が付されていない国有地の一種で、水路に沿って細長い形状をしているものを指します。もともとは、水路のどろを揚げておくために使用されていた土地です。どろ揚地を含む土地を取引する場合、どろ揚地は国有地となるため、売買取引の前に市町村に国有地払い下げの手続きを申請する必要があります。
トイレ
便所のことであり、和製英語で英語のtoiletを短縮した言葉である。主に洋式と和式の2つに分類され、水洗式であるかどうかの区別もある。
洋式トイレは、便器、便座、水タンクの3つのパーツで構成されており、通常のトイレ、水タンクがなく水道に直結するタンクレストイレ、シャワートイレ一体型、水タンクをキャビネットに収めた収納一体型トイレなどの種類がある。ただし、洋式トイレは耐久性に優れ、清潔に保ちやすいという利点がある一方で、和式トイレと比較すると設置スペースが広く、価格が高いというデメリットもある。
トタン屋根
トタンで葺いた屋根のことです。この屋根は、荷重が小さく、比較的安価で、施工が容易なため、多くの建物に使用されています。ただし、耐久性、防音性、断熱性には難があるとされています。トタンとは亜鉛メッキ鋼板の俗称で、鋼板に亜鉛を鍍金して錆びにくくした建材です。通常、トタンの表面を塗装することで、屋根材として使用されます。また、金属で葺いた屋根を「金属屋根」といい、トタンのほかにも、ガルバリウム鋼板、ステンレス、銅板などが使われています。
内見
不動産物件を実際に見学・調査することであり、一般的には購入または賃借を検討するために行われます。同じ意味で「内覧」という言葉も使われます。
NAR(なーる)
NATIONAL ASSOCIATION OF REALTORSの略称で、「全米リアルター協会」と訳されます。NARは、アメリカの最大の不動産業界団体であり、1908年に設立されました(当初はNational Association of Real Estate Exchangesと呼ばれていました)。NARは独自の倫理規定を策定し、会員の専門能力を研鑽・認定し、会員が共同で取引する仕組みを確立・運営するなど、アメリカの不動産業の発展に貢献しています。また、情報通信技術を活用した共同仲介のシステム構築を先導してきたことでも知られています。NARの会員は、REALTORと称することができ、この名称は登録されている会員以外は使用できません。
ナイトテーブル
ベッドの脇に置く小さいテーブルであり、収納スペースがあるタイプもあります。時計やメガネ、本などを置くために使われ、ベッドと一緒に使われることが一般的です。ただし、「ナイトテーブル」という言葉は和製英語で、英語ではnight standまたはbedside tableと呼ばれます。
中庭
建物の内部に位置し、周囲を建物に囲まれた空間のことを指します。一般的には、庭園のように植物が植えられたり、池や噴水があったりと、居心地のよい空間として利用されます。中庭は、日本の伝統的な建築や、モロッコ、スペイン、メキシコなどの地中海沿岸の建築などで見られることが多いです。
内容証明郵便
送り手が特定の内容を書面で送り先に送付する際に、その書面の存在・内容・送信日時を証明するために、郵便局が提供するサービスです。送り手が書面を作成し、郵便局に提出することで、内容証明の手続きが行われます。この手続きによって、書面の内容や送信日時が証明されるため、取引の際に必要な契約書や重要書類などを送付する際に利用されることがあります。また、法的な効力を持つ証拠としても利用されることがあります。
200年住宅
日本の建築基準法に基づき、木造住宅に限り、200年以上の寿命を持つと認定された住宅のことです。2007年に導入されたシステムで、200年住宅と認定された場合、その住宅は国の登録文化財に指定されることがあります。認定には、住宅の耐久性や歴史的・文化的価値などが考慮されます。また、200年住宅には、耐震性や断熱性などの高い建築技術が用いられており、長期的に安心して住める住宅とされています。
24時間換気システム
住宅や建物の内部空気を常に換気するシステムのことです。一定量の新鮮な空気を室内に取り入れ、同時に室内の汚れた空気を排出することで、健康的な室内環境を維持することができます。24時間換気システムは、熱交換器を備えたものもあり、室内の温度を保ったまま換気を行うことができます。また、エアコンなどの冷暖房機器と組み合わせて使用することで、より快適な室内環境を実現することができます。
2項道路
建築基準法第42条第2項により、道路として認定された道のことを「2項道路」と呼びます。幅が4m未満であっても、幅が狭い道路に建築物が建っている場合や特定行政庁の指定による救済措置がある場合は、「2項道路」として認められます。建築基準法第43条では、建築物の敷地は2m以上の長さで「建築基準法上の道路」に接していなければならないとされていますが、2項道路に面した土地はセットバックがあるため、注意が必要です。
NISA(ニーサ)
2014年に創設された小額投資非課税制度のことであり、「Nippon Individual Savings Account」の略称で呼ばれています。この制度では、20歳以上の個人が特別な口座を開設し、毎年最大100万円までの新規投資を最長5年間非課税にすることができます(投資総額は最大500万円まで)。ただし、損益通算や損失繰越はできず、非課税枠の再利用もできません。この制度は2023年末まで適用されます。
ニッチ
建築物内部の壁面を、凹状に加工して作られたスペースのことを指します。主に、廊下やホールなどで見られ、西洋建築に特に多く採用されています。このスペースには草花や彫像などを飾ることができ、飾り棚としても利用されます。
ぬれ縁
建物の出入り口にある縁石や敷居などの部分に設けられた、雨水や汚れを落とすために斜めに傾けられた縁のことを指します。雨水が落ちることで地面がぬかるまないようにしたり、室内に水が入らないようにするために設置されることが多く、和風建築や伝統的な日本家屋などによく見られます。また、デザイン性を高めるために、ぬれ縁には彫刻や装飾が施されることもあります。
ヌック
住宅内のちょっとした片隅に作られた小さな空間のことで、英語で「nook」と呼ばれる。建築設計によって作られるのではなく、暮らし方や生活スタイルによって自然にできる場所である。キッチンの奥、リビングとキッチンの間、廊下の隅、階段下などの小さなスペースがヌックの候補となり、居心地がよく寛げることが重要な条件とされる。
布基礎
建物の基礎工事の一種で、地盤に布を張り、その上にコンクリートを流し込んで作る基礎のことを指します。布基礎は、地盤沈下や地震などによる建物の揺れに対して、柔軟性を持って対応できるという特徴があります。また、地盤改良が必要ない場合には比較的安価で施工できることも特徴のひとつです。しかし、地盤が不安定な場合には不向きであるとされています。
抜き行為
ある宅地建物取引業者と媒介契約または代理契約を締結している依頼者を他の宅地建物取引業者が誘引し、媒介契約または代理契約を締結する行為を指します。
このような行為によって、依頼者は複数の宅地建物取引業者と媒介契約または代理契約を締結してしまう場合があり、先に契約を締結した宅地建物取引業者からすれば「抜かれた」と感じることがあります。そのため、トラブルを引き起こすことがあるため注意が必要です。
専任媒介契約や専属専任媒介契約の場合、依頼者が違約した場合は違約金を支払う必要がある場合があります。一般媒介契約(明示型・非明示型)の場合も、依頼者は明示義務や通知義務を怠ると、違約金の支払いを求められることがあります。
貫
建築物の壁面において、柱同士を水平方向につなぐ材料のことを指します。伝統的な日本家屋では、真壁において貫を利用して壁の下地を設けていました。
根切り
建築物の基礎工事のために地盤を掘削することを指します。建築基準法では、深さ1.5m以上の根切り工事を行う場合、施工図の作成や山留めの設置など、安全を確保するための措置を講じなければならないことが定められています。また、地方自治体によっては、根切り工事の着工前に工事計画を提出することが必要な場合もあります。
ネットゼロエネルギーハウス
ネットゼロエネルギーハウス(Net Zero Energy House, ZEH)とは、一定期間(通常は1年間)において、建物内で使用するエネルギーと、建物で発電するエネルギーがほぼ同じである住宅のことを指します。つまり、建物で発電されたエネルギーを利用して、電気や暖房などのエネルギー需要を賄い、余剰のエネルギーは電力会社に売却することで、最終的には年間でのエネルギー消費量がほぼゼロになるような住宅のことを指します。ZEHは、地球温暖化問題や省エネルギー化の観点から注目されており、日本では政府が2020年までにZEH化率を50%以上とすることを目標に掲げています。
ネット銀行
インターネットを介した取引に特化した銀行で、現金や預金証書の受け渡しを行う実店舗を設置せず、オンラインでの情報のやり取り(ネットバンキング)で取引することが特徴です。ネット銀行では、時間的・空間的制約がないため、24時間いつでも取引が可能で、人件費や店舗の運用費用を抑えることができるため、一般の銀行に比べて取引手数料が安いとされます。ただし、インターネット取引にはリスクがあるため、セキュリティ対策を講じる必要があります。一方、一般の銀行には、オンラインでの取引を提供する「インターネット支店」がある場合もありますが、これらはネット銀行ではありません。
年末調整
日本において毎年12月に行われる、給与所得者の所得税の申告と納付を年明けまでに先延ばしにする制度です。具体的には、給与支払いを行う事業主が、社員の給与所得や所得税の控除等を集計し、年末に税務署に提出する申告書を作成します。そして、この申告書に基づいて税務署が所得税の額を計算し、事業主に支払われる給与から源泉徴収された税金と相殺して、残りの税金を社員に返還する形で、社員にとっては納税額が調整されます。年末調整によって、年明けの確定申告において還付される所得税額が減少することがありますが、一方で年末調整によって過剰に源泉徴収された税金が返還されることがあるため、所得税の負担を減らすことができます。
年金
一定の条件を満たした人に対して、国や企業などから定期的に支払われる退職後の生活資金となる給付金のことを指します。一般的には、社会保障制度の一環として、労働者が年金保険料を支払い、退職後に年金を受け取る仕組みがあります。年金は国民年金、厚生年金、共済年金など、種類は様々で、支給条件や支給額も異なります。また、私的年金保険や個人年金商品など、自主的に加入することができる制度もあります。
ノンバンク
預貯金業務を行わずに貸出業務に特化した金融機関であり、消費者ローン、信販、クレジットカード、リース、ベンチャーキャピタルなどの事業形態がある。ただし、貸金業として営業する場合には、貸金業法に基づく登録が必要であり、元本10万円未満の場合は年利20%、10万円〜100万円の場合は年利18%、100万円以上の場合は年利15%を超える利息を受け取ってはならないとされている。また、貸金業務においては、取得した情報の適正な取扱い、貸金業務取扱主任者の設置、重要な事項の告知義務、不確実な事項についての誤認防止などの業務規制が課せられている。
のみ(鑿)
木材や石材を加工するために使われる工具です。木材用の鑿は、刃と柄で構成されており、柄の頭を槌で打つ「叩き鑿」と、柄を手で押す「押し鑿」の2種類があります。刃先の形や用途によって細かく分類され、大工にとって必要不可欠な工具となっています。石材用の鑿は、断面が円形の尖った鋼鉄製の工具で、ハンマーで叩いて使用します。石工や石材彫刻家にとっても、欠かせない工具の一つです。
ノンスリップ
すべり止めのための部材であり、主に階段の踏板の先端部分などに取り付けられ、摩擦力を増やすことで滑り止めの役割を果たすものです。金属や合成樹脂を素材に加工されており、形式は多様です。
ノンリコースローン(Non Recourse Loan)
特定の資産から生ずるキャッシュフローのみを原資に債務履行がなされる融資のことを指します。この場合、「ノンリコース」とは、その資産以外に債権の取立てが及ばないということを意味しています。不動産の証券化などに利用されることが多く、高度なリスク判断が必要とされます。一方、「リコースローン」とは、資産を担保にして、個人保証などにより当該資産等の範囲を超えた債権取立てがなされる(遡及する)融資のことを指します。不動産担保融資などは通常、リコースローンに該当します。ただし、不動産の証券化においては、ノンリコースローンを受けるのは、一般的に特別目的会社や信託受託者であって、責任財産の当初保有者(オリジネーター)ではないことが一般的です。
ノーマライゼーション
障害者が一般の人と同様の生活を送れるようにするために、環境を整備する考え方です。この概念は、ヨーロッパで1950年代に提唱され、1981年の国際障害者年を契機に世界中に広まりました。現在では、障害者だけでなく、社会的マイノリティーや高齢者を含めた広範な社会的弱者を支援する考え方として、福祉の基本理念として受け入れられています。ノーマライゼーションの目的は、社会環境を整備し、社会的弱者が当然のように暮らせるようにすることです。これは自立を支援することではなく、誰もが人間らしい生活を送ることができる環境を整備することを目的としています。
ハイツ
マンションに似た建物形態の一つで、一般的に木造または鉄骨造で、低層階が駐車場や商業施設、上層階が住宅になっている建物のことを指します。マンションと比べると、一般的に建物規模が小さく、価格帯も低くなっています。また、低層階に商業施設が入っているため、生活利便性が高いことが特徴的です。
掃き出し窓
建物の外側に向かって全面を開放できる窓のことです。主に和風の住宅に多く見られますが、洋風の住宅でも取り入れられることがあります。風通しの良い室内空間を作り出したり、外と内の境界を曖昧にしたりすることができます。また、窓を広く開けることで採光性も良くなります。
PS(パイプスペース)
建物内において配管や電気配線などを通すために空けられたスペースのことを指します。通常、建物の外観からは見えない場所に設けられており、メンテナンスや修理などが必要な場合にはこのスペースからアクセスすることができます。建物の設計時に、十分な大きさと適切な配置のパイプスペースを確保することが重要です。
はめ殺し窓
窓の枠を外から見た場合に、窓枠にガラスがはめ込まれているように見える窓のことを指します。実際には、窓枠とガラスの間にゴムやシーリング材を挟んで密閉することで、断熱性や防音性を高めています。窓の開閉はできないため、通常は換気のために通気口や換気扇が設けられています。
ハイカロリーバーナー
標準的なガスバーナーの2倍以上の火力を持つガスバーナーのことを指します。通常のガスバーナーは、1時間あたり約2,000キロカロリーの熱量を発生させますが、ハイカロリーバーナーは1時間あたり4,000キロカロリー以上の熱量を発生させることができます。これにより、調理時間を大幅に短縮することができます。また、ハイカロリーバーナーを組み込んだ2口以上のバーナーを持つガスコンロのことも「ハイカロリーバーナー」と呼ぶことがあります。熱効率を高めるために、炎が上向きに立ち上がるようにしたタイプや炎を内向きにしたタイプなど、様々なタイプが開発されています。また、油の飛び散りを防ぐために、表面をフッ素樹脂加工や結晶ガラスとするタイプも発売されています。
BEI(ベル)(省エネルギー性能指標)
非住宅建築物の省エネルギー性能を評価する指標の考え方であり、Building Energy-efficiency Indexの略称である。既存建築物にも適用可能であり、省エネルギー基準との整合性にも配慮され、標準的な評価指標として利用されることがある。
BEIの評価は、設計一次エネルギー消費量を基準一次エネルギー消費量で割った値を基に行われる。また、図面が残っていない場合にはデフォルト仕様の選択や旧省エネ基準からの読み替えが可能である。
BID(ビッド)
地域の環境や価値を維持・向上させるために、住民や事業主、地権者などが主体的に取り組むエリアマネジメント活動を支援するためのしくみです。不動産所有者などに資金の負担を求め、その資金を活動にあてる団体に配分することで、エリアマネジメント活動を実施します。BIDとはBusiness Improvement Districtの略で、法令で定められた制度ではありません。現在の法令では、地区を特定して課税することは難しく、受益者負担を求めるなどの工夫が必要です。エリアマネジメント活動の内容や方法、活動に当たる団体の資格や選定方法にはバリエーションがあります。
BIM(ビム)
Building Information Modelingの略で、建築物に関する情報を統合的に活用するためのシステムです。このシステムは、建築物の設計・施工・維持管理に必要な情報をデータベース化して、業務を効率的に行うことができます。BIMの最大の特徴は、建築物を3次元のモデルとして構築し、そのモデルに多様なデータを付加することです。このように、建築物のモデルを基盤にしてデータベースを構築することで、使いやすく、多目的に利用することができます。
BS(バランスシート)
企業の財産状態を示す財務諸表の一つであり、バランスシートの略称である。左側(借方)には資産、右側(貸方)には負債と純資産が計上され、資産額は負債額と純資産額の和と等しい関係にある。
BSに計上される資産の部は、流動資産(現金・預金、売掛金、商品・製品、貸倒引当金等)、固定資産(土地・建物、備品、投資有価証券等)、繰延資産(開業費、新株発行費、社債発行費、開発費、試験研究費等)の額であり、負債の部に計上されるのは、流動負債(買掛金、未払金、未払費用、短期借入金等)、固定負債(長期借入金、社債、長期前受収益等)の額である。
純資産の部には、資本金と剰余金(資本準備金、利益準備金、その他の剰余金に区分)があり、これらの額は複式簿記の記録をもとに分類・計算されている。BSの作成方法は企業会計原則によって定められ、株式会社は財務諸表を公告しなければならない。
BSは企業の状態を財産のストックで表す書類であり、PL(損益計算書)と相まって企業の活動状態を定量的に示すこととなる。PLは企業活動の状態を財務上のフローで表す財務諸表のもう一つの構成要素である。
BS(BS放送)(ビーエス)
衛星を使って放送されるテレビジョン放送の方式のひとつで、日本では「放送衛星」と呼ばれる衛星を使って地上デジタル放送と同等の高画質・高音質な放送を行っています。地上波と比べて、電波の届きやすさが異なるため、地上波では見ることのできない海外のテレビ番組やスポーツ中継などが視聴できるという特長があります。
5G通信(ファイブジーツウシン)
第5世代移動通信システムのことを指します。従来の携帯電話やスマートフォンに使用されている4Gや3Gといった通信方式よりも高速なデータ通信が可能で、より多くのデバイスが同時に接続できるようになっています。また、低遅延・高信頼な通信が可能であるため、高度なインターネット接続を必要とするIoT(モノのインターネット)や自動運転車などの新しいテクノロジーの実現にも役立っています。ただし、5G通信は従来の携帯電話やスマートフォンと互換性がないため、5G対応の端末が必要となります。
FIX窓(フィックスマド)
はめ殺し窓参照。
VOC(ブイオーシー)
常温で揮発する有機化合物のことであり、塗料、印刷インキ、接着剤、洗浄剤などに使用されることが多い。VOCは100種類以上あるが、代表的なものはベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メタノール、ジクロロメタンなどである。VOCは、光化学大気汚染を引き起こす主要な原因物質の1つであり、発がん性など人体に有害な影響を及ぼすものやシックハウス症候群の原因となることもある。また、VOCにはごく微量でも臭気、目・鼻・喉への刺激、めまい、頭痛などを引き起こすことがあるため、化学物質過敏症の原因になるとも考えられている。
環境基準では、VOCのうちベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタンについて定められている。大気汚染防止法に基づく排出基準値も定められており、施設の類型ごとに排出できる濃度が規制されている。ただし、光化学反応性が極微の8種類の物質(例えばメタン)を除くVOCが規制されていることに注意する必要がある。
VR(ぶいあーる)
不動産業界においては、VR技術を活用して建物の内部や周辺環境を仮想的に体験することができるようになってきています。VRとは、情報技術を利用して現実感を人工的に生み出す技術で、建物の内部や周辺環境を仮想現実の中で歩き回ることができるようになります。また、VRを使って、遺跡の元の姿を復元し、現実に存在するかのように表示することもできます。AR(拡張現実)とは異なり、VRは現実感を人工的に作り出す技術です。
ファイナンシャルプランナー
個人や家族の将来の資産形成や資産運用に関するアドバイスを行う専門家のことを指します。ファイナンシャルプランナーは、投資や保険、年金、税金、相続などについて、クライアントのライフプランに合わせた最適なアドバイスを提供することが求められます。ファイナンシャルプランナーは、金融商品取引業者や生命保険会社などで働く場合もありますが、独立して活動するプランナーもいます。また、日本では、一定の資格と実務経験を有する者が日本FP協会の認定を受けることができます。
BELS(ベルス)
第三者が一定の方法で建築物のエネルギー消費状況を評価し、省エネルギー性能を表示する制度である。この制度は、Building-Housing Energy-efficiency Labeling System(建築物省エネルギー性能表示制度)の略であり、住宅と非住宅を分けて省令によって指標と手法が定められている。BELSの評価方法は、建築設備によって生じるエネルギー量と建物外皮の熱収支を測定し、基準と比較することで行われる。省エネルギー性能は、一般的に星印による5段階のマークで表示される。建築物の販売・賃貸事業者は、省エネ性能を表示する努力義務があるが、BELSによって表示すれば、この努力義務を満たすことができる。また、この制度は「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」に基づいて実施されている。
HEMS(ヘムス)
「Home Energy Management System」の略で、住宅におけるエネルギー管理システムを指します。このシステムは、住宅で使用される家電製品や冷暖房などのエネルギー消費状況を把握し、最適化することで、省エネ効果を実現します。太陽光発電や熱供給などを組み込むことで、より高度な制御も可能です。また、同じ考え方を用いて、ビル管理システムをBEMS(Building and Energy Management System)として導入することもあります。
べた基礎
建物の基礎の一種で、基礎となるコンクリートを建物全体の底面に均等に敷き詰め、その上に建物を建てる方式です。地盤の上に直接基礎を敷き、基礎の周囲に地盤改良材料を入れたり、コンクリートの厚さを増したりすることで、地震や風などの荷重に対する強度を確保します。建物の重量を地盤に広く分散することで、地盤沈下を防止する効果もあります。建物の形状に合わせてコンクリートの厚さを調整することで、均等に強度を保つことができます。低コストで施工できるため、一般的な住宅の基礎工事に使われることが多いです。
ベイウィンドウ
建物の外壁から突き出た窓のことであり、一般的には「出窓(でまど)」と呼ばれる。かつては、サンフランシスコで湾の景色を見るために設けられた「ベイビューウィンドウ」という窓が元になっており、現在は様々な形状の出窓が存在する。長方形、多角形、弓形などがある。
ベッド
寝具の一種で、寝るために使用される枕とマットレスがセットになった家具のことです。通常は枠組みに布団を敷いて使う和式の寝具とは異なり、マットレスを載せた枠組みがあり、脚が付いている場合が多いです。また、一部のベッドには、電動で背もたれを立てたり足を上げたりする機能が付いている場合があります。ベッドは、快適な睡眠を促進し、体の疲れを癒やすのに役立ちます。
ホームエレベーター
住宅用に設計されたエレベーターのことです。一般的に、建物内に設置されるエレベーターは大型で高価であり、住宅用としては必要以上に高機能であるため、住宅用に設計された専用のエレベーターが開発されました。ホームエレベーターは、小型で省スペースであるため、住宅内に設置することができます。高齢者や身体障害者の方々が、階段の上り下りに苦労しないようにするためにも、また、荷物の運搬にも便利です。また、豪華なデザインのホームエレベーターもあるため、インテリアとしても使われます。
ホームステージング
不動産物件を売却や賃貸に出す際に、より魅力的に見せるために、専門のスタッフが物件の内装や配置を工夫し、美しく仕上げることを指します。つまり、物件をより魅力的に見せるために、家具やインテリア、装飾品などを配置し、空間を美しく演出することで、潜在的な顧客にとって魅力的な空間を提供し、物件の価値を高めることを目的としています。ホームステージングを行うことで、売却や賃貸契約が成立するまでの期間を短縮したり、より高い価格での取引ができる可能性があるとされています。
保全措置(手付金等の〜)
不動産売買において、買主が物件の引き渡し前に支払う手付金・内金・中間金を保全する措置を「保全措置」といいます。この措置は宅地建物取引業法に基づいて行われ、「手付金等の保全」とも呼ばれます。
保全措置は物件の工事完了前後によって異なります。工事完了前の場合、手付金等の金額が代金の5%または1,000万円を超える場合に保全が必要であり、銀行等による保証または保険事業者による保証保険のいずれかを用いて行われます。一方、工事完了後の場合は手付金等の金額が代金の10%または1,000万円を超える場合に保全が必要であり、銀行等による保証、保険事業者による保証保険、または指定保管機関による保管のいずれかを用いて行われます。
保証金(賃貸の〜)
保証金は、建物の賃貸借契約時に借主が貸主に支払う一時的な金銭である。しかし、その法的意味は一様ではないため、内容を十分に確認する必要がある。 保証金には、債務がなければ退去時に返還されるものと、債務の担保として支払われ退去時に返還されないものがある。また、保証金の一部として「敷引」という制度がある場合には、その金額は返還されないことがある。 敷金によって担保される債務には、退去時の原状回復義務が含まれるが、通常の使用による損耗や経年変化は含まれず、回復は賃借人の義務ではない。
POM(ポリアセタール)
金属を代替するエンジニアリングプラスチックの一種で、ポリアセタール(polyacetal)とも呼ばれる。オキシメチレンからできた分子構造を持ち、力学的な性質や耐熱、耐久性が金属に近く、機械部品や電気部品、住宅用材など幅広く使用されている。エンジニアリングプラスチックの代表的なものの1つである。
マットレス
寝具の一種であり、ベッドの上に敷いて使用するものです。一般的には、スプリングやウレタンフォーム、ラテックス、羊毛などの素材を使用して作られています。マットレスは、体を支える役割を担い、快適な睡眠をサポートするために設計されています。一般的に、硬さや弾力性、通気性、対湿性などが重要な要素となっており、個人の好みに合わせて選ぶことができます。また、サイズや形状も様々で、シングルやダブル、クイーン、キングなどのサイズがあります。
MaaS(まーす)
Mobility as a Serviceの略であり、モビリティ・アズ・ア・サービスとも呼ばれます。これは、個人が必要な移動手段を、複数の交通手段を組み合わせた総合的な移動サービスとして提供するビジネスモデルのことを指します。MaaSは、従来の単一の移動手段である車や公共交通機関だけでなく、自転車やシェアリングサービスなど、複数の交通手段を組み合わせることで、より柔軟で効率的な移動を可能にします。MaaSは、スマートフォンアプリケーションなどを通じて、ユーザーが必要な移動手段を選択し、1つのアプリから予約、支払い、運行情報などを取得することができます。
マグニチュード
地震の規模を表す指標のひとつです。地震のエネルギー量の大きさを表し、地震計で測定された地震波の振幅や、地震の破壊力、揺れの強さなどから算出されます。マグニチュードは通常、リヒター・スケール、マグニチュード・スケールなどで表され、数値が大きいほど地震の規模が大きいことを示します。地震のマグニチュードが1増えると、地震のエネルギー量は約32倍に増大します。
マスキングテープ
塗装やDIY作業で使用する接着テープの一種で、紙やクロスなどの素材に、弱粘着性の接着剤を塗布したものです。一般的に、糊が弱く粘着力が強すぎず、はがす際には簡単に剥がせる性質があります。塗装作業では、塗りたくない部分をマスキングテープで覆い、保護することができます。また、DIY作業においても、材料の接合部分を固定するために使用されます。さまざまなサイズや色、素材のものがあり、用途に合わせて選ぶことができます。
マスタープラン
他の計画の上位に位置付けられる総合的な計画のこと。英語のmaster plan。
都市計画法では「都市計画区域の整備、開発、保全の方針」及び「市町村の都市計画に関する基本的な方針」の二つを指している。両方をあわせて「都市計画マスタープラン」という。
ミストサウナ
サウナの一種で、蒸気を使用して体を温めるタイプのサウナです。従来のサウナは乾燥した熱を使用しますが、ミストサウナは水蒸気を使用することで、肌に優しく、呼吸器系にも負担がかからないという利点があります。また、蒸気に含まれる負イオンにより、リラックス効果も期待できます。最近では、健康意識の高まりから、ミストサウナを導入しているスポーツジムや健康施設が増えてきています。
MR(Mixed Reality)(えむあーる)
仮想空間と現実空間を融合させることで、現実的な体験を可能にする技術である。この技術により、現実空間に仮想的な情報を加えたり、仮想空間に現実的な情報を付加することができる。一方、VR(Virtual Reality)は、現実とは異なる仮想の空間を作り出す技術であり、AR(Augmented Reality)は現実空間に仮想的な情報を加える技術である。MRは、現実空間に仮想を重ねることで、仮想を現実化することができる。これらの技術は、人間の感覚を操作するための技術であり、人工的な情報システムと人間の感覚との相互作用が必要となる。
みぞかき補償
一団の土地の一部を収用し、残地に通路やみぞ、かき、その他の工作物を新築、改築、増築、修繕、盛り土、切り土する際に必要となる費用を、収用されない残地の所有者に対して起業者が補償する制度を「みぞかき補償」と呼びます。この制度は土地収用法第75条に基づくもので、起業者自らが工事を代行する場合も含まれます。
みなし道路
幅が4m未満の道路であり、建築基準法によって「道路」とみなされることが定められたものを指します。「2項道路」とも呼ばれ、建築基準法第43条により、建築物の敷地は「建築基準法上の道路」に2m以上の長さで接していなければならないと規定されています。しかし、幅が4m未満の道路が多数存在するため、救済措置として建築基準法第42条第2項により、幅が4m未満である道路でも特定の条件を満たす場合には「建築基準法上の道路とみなされる」ことになります。これらの道路を「2項道路」と呼び、その土地には道路中心線から2m以内に建築物を建てることができない制限(セットバック)があるため、注意が必要です。
ミニマリスト
最小限の物を持つことで簡素な生活を送るライフスタイルを実践する人のことです。このライフスタイルを取り入れることによって、ストレスを減らし、シンプルで自由な生活を送ることができるとされています。ミニマリストは、自分に本当に必要なものを選び、それ以外の物を捨てることで、物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを重視する傾向があります。
棟上げ
建物の骨組みが完成し、最高部の梁(むな)が据え付けられる日のことを指します。棟上げは、建物の建設工事において、重要な節目とされています。梁は建物の最上部に位置するため、これを据え付けることで建物の全体像が見え、形が確定するためです。また、梁は屋根や壁を支える重要な役割を担っているため、慎重かつ正確な作業が求められます。棟上げの日には、現場監督や職人たちが、神事を行い、安全祈願をすることが一般的です。
棟木
建物の屋根の最上部である「棟(むね)」を支えるための木材のことです。棟木は屋根の形状や大きさに応じて適切な材料とサイズが選ばれ、屋根の骨組みの一部として組み込まれます。棟木には、屋根の軸方向に沿って張り出す「棟木端(むなぎばた)」と、屋根の横方向に沿って張り出す「棟木肘(むなぎひじ)」があります。棟木は、屋根の安定性や強度を確保するために重要な役割を担っています。
無主物の帰属
所有者のないものに対して所有権を定める民法の規定です。
所有者のない不動産は国有地とされ、所有者のない動産は占有者が所有権を取得することができます。例えば、自然現象によって海底から隆起した土地は国有地となります。また、野生動物を捕獲した場合は、占有者が所有権を取得します。
無免許営業等の禁止
不動産取引においては、宅地建物取引業の免許を受けないで営業を行うことは法律上禁止されています。これを「無免許営業等の禁止」といいます。具体的には、無免許で営業を行った場合には、最高3年の懲役または100万円以下の罰金が科せられることになっています。また、営業を行わなくても、看板や広告などで宅地建物取引業者である旨を表示したり、広告を出すことも禁止されています。これらの行為を行った場合には、最高30万円以下の罰金が科せられます。宅地建物取引業法の免許制度は重要な役割を担っており、これを守ることが不動産取引においては大切です。
無効
法律行為が行われた際に、当事者の意思と異なる法的効果が生じないことを指します。
つまり、意思があっても効力が生じないため、後日の追認や時間経過によっても有効にはなりません。また、原則的には誰でも誰に対しても無効を主張することができます。
無効となる法律行為には、以下のようなものがあります。
1.公序良俗に反することを目的とする行為(公序良俗違反)
2.法律によって効力が認められていない行為(強行規定違反)
3.虚偽の意思表示や誤解による行為
ただし、虚偽の意思表示による無効については、善意の第三者に対抗することができず、誤解による無効については、重大な過失がある場合には無効にならないなど、一定の例外があります。
例えば、売買契約が無効である場合、当事者に請求権は発生せず(代金の支払いや目的物を引き渡す義務はない)、すでに事実行為がなされている場合には、その回復を請求することができます(不当利得として代金や目的物の返還を求めることができます)。ただし、契約無効の原因が公序良俗違反である場合、代金の支払い等については、不法な原因による給付であるとして、不当利得の返還を請求できない場合があります。つまり、無効の原因や契約の事情に応じて、不当利得の取り扱いに違いがあるということです。
MB(めーたーぼっくす)
電気・ガス・水道のメーターをまとめて収納したもので、一般的には住戸の外部(玄関脇など)に設置されています。このメーターボックスを上下水道管用のスペース(パイプスペース)の中に納めている場合は、「MBPS」と表示されることがあります。
MEMS(マンション向けエネルギー管理システム)(メムス)
マンションで使用する電力やエネルギーを建物全体で管理する仕組みであり、"Mansion Energy Management System"の略称です。このシステムは、建物全体の電力消費量を計測し、視覚化すること、電力使用状況を分析・診断すること、空調・照明設備の制御を行うことができます。ただし、各住戸の電力使用にどの程度介入するかは課題となる場合があります。
めやす賃料表示
住宅を借りる際に発生する様々な費用を一定の方法によってわかりやすく示すための方法であり、(公財)日本賃貸住宅管理協会(日管協)が提案している。めやす賃料表示では、賃料、共益費・管理費、敷引金、礼金、更新料を含み、4年間の賃貸期間における月額金額が算定される。ただし、仲介手数料、更新手数料、原状回復費用、賃貸保証会社への保証委託料などは含まれない。これにより、借り手が必要な費用を簡単に把握でき、トラブルの未然防止にもつながるとされている。
メイプル
エデ(槭、槭樹、楓)の英語名であり、英語では"maple"と表記されます。カエデ属の落葉高木であり、建築用の木材などに利用されています。輸入したものは「メイプル材」と呼ばれ、硬さや肌目によって種類分けされています。また、「メイプルシロップ」は、サトウカエデの樹液から作られる食品です。
メガソーラー
出力が1メガワット以上の大規模な太陽光発電を指します。この発電方式では、大規模な太陽光パネルを設置するため、広大な土地が必要となります。しかし、休耕田や耕作放棄地の活用により、再生可能エネルギーの普及や土地活用の促進につながるとされています。
また、FIT制度(固定価格買取制度)の導入により、収益性が確保されることや、農地利用に関する調整が円滑に行われることなどによって、メガソーラーの普及が進んでいます。
モジュラージャック
通信線などを接続するための端子で、凹型のコネクターとなっているもの。英語のmodular jack。サイズ、信号線(芯線)の数、端子の数などに応じた標準規格が定められている。一般に使われるモジュラージャックは、電話用の6極2芯(6端子・2芯線)のRJ11型と、LAN用の8極8芯のRJ45型の2種類である。
なお、凹型の端子がモジュラージャックであるのに対して、モジュラージャックに差し込む凸型の端子はモジュラープラグ(modular plug)である。
モジュール
建築生産における規格化・標準化を目的として定められた基準寸法や、構成材のサイズを定めるための秩序立てられた寸法組織のことを指します。一般的には尺の91cmを基本寸法とすることが一般的ですが、最近では1mを基本寸法とするメーターモジュールが採用されるケースが増えてきています。モジュールの導入により、建築物の生産性が向上し、より効率的な建築が可能になるとされています。
モデルハウス・モデルルーム
不動産会社やハウスメーカーが展示場などで公開する、完成予想図やプランを実際に建てたり再現したりした、住宅の試作品のことです。モデルハウスやモデルルームを見学することで、実際の住宅購入前に内装や外観、広さ、間取りなどをイメージすることができます。
モデルルーム
不動産会社やハウスメーカーなどが、新築マンションや住宅の実際の部屋を模擬した展示場のことを指します。内装や家具、電化製品などを設置して、実際に住んでいるかのような雰囲気を演出し、来場者に物件の魅力を体感してもらうために用意されます。モデルルームは、完成予想図やパンフレットだけでは伝えきれない空間を実際に見て、触れて、体感できることが魅力であり、物件選びの参考になります。
モノトーン
1つの色調で構成された色彩表現のことを指します。例えば、白黒やグレーなどの単色系統の組み合わせが代表的なモノトーンの表現です。モノトーンは、単色で統一されたシンプルなデザインや、大胆で効果的なアクセントとして使用されることがあります。また、単色系統であるために、異なる素材や質感を組み合わせたときにも統一感が出やすく、空間の統一感を出すためにも利用されます。
屋根
屋根は建物の上部に設けられる覆いであり、雨露、風雪、寒暑から建物を保護するために必要な構造要素です。主要な屋根の形状には、二つの面が棟で山型に合わさる「切妻屋根」、山型の二面とその両端を斜めに切る二面で構成する「寄棟屋根」、傾斜した四つの面が頂点で合わさる「方形屋根(ほうぎょうやね)」、一つの傾斜面の「片流れ屋根」、水平面の「陸屋根(ろくやね)」、切妻屋根の両端に傾斜面を付加した「入母屋屋根(いりもややね)」などがあります。
屋根材としては、粘土瓦、セメント瓦、スレート、金属(銅、トタン、ガルバリウム鋼板等)が用いられます。陸屋根には、アスファルト、モルタル、防水シート等の防水材が使用される場合もあります。また、茅や藁などの天然素材を使用した屋根もあります。
屋根を仕上げることを「葺く」と言い、屋根を「瓦葺」「スレート葺」「茅葺」などに分類する場合もあります。
家賃保証会社
賃貸住宅の入居者が支払う家賃に連帯保証を提供する会社です。入居者との保証委託契約によって、家賃保証会社は保証責任を負います。家賃保証会社は、入居者の支払能力等について審査を行い、契約が成立した場合には保証料を支払います。もし入居者が家賃支払い義務を履行できなくなった場合、家賃保証会社は代位弁済を行い、入居者に代わって家賃を支払います。この代位弁済により、家賃保証会社は入居者に対する求償権を得ることができます。
従来は連帯保証人によって家賃保証が行われていましたが、予期しない負担を負わせる可能性があるため、保証業務を行う営業が広まりました。家賃保証会社は、賃貸人の債務負担能力の審査や代位弁済に関する業務を担うため、健全な業務運営が求められます。国土交通省は、家賃保証会社の健全な業務運営を確保するために、家賃債務保証業者登録制度を創設しました。この制度により、登録した家賃保証会社は、契約前の重要な事項に関する説明や書面交付、賃借人毎の弁済履歴の記録、家賃等についての自己の財産との分別管理、暴力団員等への求償権の譲渡禁止などのルールを遵守する必要があります。これによって、賃借人の利益を保護することができます。
家賃債務保証
住宅の賃貸借契約において家賃債務を担保するために必要な保証のことです。通常、借主は連帯保証人を立てますが、代わりに家賃債務保証サービスを利用することもあります。
家賃債務保証サービスは、借主が保証会社に保証料を支払い、債務保証を委託することから始まります。保証会社は、貸主と家賃債務を保証する契約を締結し、家賃滞納が発生した場合には保証会社が貸主に家賃を立替え払いします。その後、保証会社は後日、借主に立て替えた金額を求償します。
家賃債務保証サービスは、連帯保証人を立てることが難しい場合でも、借主の信用を補完することによって住居を確保しやすくするという利点があります。しかし、保証会社による立て替えた家賃金額の取立てに関しては、執拗な督促や無断での鍵の交換や室内への侵入などの不適切な行為が問題視されています。
家賃等の悪質な取立行為
住宅の貸し主や家賃債務保証をしている保証会社が、家賃や立替え払いした家賃金額を取り立てるために行なう行為のうち、悪質なものを指します。この行為には明確な定義はありませんが、例えば、面会、文書の送付、はり紙、電話をかけることなどによって人を威迫する行為や、鍵交換、動産の持ち出し、夜間の取立てなど人の私生活もしくは業務の平穏を害するような言動が該当すると考えられています。悪質な取立行為を防止するためには、家賃債務保証業者や家賃データベースを作成提供する事業者の登録・業務規制、悪質な取立行為の禁止などが有効だと考えられています。
屋根不燃区域
防火地域と準防火地域以外のエリアであっても、特定行政庁の判断により、屋根の不燃化を強制できる制度です。
建築基準法63条によれば、防火地域と準防火地域にある建築物は、その屋根を不燃材料で造り、または不燃材料でふくことが必要ですが、それ以外の地域ではこの規定は適用されません。しかし、屋根不燃区域に指定された地域では、建築物の屋根を不燃材料で造ることが必須となります。
屋根不燃区域に指定された地域では、外壁や軒裏についても特別な防火規制をクリアしなければならないことになります。指定には都道府県都市計画審議会または市町村都市計画審議会の意見が必要とされます。
実際に、木造家屋が密集する地域などで広く指定されており、都市の防火に大きな役割を果たしている制度です。
UHFアンテナ(ユーエイチエフアンテナ)
Ultra High Frequencyの略で、超高周波帯域を受信するアンテナのことを指します。UHF帯は、テレビやラジオ放送、無線通信などに使われている周波数帯で、日本では300MHzから900MHzまでの周波数帯を指します。UHFアンテナは、その帯域に対応して設計されたアンテナで、テレビアンテナなどにも利用されています。UHFアンテナには、屋内用と屋外用の2種類があり、地形や建物の構造に合わせて選択する必要があります。また、UHFアンテナを取り付ける際には、地デジアンテナとしての機能を十分に発揮するために、正しい取り付け方や位置決めが必要です。
U字溝(ゆーじこう)
道路や庭などの水はけを良くするために設置される排水溝の一種です。その名の通り、U字型の溝で、中央に水路があり、両側には側溝があります。U字溝は、道路の側面に沿って設置されることが一般的で、雨水や地下水を排水するために使用されます。また、U字溝には様々な種類があり、材質や形状も様々です。最近では、環境保護のため、U字溝に浄化機能を持たせることも行われています。
ユニットバス
シャワーや浴槽、洗面台、トイレなどが一体となった、一般的なお風呂場のことを指します。このタイプのバスルームは、設置や清掃が容易であり、省スペースであるため、都市部や住宅密集地での利用に向いています。また、機能性に優れ、おしゃれなデザインのものも多く、多様なニーズに対応できるようになっています。さらに、近年ではバリアフリー仕様のユニットバスも増えており、高齢者や身体障がい者の方々にも利用しやすくなっています。
ユニバーサルデザイン(Universal Design)
ロナルド・メイスによって提唱されたデザイン思想の一つであり、「できるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインする」という考え方を指します。
このデザイン思想は、文化や言語の違い、年齢や性別、障害の有無などを問わずに、誰もが利用しやすい施設や製品、情報をデザインすることを目指しています。
具体的には、ユニバーサルデザインには以下の7つの原則があります。
1.公平に使えること(Equitable use)
2.高い自由度で使えること(Flexibility in use)
3.使い方が簡単ですぐにわかること(Simple and intuitive use)
4.必要な情報がすぐ認識できること(Perceptible information)
5.誤った使い方が危険につながらないこと(Tolerance for error)
6.身体への負担が小さいこと(Low physical effort)
7.接近・利用のための十分な大きさ・空間を確保すること(Size and space for approach and use)
これらの原則を守ることで、より多くの人々が利用しやすく、快適に使える施設や製品、情報が生み出されることが期待されています。
ユーティリティ
住まいにおける家事作業の中心となる室のこと。
家事作業をするために必要な設備が集中的に設けられ、作業台なども整備される事も多い。台所の近くに設置されることが多い。
予告広告
不動産業界において、まだ価格が未定の物件に対して行われる広告を「予告広告」と呼びます。しかしこのような広告は、実際の販売広告であると誤解を招く恐れがあるため、注意が必要です。そのため、不動産の表示に関する公正競争規約では、予告広告の対象として分譲宅地、建売住宅、分譲マンション、新築賃貸マンション(アパート)に限定され、価格が未定または予定であること、販売の予定時期、販売開始まで契約や申込みができないことなどが明記されることが求められています。また、工事の完成前の広告についても、開発許可や建築確認などの要件を満たしていなければならず、予告広告についても同様です。
予定価格(不動産販売における〜)
不動産販売において、取引の予定価格を指す用語が「予定価格」です。この価格は、土地取得や建設にかかったコスト、近隣の不動産価格、特性などを考慮して利益を見込んで設定されます。ただし、通常は市場競争の影響もあり、予定価格がそのまま取引価格になるわけではありません。注意が必要です。
予想分配金
不動産投資信託において投資法人が投資主に支払うことを予想した分配金のことです。ただし、予想分配金は確定額ではなく、投資法人の業績により変動することが多いです。
投資法人は通常6ヵ月の会計期間の終了後2ヵ月以内に決算を発表し、その際には終了した会計期間における投資口1口当たりの分配金が発表されます。また、次の会計期間の終了後に支払うと予想される投資口1口当たりの分配金も発表されることになっており、これを「予想分配金」と呼んでいます。
ただし、予想分配金は、会計期間が開始してから2ヵ月程度の早い時期に公表されるものなので、あくまで不確実な予想に過ぎません。賃貸不動産の稼働率が予想より上昇すれば、利益が増えるので、予想分配金は増えます。逆に、金利が予想より上昇すれば利益が減少する結果、予想分配金は減少します。
投資法人が随時公表する賃貸不動産の稼働率を、投資法人のホームページで確認することにより、予想分配金の変動についてある程度は推測することができます。
正式な情報の開示としては、会計期間終了時に、投資法人が予想分配金の修正を公表します。修正された予想分配金は、その後2ヵ月以内に行なわれる決算発表において、完全に確定した額として公表されますが、実際には決算処理を行う過程で僅かにズレが生じることが多いです。
予約
将来において契約を締結することを事前に当事者同士で合意することを指します。一般的に、予約においては、当事者の一方が予約完結権を持ちます。例えば、将来において売買契約を締結するという予約(売買予約)において、買主が予約完結権を持つものとします。こうすると、将来、買主が売主に対して「この物を購入するという予約完結権を行使する」という意思を表示すれば、売主の承諾を待つまでもなく、売買契約が自動的に成立することになります。
予約という仕組みを使えば、予約完結権を持っている者が任意に売買契約を締結する権利を持つことになるため、予約完結権者には強い権利があります。予約完結権を持つ者を「予約完結権者」または「予約権者」と呼び、予約完結権の行使を受ける者を「予約義務者」と呼ぶことがあります。
当事者の両方が予約完結権を持つ場合も考えることができます。この場合、当事者のどちらでも意思を表示すれば自動的に契約が成立するという予約を「双方の予約」と呼びます。また、将来において締結される契約のことを「本契約」と呼ぶことが一般的です。
予約完結権
将来において契約を締結することを事前に合意する予約において、当事者の一方が持つ権利である。予約完結権者が契約を行う意思を示せば、相手方の承諾を待つことなく自動的に契約が成立する。つまり、予約完結権とは予約を本契約に移行させる権利である。
売買一方の予約や再売買の予約における予約完結権は、仮登記によって保全することができる。仮登記を行うことで、予約完結権者の権利が確保され、後から予約義務者が債務不履行をした場合でも、予約完結権者の権利を侵害することができなくなる。
ライトコート
マンションなどの建物内に設置された、吹き抜けの中庭であり、採光や通風を目的としています。英語での呼称はlight courtとなります。
ライフサポートアドバイザー
高齢者向け住宅に居住する方々に、日常生活のサポートや安否確認、緊急時の連絡などのサービスを提供する人々を指します。生活援助員とも呼ばれ、市町村が業務を委託しています。特別な資格は必要ありませんが、多くの場合、介護の資格を持っています。ライフサポートアドバイザーの派遣は、介護保険法に基づく地域支援事業の一環として、市町村によって実施されています。
ライフステージ
人生において重要な出来事や節目によって区分される時期を指します。例えば、就職、結婚、子育て、転職、退職などがライフステージに含まれます。しかし、厳密に決まったライフステージの区分は存在せず、個人差も大きいと言われています。
一般に、ライフステージに応じて生活環境や生活スタイルが異なるとされ、住宅ニーズもライフステージに合わせて変化する傾向にあります。例えば、結婚や子育てが始まると、広いスペースや子育て環境に適した住まいが求められることが多いです。
ライフライン
都市機能を維持し日常生活を営むために必要な設備のことを指します。この設備には、電気、ガス、水道、通信設備、人の移動や物流手段などが含まれます。大きな自然災害が発生した場合には、被災者の生活を支えるために最優先で確保すべき設備とされています。阪神・淡路大震災以降、この言葉はよく使われるようになりました。
ライフラインの設備設置権
電気、ガス、水道水などのライフラインを継続的に受けるため、他の土地にそのための設備を設置する権利のことです。この権利は、民法の相隣関係規定を類推して認められていますが、2023年4月1日の民法改正によって明文化されました。
ただし、ライフラインの設備を設置する場合は、他の土地の損害が最も少ない場所や方法に合理的に必要な範囲で設置しなければなりません。また、設置によって他の土地に損害が生じた場合は、償金を支払わなければなりません。
また、他人が所有する設備を使用する必要がある場合は、「設備使用権」が認められています。これは、ライフラインの継続的給付を受けるために必要な場合に、他人の設備を使用することができる権利です。
ラウンジ
談話や休憩のために設けられた部屋であり、英語でLoungeと呼ばれます。通常、椅子や机が置かれ、くつろげる雰囲気が漂う場所を指します。一般的には独立した部屋であることが多いですが、ホールに付属する休憩スペースなどもラウンジと呼ばれることがあります。
ラジエントヒーター
調理用のヒーターで、ニクロム線を発熱・発光させ、その放射熱により加熱を行います。最近では、クイックラジエントヒーターと呼ばれる立ち上がりが極めて早いタイプが開発されていますが、土鍋、ガラス鍋、ホーロー鍋などは使用できません。IHクッキングヒーターとクイックラジエントヒーターを組み合わせたコンビネーションタイプの調理用ヒーターも普及しつつあります。
ラジエーター
熱交換装置のことを指し、管の中を循環する流体と管に接する空気や水との熱交換作用によって放熱を行う装置である。性能は、管の表面積や周囲の温度差などによって大きく異なる。ラジエーターは渦巻き状の管や細管、放熱板を備えたタイプが多く存在する。蒸気や温水で加熱する暖房装置としても、エンジンの冷却材を冷やす冷却装置としても使用されるが、基本的な原理は同じである。
ラック
小物を整理するための棚であり、格子状や網状の載せ棚や掛け棚を指すこともある。マガジンラック、レターラック、プレイトラックなど、用途は多様である。ただし、ラックという用語は、塗料・接着剤として用いる樹脂の名前でもあり、これは英語のlacであることに注意が必要である。
ラッチ
ドアや門を開かないようにするための装置であり、「掛けがね」とも呼ばれます。作動方法に応じて、ドアを閉めると作動するラッチボルトや、止め具を回転させて固定する回転ラッチ、棒状の器具をスライドさせて固定するスライドラッチ、そして磁力を利用したマグネットラッチなど、多種多様な種類が存在します。
ラティス
格子状の平面で出来ているフェンスのことです。英語ではlattice fenceと呼ばれます。一般的に木製で、格子は細長い板を直角または斜めに組み合わせて作られています。ラティスは園芸に使われるだけでなく、ベランダなどの仕切り塀や日除け覆としても利用されています。また、通風を保ちつつ視界を遮ることができるため、多目的に使用することができます。
ラバータイル
床に使用される内装用のタイルの一種で、素材にゴムを使用しているため、クッション性に優れています。床に敷くことで、足腰への負担を軽減することができ、長時間の立ち仕事や歩行が多い場所での使用に適しています。また、滑り止め効果もあり、安全面でも優れています。さまざまな色や模様があり、インテリアに合わせて選ぶことができます。
ラミナ
集成材を構成している板の総称です。英語のLamina(薄片)が由来となっています。製作には、板状の材木だけでなく、小さな角材も使用されます。
ランダムテンキー
暗証番号を入力して解錠する鍵の一種で、テンキーの配列がランダムに変わるものを指します。連続して間違えると一定時間作動が停止するなどのセキュリティ機能が付いており、セキュリティの強化に役立ちます。
ランドバンク
空き地や空き家の管理・流通・再生を行う組織をランドバンクと呼びます。このような土地が増加しているため、ランドバンクは土地を評価し、必要に応じて保有・管理し、利用のための条件を整備し、利用者に貸し出したり、譲渡することができます。ランドバンクは地方公共団体、宅地建物取引業者、金融機関などの連携によって運営されます。ただし、ランドバンクに類似した取り組みはあるものの、まだ制度化されておらず、ランドバンクの仕組みや要件が明確になっているわけではありません。
ランドマーク
土地を識別するための目印となる物や景観のことを指します。自然物や建造物、地域の象徴となるものなどが該当します。ランドマークには、目立つこと、特徴があること、長期間存在することが求められます。例えば、歴史的建造物、大木、神社・仏閣・教会、ユニークな建物、水路・池、広場・橋・坂などがランドマークの代表的な例として挙げられます。ランドマークは、道案内や地域の観光名所としても重要な役割を担っています。
ランドリールーム
洗濯や家事をするための専用の部屋で、「洗濯室」とも呼ばれます。この部屋を設けることにより、洗濯・乾燥・アイロン掛けなどを移動することなく行えるとされていますが、洗面所などと兼用できるため、必要性が低い場合もあります。また、この部屋では、その他の家事も同時に行うことができるため、一定の需要はあるとされています。
ランニングコスト
不動産などの資産を維持管理するために必要な費用であり、点検費や清掃・補修費など継続的に必要な費用のほか、大規模修繕費など定期的に発生する費用を含むコストです。これらの費用は資産を維持するために必要不可欠であるため、資産の保有に当たってはランニングコストについて十分に確認することが重要です。また、資産を保有する際に一回限り負担する買収費や手続き費用を「イニシャルコスト」といいます。
ランプウェイ(物流施設の〜)
多層階の倉庫において、トラックが上下階の間を自走して荷物の積み下ろしを行うための走路を指します。このような倉庫をランプウェイ倉庫と呼びます。また、一般的には、車両が異なる階層の間を自走するための通路を指す言葉としても使われています。
ランプシェード
電灯にかぶせる傘状の装置であり、英語ではlampshadeと呼ばれる。ランプシェードは、電球から直接発せられる光を適度に遮り、柔らかく落ち着いた雰囲気を演出するために使用される。また、ランプシェードには様々なデザインがあり、室内のインテリアとしても活用されている。
ラーメン構造(建築学上の~)
建築学において、柱・梁などの部材同士が剛接合され、水平方向の外力に対抗できる強い骨組を形成している構造を指します。この用語は、「枠」という意味の「ラーメン」から名付けられました。部材同士の接合が完全に固定され、水平方向の力がかかっても接合部が回転・変形しない状態を「剛接合」と呼びます。具体的には、鉄筋コンクリート構造、鉄骨鉄筋コンクリート構造、重量鉄骨構造などが挙げられます。建物の強度を高めるためには、適切な構造を選択することが大切です。
ラーメン構造(高層マンションの~)
高層の新築分譲マンションの販売広告で用いられる用語で、「鉄骨ラーメン構造」「重量鉄骨ラーメン構造」などの表現がある。この用語には2つの意味がある。
1.「鉄骨鉄筋コンクリート構造」という意味で用いられる場合がある。この構造では、鉄骨の柱と梁が荷重を受け、水平方向の外力に対抗する役割を果たす。このため、コンクリート壁の量を削減することができ、壁の位置や開口部を比較的自由に変更することができるというメリットがある。また、風力や地震などの外力にも強く、高層マンションで多用されるが、柱と梁が太くなり、居室の内部空間が狭くなるというデメリットがある。この問題を解決するため、「アウトフレーム工法」と呼ばれる工法が採用されることがある。
2.「鉄筋コンクリート構造」という意味で用いられる場合がある。鉄筋にコンクリートを巻き付けて柱や梁を作ることで、強固な骨組みとなり、「ラーメン構造」となる。この構造も壁量を削減し、壁の位置や開口部を比較的自由に設けることができるというメリットがある。
実際の新築分譲マンション広告で「ラーメン構造」と称される場合、通常は1.の「鉄骨鉄筋コンクリート構造」を指すことが多い。また、最近の超高層マンションでは、「鋼管コンクリート構造」など、1.と2.とは異なるラーメン構造が採用されることもある。
欄間
日本の伝統建築において、鴨居と天井の間に設けられた開口部のことを指します。また、同様の意味で「高窓」と呼ばれることもあります。
琉球畳
縁がなく半畳サイズの正方形の畳を指します。元々は、沖縄地方で栽培されていた「七島イ」というカヤツリグサ科の植物を使用していた畳のことでしたが、現在では畳の形に着目して使われる用語となっています。畳表の素材に関係なく、床面を市松模様に形づくるなど、インテリアデザインのためにも使用されます。
LEED(りーど)
建物と敷地利用の環境性能を評価・認証する仕組みで、米国グリーンビルディング協会が運営する任意の制度です。LEED認証は、新築・大規模改修を行う建物全体や、建物内装の設計・施工工程、既存建物の管理・運用改善・小規模改築、複合的なエリア開発の計画・設計・施工など、複数の部門に区分されています。
REIT(りーと)
Real Estate Investment Trustの略称であり、不動産投資信託を指します。元々は1960年にアメリカで生まれた金融商品で、1990年代にはアメリカで人気商品となり、2001年以降は日本でも発売されています。
リアルター(REALTOR)
NAR(全米リアルター協会)の会員であり、不動産仲介人(broker)を指す。商標登録されたREALTORの名称は、協会の倫理規定(The Code of Ethics)に従い、入会が認められた者にしか使用が許可されていない。不動産の営業に携わる者(salesperson)として認定された場合、"Realtor-Associate"と呼ばれる。
リクライニングチェア
背もたれの傾斜を調整できる椅子。英語のreclining chair。足を休める台(フットレスト)が付いていることが多い。一般に、ゆったりと座ってくつろぐために使われる。
リスクヘッジ
危険を回避するための対策であり、主に投資において用いられる手法です。具体的には、投資対象を分散させることで危険を回避する方法や、保険を利用して危険を転嫁する方法、また、対立する危険を分担して危険を軽減する方法などがあります。
リスクマネジメント
事業や組織の運営において、不確実な出来事による悪影響(リスク)を適切に管理・制御するための活動です。リスクマネジメントの対象となる事象は多様であり、自然災害、コンプライアンス違反、個人情報の流出、取引先の経営危機、市況の変動などが挙げられます。リスクの識別、リスク評価、リスクへの対応の順序で分析・実施する方法が取られています。また、リスク制御の考え方は、リスク発生時の影響の大きさと発生確率に応じて、おおむね次の図に示されるようになっています。
リセールバリュー
購入した物品を再販売する際の価値を指す言葉であり、英語ではresale valueと呼ばれる。かつては中古車の販売価格を指していたが、現在では不動産などでも再販価値を指すことが多くなっている。不動産においては、既存の建物の再評価額や再販売額を指すことが一般的である。
リゾート
余暇を過ごすための観光地や滞在施設を指す言葉であり、一般にはリゾートホテルやリゾートマンション、またはその周辺地域を指す。英語ではResortと表記される。また、日本においては、「総合保養地域整備法」の通称である「リゾート法」がある。この法律は、スポーツやレクリエーション、教養文化活動、休養、集会など様々な活動に資する総合的な機能を整備することを目的として、1987年に施行された。
リゾートマンション
保養地に建設され、主に別荘として利用されるマンション。resort mansionは和製英語。厳密な定義はないが、休養を目的にしていること、避暑地、スキー場付近、海浜近辺などに建設されていることが特徴である。
リゾートマンションは分譲され、区分所有者が利用するのが一般的であるが、設備などは短期滞在向けに整備されているものが多いとされている。また、利用しない場合も維持管理費や固定資産税を負担する必要がある。
リネン庫
タオルやシーツ、テーブルクロス、ナプキンなど、リネン製品を収納するスペースのことを指します。単独のスペースとして設置され、洗面台に付属する収納スペースではありません。また、リネンとはもともと亜麻の布を指す言葉でしたが、現在では広義にタオルやシーツなどを含むようになりました。リネン庫に収納されるのはリネン製品だけでなく、夜着なども収納される場合があります。
リノベーション
新築以外の住宅に対する改築工事を指す言葉であり、増築、改装、模様替え、設備の取り替えや新設などが含まれる。同様の意味で、「リフォーム」「リモデル」などとも呼ばれることがある。また、既存建物の耐震補強工事もリノベーションの一種とされる。
リノリウム
天然素材を使用した建材の一つで、1860年代に発明された。素材の一つである亜麻仁油から名付けられた商標登録された造語である。リノリウムは、麻布(ジュート布)に植物繊維、亜麻仁油、ロジン(松脂類)、石灰などの天然素材を圧着して作られる。亜麻仁油には細菌類の増殖・発育を阻止する性質があるため、天然素材の色合いや弾力性がある。リノリウムは床材として広く使われるほか、壁材やインテリア材としても利用されているが、石油化学製品の建材に比べて価格が高く、手入れに注意が必要である。
リバースモーゲージ
住宅の所有者が、自宅にかかる住宅ローンの返済を続けながら、その住宅にかかる価値を現金化するための金融商品のことである。リバースモーゲージを利用すると、住宅の価値に応じて、一定額まで現金を受け取ることができる。この商品は、高齢者の方々が、年金収入や貯蓄額が不足して生活費を賄うために利用されることが多い。住宅所有者は、住宅を売却することなく、自宅に住み続けながら、生活費を確保することができる。リバースモーゲージの返済期限は、住宅所有者が死亡するまでとされる場合が多い。
リビング
居間のことであり、英語で言うliving roomのことです。和風の家屋では、茶の間もリビングとなります。リビングは、個室ではなく、家族が共同で使う場所であり、日常生活でくつろぎのために用いられます。「○LDK」という表示でLとして表されることがあります。
リビングダイニング
リビングとダイニングを合わせた部屋のことを指す言葉であり、英語ではない。家族が共同でくつろぐ居間の一角にダイニングテーブルを置いて食事スペースとする場合や、居間のテーブルやソファを食事に利用する場合など、さまざまな形態がある。
リファイナンス
負債を新たな負債に組み換えることであり、金利や返済方法を変更することができますが、手続きには負担がかかります。不動産ファイナンスにおいては、住宅ローンの借り換えが一般的であり、不動産投資事業においては、投資事業の終了と新しい投資事業の組成を同時に行うこともあります。リファイナンスは、単純な借金の連鎖とは異なり、金利負担の軽減や金融リスクの転嫁・分散など、財務上の戦略に基づいて行われることが一般的です。
リフォーム
建物の改修によって構造強化や機能向上を図ることを指します。具体的な種類としては、耐震化やバリアフリー化、省エネルギー化、耐久性向上化などの工事が挙げられます。
現在、リフォームに対する需要は高まっており、既存建物の有効活用や既存住宅流通の活性化、良質な住宅ストックの形成などが要請されています。政府も、リフォーム減税などの措置を講じています。
ただし、リフォームは目的や内容が多様で、また、リフォーム前の建物の状態もさまざまです。そのため、リフォームに必要な技術や費用の標準化は難しく、不動産価格に反映させる仕組みも十分ではありません。今後は、これらの課題に取り組んで、より良いリフォームを実現していく必要があります。
リフォームローン
住宅のリフォームに必要な資金を貸し出すローンのことである。
通常の住宅ローンよりも借入金額が少なく、借入期間も短い場合が多い。担保を必要としない場合もあるため、比較的手軽に利用できる。
また、リフォームローンも一定の条件を満たせば住宅ローン税制が適用される。さらに、既存住宅を購入する際に行うリフォームや、耐震改修やバリアフリー工事を含むリフォームなど、特定のリフォームについては住宅金融支援機構の融資対象となっている。
リフト
吊り上げて運搬するための設備であり、英語ではliftと呼ばれる。用途によって様々な種類があり、介護分野では、移動・移乗を助けるために使用されることが多い。リフトを使用することで、安全かつ容易に移動することができるため、介護の労力や技能を軽減することができる。一方、イギリス英語では、エレベーターを指してリフトという用語が使用される。
リモデリング
建物を増改築することを指し、英語ではRemodelingと呼ばれます。同義語として、リノベーション(Renovation)や、部分的な改修を指すリフォームがあります。
リモデリングは、建物の機能を包括的に改変することを目的とした改修で、一方で、リフォームは、原状回復のための部分的な改修を意味します。ただし、厳密に定義されているわけではなく、両者の定義は曖昧な場合があります。
リモートワーク
情報システムを利用して、職場以外の場所で勤務すること。英語のremote working(リモート ワーキング)である。
リモートワークは、通勤コストの削減や柔軟な働き方による生産性の向上、人材の確保など、多くのメリットがあるため、近年広く普及している。
似たような用語として、自宅で勤務する「在宅勤務」と、継続的な雇用関係以外での仕事を含む「テレワーク」があるが、リモートワークとは働く場所に制限がなく、自由度が高いことが特徴である。
リロケーション
転勤者の留守宅を管理するサービスを指す。通常、転勤者は留守宅を期間限定で賃貸することになるが、リロケーションサービスでは、その賃貸に関する業務を代理・仲介することができる。特に外国への転勤者には、留守宅管理に加えて、赴任に伴うサービスも提供されることがある。リロケーションサービスは、転勤者にとって大変便利なサービスであり、安心して留守宅を任せることができる。
リーシング
商業用不動産の賃貸を支援する業務のことであり、賃貸借取引の仲介だけでなく、立地動向調査やテナントの構成・賃貸条件の設計・調整など、収益性を確保するためのサービス業務を含むものです。
リーシングには、不動産仲介に重点を置いた業務であるリーシングと、不動産の管理・運営に重点を置いた業務であるプロパティマネジメントがあります。ただし、両者には重なる部分も多く、リーシング業務でもプロパティマネジメントの業務を一部カバーすることがあるといえます。
リースバック
不動産を売却してからその不動産を賃借するリースバックとは、不動産売却の収益を得ることができる一方で、その物件を使い続けることができる方法である。この方法により、住宅ローン等の債務整理や企業のバランスシートの回復などができる。リースバックは不動産の資金化に役立ち、建物・住宅を利用し続けることができるメリットがある。
リート
不動産投資信託のことであり、アメリカで1960年に誕生した金融商品である。リートは、多数の投資家から集めた資金を投資法人が不動産に投資し、不動産から生じる収益を投資家に配分する仕組みである。リートの最大の特徴は、投資法人が獲得した利益を投資家へ還元する場合、投資法人にかかる法人税が免除されることである。日本では2000年に法改正により不動産投資信託(リート)が解禁され、不動産を対象とする投資信託が初めて可能になった。日本の不動産投資信託には、会社型投資信託と契約型投資信託の2種類があるが、会社型投資信託が大半を占めている。また、不動産投資信託は証券取引所に上場することが可能であり、すでに多数の不動産投資信託が東京証券取引所および大阪証券取引所に上場され、通常の上場株式と同様に毎日売買されている。
両手・片手
「両手」とは、不動産取引を媒介した際に、宅地建物取引業者が取引当事者の双方から成功報酬を受け取る場合のことを指します。一方、「片手」とは、業者が報酬を一方のみから受け取る場合を意味します。
例えば、宅地売買の場合、売り手と買い手の両方から媒介の依頼を受けた場合は、業者は双方から報酬を受け取ることができ、これを「両手」と言います。しかし、売り手と買い手が別の業者に媒介依頼をした場合、取引には両方の業者が関与することとなり、それぞれの業者が報酬を一方のみから受け取ることになります。この場合、報酬は「片手」と呼ばれます。
利回り
投資した金額に対して得られる収益の割合を示す指標である。利回りを算出する投資対象には、株式や投資信託、不動産、金などの特定商品だけでなく、さまざまな金融商品がある。収益には、利息、配当金、賃料、売却益などが含まれるが、インカムゲインのみを算出する場合が多い。算定期間は通常1年間で、「年利回り」とも呼ばれる。
不動産投資においては、賃料収入をそのまま収益とする「表面利回り」と、維持経費を差し引いた実際の収益を算出する「実質利回り」がある。また、資産価値を算定する際に用いる将来の収益額を現在価値に還元する利率を「還元利回り」と呼ぶ。
一般的に、利回りが高い投資対象は価格変動が激しく、リスクも高いとされており、ハイリスク・ハイリターンの原則が適用される。
利息制限法
消費貸借の利率上限を定めた法律です。この法律により、借入金額に応じて年利率の上限が決められ、超過分は無効とされます。元本が10万円未満の場合は年20%、10万円以上100万円未満の場合は年18%、100万円以上の場合は年15%となっています。超過した利息は元本に充当され、完済後には不当利得として返還を求めることができます。ただし、貸金業法にはみなし弁済特例が定められており、一定の書面手続きを満たす場合には制限利率を超えた支払いも有効とされますが、この特例は廃止されました。消費者保護を考慮し、この特例に対しては裁判所で厳しい判断が下されることがあるためです。
利益超過分配金
投資法人が投資家に対して分配する金額の一つで、利益以外の原資から支払われます。この分配金は、REITなどの投資家に分配されるもので、通常は得られた利益から支払われます。しかし、利益超過分配金は、減価償却費用のうち、実際に支出しないと予想される金額を利益とは別に分配するもので、会計処理上は資本の払い戻し(減資)となります。倉庫や物流施設に投資するREITでは、この利益超過分配金が分配される場合がありますが、その上限は減価償却費用の6割とされています。
寮
一定の組織に所属する人々が共同で生活する住宅のことであり、学生寮や社員寮などがある。単身者向けで、台所や浴室などを共用することが多く、建築法では「寄宿舎」として扱われることが一般的である。また、寮の中でも複数の労働者が共同で生活する場合は、「事業用寄宿舎」として労働法規の基準を満たす必要がある。
履行の着手
被相続人の兄弟姉妹以外の相続人に対して留保しなければならない相続財産の割合を指します。相続財産は原則として被相続人が自由に処分できますが、相続が相続人の生活保障の意義を有することや、被相続人名義の財産に相続人の潜在的持分が含まれていることが多いため、相続財産の一定割合について相続人に権利を認めています。遺留分は、相続開始1年前に贈与された遺産などを合算して、直系尊属のみが相続人の場合は遺産の3分の1、それ以外の場合は全体で遺産の2分の1とされます。
履行不能
債務不履行の一種であり、債務者が故意または過失によって、債務の履行が不可能になった状態を指します。この状態は、債権が発生した時点から後に発生することがあり、契約を成立させた当事者の間で重要な問題となります。
履行遅滞
債務を履行することができるにもかかわらず、債務者が故意または過失によって、債務を履行しない場合、これは債務不履行の一つとなります。つまり、債務者は債務の履行を遅らせたり、拒否したりすることになります。
林野庁
森林の保全と育成、林業の発展、国有林野事業の管理などを任務とする農林水産省の中央省庁です。また、木材の生産、流通、消費に関する業務も担当しています。
林野庁は、森林監理局や森林監理署(旧営林署)を含めた組織で、林業に関する行政事務の実施と国有林野の監理経営を行っています。国有林野事業は、独立採算を旨として行われてきましたが、公益的な機能の強化を目的として、2012年4月に特別会計が廃止され、一般会計に組み込まれました。
流動資産
会計上の概念で、比較的短期間に現金化できる資産を指します。貸借対照表の資産の部に計上され、正常な営業循環過程に要する期間以内または1年以内に現金化または費用化されるものが対象となります。主な種類としては、現金、預金、受取手形、売掛金などの「当座資産」、製品、原材料、仕掛品などの「棚卸資産」、前渡金、前払金、短期貸付金などの「その他流動資産」が挙げられます。一方、「固定資産」とは、長期にわたって使用・保有する資産を指し、不動産や設備、機械装置などが含まれます。
流域治水プロジェクト
流域内の関係者が協力して水災害を予防・軽減するための計画であり、各流域に合わせた具体的な対策が策定される。主な対策としては、河川の氾濫を防止するための堤防整備やダムの建設、土地利用の規制や避難場所の整備などが挙げられる。不動産取引においては、流域治水プロジェクトの内容を確認し、土地利用の規制や水災害リスクに関する情報を注意深く確認する必要がある。
流通業務地区
都市計画において定められる地区の一種で、流通機能の向上を目的として制度化されたものです。「流通業務市街地の整備に関する法律」に基づき、都道府県知事が区域を指定します。
流通業務地区内では、建築行為に制限がかけられ、貨物の積み降ろしに必要な施設や荷役場、運送業などの事務所以外の新築や用途変更は禁止されています。ただし、機能を害さない場合は例外的に許可されることがあります。また、流通業務地区内の建築物については、用途地域および特別用途地区の規制は適用されないため、注意が必要です。
流通業務市街地整備法
流通機能の向上と道路交通の円滑化を図るための法律で、流通業務施設の計画的な立地を推進することを目的としている。この法律は、流通業務施設の整備に関する基本方針の策定や、流通業務地区の指定によって地区内における建設制限、流通業務団地造成事業の施行手続きの定めなどを規定している。流通業務地区は都市計画において一つの地域地区として指定され、流通業務団地は都市施設として整備されることが定められている。
理事の代表権の制限
法人の理事には、法人の業務を代表する権限がありますが、定款、寄付行為、または社員総会の決議によって代表権が制限される場合があります。このような場合、法人と取引をする相手方が善意にもその制限を知らない場合には、法人は理事の代表権が制限されていると主張することができません。
理事の代表権の濫用
法人の理事が自分の利益のために行動することを「代表権の濫用」といいます。このような場合、判例では、民法の心裡留保の規定を類推して、代表権の濫用行為を無効としています。これにより、法人や代表権の取引相手は、代表権の濫用から保護されます。ただし、相手方が善意無過失である場合に限ります。
理事会(マンション管理組合の)
マンション管理組合において、業務を執行するために設置される組織が理事会である。通常、区分所有者から選ばれた数名の理事によって構成される。理事会は、管理組合の規約や区分所有者の集会で定められた業務を行うことが多い。たとえば、収支の予算や事業計画案の作成、長期修繕計画案の策定などが含まれる。一方、理事長は、規約によって建物の区分所有等に関する法律に定められた区分所有建物の管理者として選出され、その職務に当たる。また、管理組合が法人である場合には、理事の設置は法令上の義務である。
理事長(区分所有法における~)
区分所有建物の管理組合において、理事会を主宰し、議長を務める役職者が理事長である。
一般的に、理事会の理事の互選によって選出され、理事会の業務を取りまとめる責任を持っている。また、理事長には共同生活の秩序を維持するための勧告権や専有部分の修繕に対する承認権があり、これらの権限は管理規約や使用細則によって定められている。
なお、理事長は区分所有法第25条により管理者となるため、集会を招集したり、決議を実行するなどの重要な権限を持っている。
理事(区分所有法における~)
区分所有建物の管理組合の理事会において、理事会を構成する役職者のことです。
一般的に、理事は管理組合の集会において区分所有者から選出されます。そして、理事は理事会の一員として、議決権を行使し、管理規約で定められた理事会の職務を遂行することになります。
理事(法人の~)
法人を代表して行動し、法人の運営を行う役職者のことを指します。 法人は、1人または数人の理事を任命することができます。理事は法人を代表して全ての行為を行使する権限を持っていますが、定款、寄附行為、あるいは社員総会の決議によって、代表権が制限されることがあります。
留置権
ある人が他人の所有物を占有していて、その物に関係する債権を有している場合、その債権を担保とするために、所有物を占有し続けることができる権利のことを指します。この権利は、民法第295条によって定められています。
立体換地
土地区画整理事業において、以前の土地または借地権に代わって、施工者が管理する建物の一部とその土地の共有持分を与えることを指します。これは、土地区画整理法に基づくもので、土地と建物を一体的に整備する手法の1つです。立体換地を利用することで、地権者の多様な土地利用ニーズに応え、空き地の集約化や街区の再編成を実現できるとされています。
立地適正化計画
都市再生を促すために作成されるマスタープランであり、「都市再生特別措置法」に基づいて市町村が作成するものです。計画の対象は原則として都市計画区域と同じ区域であり、居住誘導区域、都市機能誘導区域、医療施設や商業施設などの都市機能増進施設の立地を誘導すべき区域などが定められています。居住誘導区域外で3戸以上の住宅等の新改築や用途変更、またはそのための開発行為(0.1ha以上)を行う場合には、市町村長に届け出が必要であり、支障がある場合には勧告が行われます。また、居住調整区域を定めることで、居住地化を抑制する区域もあり、そこでの住宅等の新改築や用途変更、またはそのための開発行為に対して市街化調整区域と同様の規制が適用されます。
立木
複数の樹木が立っている状態を指します。
立木は通常、土地に定着しており、土地と同じく法的に管理されます。ただし、立木法に基づく登録が行われた場合や、明確に所有権が示された場合には、土地とは別に取引が可能になります。
立面図
建物の垂直方向への投影図であり、建物の外観を水平方向から見た形状を示す図面です。立面図には正面図のほか、側面図や背面図などがあり、屋根や窓、ドアの位置関係などを確認することができます。建物の設計に必要な平面図や矩計図とともに、基本的な図面の1つとされています。立面図には、建物の外観だけでなく、外壁材の種類や色、開口部の大きさや形状、バルコニーやデッキの有無なども描かれることがあります。
緑化地域
都市環境の改善に必要な緑地が不足しており、建物敷地内において緑化を促進する必要がある地区です。これは、都市緑地法に基づいて規定されています。
緑化地域には、建物敷地面積に対する緑化施設の面積の割合である緑化率の最低限度が設けられており、新築や増築などで建築物を建てる場合は、定められた緑化率以上を確保する必要があります。
緑化施設整備計画認定制度
都市緑地保全法の改正により、2001年に創設された緑化施設整備計画認定制度は、緑化重点地区内の土地で、敷地面積の20%以上を緑化施設に設ける場合に、市町村長の認定を受けられる制度です。
認定を受けることで、敷地面積1,000平方メートル以上の土地で、緑化施設に課税される固定資産税が5年間半分になります。緑化施設整備計画認定制度は、都市緑地の保全や良好な都市環境の形成を目的として設けられています。
緑化率
建物の敷地面積に対して緑地が占める割合を表す指標です。具体的には、建物の空地や屋上などに設けられた花壇、樹木、草地などを緑化施設と呼び、その面積を建物の敷地面積で割ったものが緑化率になります。緑化地域では、最低限度の緑化率が法律で定められており、建築物の新築や改築などにおいては、この最低限度以上の緑化率を確保することが求められています。
緑化重点地区
市町村が重点的に緑地の保全に配慮を加えるべき地区として指定する地域を指します。 緑化事業のモデル地区とされ、再開発地区や人口密集地などが指定されることが多いです。指定された緑化重点地区では、より一層緑化に力を入れることで、都市の魅力を高め、住民の健康増進や快適な暮らしを実現するための取り組みが行われます。
緑地保全・緑化推進法人
都市緑地法に基づき、緑地の保全・整備を行う法人のことである。地方公共団体と協力して、民間主体による自発的な緑地の保全・整備を推進する役割を担っている。
緑地保全・緑化推進法人の指定は、市町村長が行ない、一般社団法人、一般財団法人、NPO法人、認可地縁団体などの非営利法人のほか、都市の緑地の保全および緑化の推進を目的に含む会社も指定の対象となる。具体的な活動としては、市民緑地の設置および管理、特別緑地保全区域内における管理協定に基づく緑地の管理、緑地の買い取りおよび買い取った緑地の保全などが挙げられる。
緑地保全地域
都市計画によって指定された地区の一つで、広い範囲の緑地を保全する必要のある地域を指します。この地域には、都市化が進む中で生活環境を守り、無秩序な市街地化を防止するために、相当規模の緑地が必要とされます。都市緑地法に基づき、この地域における規制などが定められています。
緑地保全地域においては、緑地保全計画が策定され、区域内の緑地の保全に関する行為規制等の基準や保全のための施設の整備が定められます。また、区域内での建築物の新築や改築、土地の形質の変更、木竹の伐採、水面埋立などを行う場合には、あらかじめ都道府県知事に届け出ることが必要で、知事は緑地保全計画に基づいて届出のあった行為について禁止や制限などを命じることができます。
緑地協定
都市緑地法に基づいて地域住民が締結する、緑地を守るための協定です。
緑地協定を締結するには、都市計画区域内の一団の土地の所有者や、道路や河川に隣接する区間の土地の所有者が全員で合意し、市町村長の認可を得る必要があります。
緑地協定には、対象となる土地の区域、植栽する樹木やその場所、保全や設置する垣やさくの構造、有効期間、協定違反に対する措置などが定められています。
また、緑地協定が締結された場合、その後協定区域内の土地の所有者や借地権者となった者も、その協定を遵守する義務があります。
臨港地区
都市計画で定められた港湾機能を確保するための地区で、建築行為などが制限される地域地区の一つです。この地区は、港湾法に基づく制度であり、港湾管理のために港湾水域と一体的に利用する必要がある背後の陸域を対象に指定されます。
港湾区域は、商港区、工業港区、マリーナ港区などの利用目的に応じて分区が指定され、分区内では、分区の目的を著しく阻害する建築物等の新増築および用途変更が禁止されます。都市計画で定められた容積率、建ぺい率の規制は適用されるものの、用途地域および特別用途地区の規制は適用されないことがあります。
また、都市計画区域以外の地域でも、港湾管理者が臨港地区を定めることができます。
隣地の使用
土地所有者が隣地の所有者に対して、一定範囲内での土地の使用を認められる権利のことで、民法の相隣関係に定められています。隣地使用権が認められるのは、隣地との土地境界またはその近傍において、建物や障壁を建設・撤去・修繕するため、境界標の調査や測量を行うため、また、境界を越えた枝を切るためなどの場合です。使用する際には、事前に目的・日時・場所・方法を通知し、隣人の承諾を得なければ隣人の住居に侵入することはできません。もし隣地使用によって隣人に損害が発生した場合は、賠償請求ができます。なお、2023年4月1日の民法改正によって、隣地や他の者の土地におけるライフライン設備の設置権が明文化されました。
隣地斜線制限
隣地高さ制限のことを指します。この制限は、「建物の一部の高さが、その部分から隣地境界線までの距離が長いほど高くなることができる」という規制です。
隣地高さ制限は、第一種低層住宅専用地域と第二種低層住宅専用地域を除く、10種類の用途地域に適用されます。ただし、第一種低層住宅専用地域および第二種低層住宅専用地域では、隣地高さ制限は適用されませんが、代わりに絶対高さの制限が適用されます。
隣地高さ制限については、建築基準法の第56条と同法の別表第3で詳細に規定されています。ただし、最も厳しい場合でも高さの制限は20mとなっており、一般住宅や低層・中層の共同住宅を建築する場合には、ほとんど関係がないと考えられます。
隣地高さ制限
隣地斜線制限参照
ルクス
光に照らされた面の明るさ(照度)を表す国際単位系の単位であり、単位面積に入射する光の量(光束)で示されます。単位記号はlxであり、「ルクス」は、ラテン語のlux(光)に由来します。
1ルクスは、1ルーメン(光束の単位、lm)の光束によって1平方メートルの面が一様に照らされた場合の照度です。また、1カンデラの光度の点光源を中心とする半径1mの球面の照度でもあります。
たとえば、事務室の照度はおよそ500ルクス、机上は750ルクス、一般的な居室は150~300ルクスが適切とされます。労働安全衛生規則では、精密な作業では300ルクス以上、普通の作業では150ルクス以上、粗な作業では70ルクス以上の照度を確保しなければならないことが最低基準として定められています。
ルーバー
建物の外壁や内部の天井に設置される、固定または可動式の羽根状の板で、日差しの量を調整するために使用される建材です。ルーバーは、日射の遮蔽効果や風通しの良さを確保するために用いられ、さまざまな形状や材質があります。また、室内から外を見ることができる透過タイプのルーバーもあり、室内の明るさを確保しつつ、プライバシーを確保することができます。ルーバーは、外観の美しさと機能性を両立させる建築材料として、広く用いられています。
ルーフバルコニー
マンションにおいて、下の階の住戸の屋上部分を上の階の住戸が利用できるようにしたバルコニーのことです。通常のバルコニーと比較して、より広い空間を確保することができます。
ルームシェア
他人と一緒に住んで生活する形態で、個室は専用となっているが、キッチン、ダイニング、バスルーム、トイレなどの設備は共有することが一般的です。Room shareという言葉は英語で使われます。
この住居形態は、良質な住宅を有効に利用すること、住宅費用を最適化すること、広い社会交流を持てることなどの要求に応えることができ、シェアリングエコノミーの発展を背景にしたライフスタイルでもあります。
ルーメン
国際単位系の可視光線の量を表す単位である。光の放射エネルギー量を標準的な視覚に基づいて測定した計量単位であり、単位記号はlmである。光束は、一定の視覚を持つ標準観測者を定めて、その者の目に生じる光の感覚を基準に計測される。1ルーメンは、光度1カンデラの点光源から光が一様に発せられる場合に、立体角1ステラジアン内に放射される光束である。照明器具の明るさを示す単位として、ワットに代わってルーメンが用いられることが多くなっている。白熱電球の明るさは消費電力量に比例するため、電力量を示すワットで表示していたが、消費電力量の小さいLED照明が増えたことから、最近は照明器具の明るさをルーメンで表示することが一般的になっている。
L1地震
建物の耐震設計において、耐用年数の間に1回程度発生することが想定される地震動のことを指します。L1は「レベル1」の略称で、建物がこのレベルの地震に耐えられるよう、耐震性能を設計する必要があります。
一般的に、L1地震に対応するためには、建物が弾性的に揺れるように設計されるため、構造材の破断や倒壊を防ぐことができます。このような耐震性能を持つように建物を設計することを「一次設計」と呼びます。
L2地震
構造物が受けることが想定される最大級の地震動を指すのがL2地震です。このレベルの地震が発生した場合、構造物の崩壊などによって人命の危険性が高まるため、耐震設計においてはL2地震に対応できるように設計された「二次設計」が求められます。構造物が安全に立ち上がるためには、地震の振動に耐えるだけでなく、倒壊することがないように、構造材料の強度や構造形式などが適切に設計される必要があります。
REINS(レインズ)
不動産流通機構が運営するコンピュータネットワークシステムの名称であり、Real Estate Information Network Systemの頭文字を並べたものである。国土交通大臣から指定を受けた流通機構であり、このシステムを通じて、会員である不動産会社間でリアルタイムでの不動産情報の交換が可能になっている。この指定流通機構そのものも「レインズ」と呼ばれることがある。
レイアウト
家具や部屋、建物などの配置や配置計画を指す言葉であり、英語では"layout"と表記されます。また、印刷物やウェブページなどのデザインにおいても、要素の配列や割り付けを指す場合があります。
レジスター
金銭登録器。英語のcash registerで、「レジ」と略称されることもある。金銭の出納を記録・集計する機械として幅広く使われている。
また、商店において、レジスターを備え顧客が決済する場所を指すこともある。
レジスター(換気用〜)
換気口の一種で、外気の流入量を調整することができる装置のことを指します。この装置は、強制換気機能はありませんが、開口部を開けたり閉じたりすることで空気量を調節することができます。また、フィルターが取り付けられており、ほこりなどの流入を防ぐ機能があります。英語では"register"と呼ばれます。
レジデンス
居住地または住宅を指す英語。Residence。高級な分譲マンションを「レジデンス」と称することもある。
レトロ
フランス語の接頭語rétro(遡及する)から派生した和製語で、懐古的な雰囲気や古さを帯びた家具・調度品・デザインなどを指す言葉である。例えば、「レトロなインテリア」は、古い時代の雰囲気が漂う内装を意味する。
レバレッジ効果(Leverage Effect)
自己資本に加えて他人資本を使い、より高い利益率を上げることを指す言葉です。例えば、デット(他人資本)に支払う利率が総資本(自己資本+他人資本)から得る利益率よりも低ければ、自己資本に対するリターンは他人資本を使わない場合に比べて高くなります。不動産証券化においても、出資と借入を組み合わせることによって、出資者がより高い配当を得ることができるよう工夫されることが多く、これもレバレッジ効果の活用例です。ただし、リターンを高めると同時にリスクも大きくなるため、注意が必要です。
レバーハンドル
棒状の取手。ドアを開閉するための器具で、梃子(てこ)の原理を用いて操作する。握り玉のかたちとなっているノブハンドルに比べて、小さな力で簡単に操作できる。
レンガ・煉瓦
粘土を焼き固めた建築資材であるレンガは、建物の主要構造部に使用されることは少なく、仕上げ材として使われることが一般的です。建築用レンガは、一般的に210×100×60mmのサイズで、セメントモルタルで接着し、強度を確保して組み合わせます。レンガは赤レンガと耐火レンガに分類され、それぞれ砂や石灰、耐火性の材料を加えて焼成されます。レンガの積み方には、長手積み、小口積み、イギリス積み、フランス積み、オランダ積みなどがあります。
レンジフード
キッチンの調理時に発生する煙や蒸気などを排出するための設備で、フード(煙の溜まる場所)と換気扇が組み合わさったものを指します。英語ではRange hoodと呼ばれます。
レンジフードには通常の換気扇よりも強力な換気能力が求められるだけでなく、油煙などによる汚れも想定されます。キッチン内の環境を清潔に保ち、快適な調理空間を実現するために重要な役割を果たします。
レンタルボックス
箱型の荷物収納スペースで、ビルの室内または屋外に設置したコンテナ状のスペースが一般的です。温度・湿度の状態や保管できる荷物の種類、自由に出し入れできるかどうか、荷物の管理責任などを確認する必要があります。
また、荷物を寄託して保管するレンタルボックスは、倉庫業法の「トランクルーム」に該当し、登録が必要です。荷物の保管ルール等を定めた標準トランクルーム寄託約款が制定されています。ただし、スペースを貸すだけの場合は、倉庫業法は適用されず、不動産の賃貸になります。そのため、原則として、荷物の保管等について賃貸人が責任を負わないことになります。
レントロール
不動産の賃貸借条件を一覧表にまとめたものです。家賃や敷金などの契約条件はもちろん、賃借人の属性情報も記載されている場合があります。レントロールの形式はさまざまですが、不動産の調査や評価に役立つ情報が含まれているため、不動産業界で広く利用されています。
レースカーテン
住宅品質確保の促進等に関する法律(品確法)において定められた、雨水が侵入するのを防止するための住宅の部分のことを指します。具体的には、屋根と外壁、屋根・外壁の開口部に設ける戸・枠その他の建具、住宅に設ける排水管のうち、屋根もしくは外壁の内部または屋内にある部分が該当します。このような部分は、新築住宅については10年間の瑕疵担保責任が法律で義務付けられています。
歴史まちづくり法
歴史的風致を反映した市街地環境の維持向上を図るための法律を歴史まちづくり法といい、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」という正式名称を持つ。2008年に公布・施行された。この法律では、市町村が歴史的風致維持向上計画を策定し、認定を受けること、歴史的風致形成建造物の指定と保全、歴史的風致維持向上地区計画の策定と行為規制などの制度が規定されている。
歴史的風土保存区域
1966年に制定された「古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法」によって指定される区域のことで、古都の歴史的風土を保存するために設けられました。法律によって、「古都」とは、京都市、奈良市、鎌倉市が、政令によって、天理市、橿原市、桜井市、斑鳩町、明日香村、逗子市および大津市が定められています。国土交通大臣が指定し、建築物や工作物、宅地造成、土地開墾、土地の形質変更、土石採取、水面の埋立・干拓、木竹の伐採を行う際には、知事または指定都市の市長への「届出」が必要とされます。
歴史的風土特別保存地区
古都の歴史的風土を保存するために指定される区域のことであり、国土交通大臣が指定しています。この区域内で建築物の建築や土地の変更を行う場合は、知事または指定都市の市長に「届出」が必要です。
また、歴史的風土保存区域の中で特に重要な地域は、「歴史的風土特別保存地区」として都市計画によって指定されます。この地区では、建築物や工作物の建築、宅地造成、土地開墾、土地の形質変更、土石採取、水面の埋立・干拓、木竹の伐採などを行う場合には、知事または指定都市の市長による「許可」が必要です。また、屋外広告物の表示・掲出や建築物・工作物の色彩変更についても同様の許可が必要とされています。これらの措置により、景観や伝統建築物が厳しく保護されることになります。
ただし、許可を得られなかったために損失を受けた場合には、府県が通常生じるべき損失を補償する必要がありますが、建築基準法などの他の法律で不許可処分となる場合や、社会通念上都市計画の趣旨に著しく反する場合には、損失補償を受けることができないことになっています。
また、許可を得られないために土地の利用に著しい支障をきたす場合には、府県が当該土地を時価で買い入れる必要があります。
歴史的風致形成建造物
市町村長が指定した歴史的風致を形成し、保全すべき建造物のことです。
指定は、歴史的風致維持向上計画に基づき、一定の要件を満たしたものに限られます。
歴史的風致形成建造物の増改築、移転、除却には、市町村長に届け出が必要であり、市町村長は、その行為について設計変更を勧告することができます。
また、所有者は、管理や修理について技術的な指導や助言を求めることができます。
歴史的風致維持向上地区計画
不動産を売る人または法人を「売主」といいます。不動産広告においても、「売主」という用語が使用され、この場合は取引される不動産の所有者または不動産を転売する権限を有する者を指します。
歴史的風致維持向上計画
地域における歴史や伝統、価値の高い建造物や市街地と、その活動が一体となって形成されてきた良好な市街地環境を維持・向上するための計画です。この計画は、地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律に基づき、市町村が作成し、文部科学・農林水産・国土交通大臣が認定します。歴史的風致維持向上計画には、施策を重点的に行う区域、文化財や歴史的風致維持向上施設の保存・活用・整備、歴史的風致形成建造物の指定方針などが記載され、その計画に沿って施策が実施されます。また、歴史的風致維持向上計画には、法的な支援がなされることがあり、農業用排水施設や都市公園等について管理の特例が認められることがあります。
礼金
建物の新規賃貸借契約が締結される際に、借主から貸主に対して支払われる金銭です。これは契約締結の謝礼として支払われ、将来契約が終了し、退去する際には返還されません。
連坦建築物設計
既存の建物がある複数の土地で建築物を建築する場合に、複数の建築物が同一敷地内にあるものとみなして建築規制を適用する制度です。この制度を利用するには、特定の行政機関による安全性、防火性、衛生性の審査が必要です。この制度を利用すると、既存の建物の余裕容積率を新しい建物に移転できます。
連帯保証
保証人が本来の債務者と一緒に債務を負担することであり、書面による保証契約を締結することで成立します。
通常の保証人の場合、債務者が債務を履行しない場合、保証人はまず債務者に対して催告すべきと主張することができます。また、債務者が弁済の資力がある場合、保証人は債務者の財産について執行すべきと主張することができます。しかし、連帯保証の場合には、このような主張権がありません。債権者が要求した場合、保証人は主たる債務者と同様に債務を履行しなければなりません。
融資取引や不動産取引において、「保証」と言われる場合、実際には「連帯保証」であることが多いため、契約締結前に確認する必要があります。
なお、民法の改正により、以下のような規定が設けられました。
連帯保証人の一人について生じた事由は、他の連帯保証人にはその効力が生じない原則があります(相対的効力の原則)。
個人の保証人の場合、保証契約時に債務額が確定しない場合、限度額を定めなければならず、その額を限度に履行責任を負うことになります(限度額を定めなければ保証契約は無効となります)。
事業用の融資に関する保証人については、公証人による意思確認手続が必要です。
債務の履行状況や期限に関する情報を保証人に提供する必要があります。
される。
連帯保証人
債務者が債務を履行しない場合に、債務者に代わって債務を履行する義務を負う保証人のことです。通常の保証人には、催告の抗弁権と検索の抗弁権が認められますが、連帯保証人にはこれらの権利がありません。つまり、債権者は直ちに連帯保証人の財産を執行することができます。銀行融資や消費者金融からの融資の際には、通常、連帯保証人が求められます。
連帯債務
複数の者が同一の債務に対して、個々に債務者となる債務のことを指します。例えば、住宅資金を借りる場合には、夫婦などがそれぞれ借入額全体に対して債務者となることがあります。連帯債務は信用力を高めることができますが、返済義務は個別に負担しなければならないことに注意が必要です。また、住宅ローン控除などの適用には、債務者間で内部的に合意した負担割合に基づき、各自の控除対象となる借入金の額が定まります。連帯債務は連帯保証とは異なり、債務を保証するのではなく、個々に債務者となることを意味します。
連続フーチング基礎
切れ目のないフーチングを建物の土台に沿って築造した形状の基礎で、布基礎とも呼ばれます。建物の土台と布基礎は金物でしっかりと緊結されています。通常、連続フーチング基礎は鉄筋コンクリート造で作られます。
ログハウス
主要な構造材として丸太を使用する家屋であり、丸太組工法によって建築されます。柱、梁、壁は丸太または太い角材で構成され、丸太を積み重ねて建てられます。また、丸太を使用した軸組工法で建てられた家屋もログハウスと呼ばれることがありますが、その場合は柱、梁などに太い丸太を使い、露出させている点が特徴的です。
ロッキングチェア
揺れる椅子のことであり、椅子の脚の底に弓状の反りのある部材が付いているため、前後に揺らすことができます。この機能により、ロッキングチェアに座っているときには、身体が固定されずに揺らめきを感じ、リラックスすることができます。
ロックウール
主に岩綿と呼ばれる材料のことであり、断熱性や保温性、耐火性に優れています。石綿の原料となる石自体が繊維状に細分されるのに対し、ロックウールの原料である安山岩などは、高温で溶かして圧縮した空気や高圧蒸気を吹き付け、繊維状にしています。
ロッジ
山小屋風の宿泊施設であり、比較的簡素な設備が備わっているものを指します。英語ではLodgeと呼ばれます。コテージよりも簡素で料金が低く、バンガローよりも快適な滞在ができるとされています。
ロハス
健康と持続可能な社会に配慮したライフスタイルを指す概念であり、英語のLOHASとして知られています。この概念は、省エネ商品や代替エネルギーなどの持続可能な経済、自然食品やオーガニックのような健康的なライフスタイル、東洋医学や自然治療のような代替医療、自己啓発やメンタルトレーニングのような自己開発、環境配慮住宅やリフォームのようなエコライフスタイルなど、多岐にわたる分野を対象としています。一方で、概念が曖昧であり、心理的な誘導手段として使われることもある点には注意が必要です。マーケティングにおいては、ロハスが訴求力のある概念として用いられることがあります。
ロフト
「屋根裏部屋」、「床から天井までの高い部屋内に作られた物置スペース」、「2つの部屋が上下に連続した住戸の上部分」という3つの意味を持つ用語。
一般的に、マンションやアパートで2番目の意味で使用されることが多い。高い天井が特徴の部屋で、余分なスペースを物置やスタディスペースとして有効活用することができる。
ローコスト住宅
比較的安い価格で建築される住宅。明確な定義はないが、一般的に、設計の規格化、施工の合理化、低廉な資材や設備の使用などによってコストダウンが図られている。
ローズウッド
英語名はrose wood、和名は「紫檀(したん)」と呼ばれます。この木材は、木目が稠密で硬く、腐りにくく耐久性に優れているため、古くから家具材や木工材として用いられています。樹木としては、マメ科ツルサイカチ属(Dalbergia)の常緑高木で、熱帯から亜熱帯に分布しています。主な産地はブラジル、中米、東南アジアで、資源保護のためにワシントン条約によって天然木の取引が制限されています。
ロードヒーティング
路面を加熱し、融雪や凍結を防止すること。路面下に電熱線や温水管を埋設して加熱する。寒冷地で設置されているが、維持費用が嵩みがちで、その低減が課題とされている。
ロールカーテン
巻き上げ式のカーテン。窓辺のほか、間仕切りなどとしても使われる。和製英語である。
通常のカーテンは生地を吊り下げたまま左右に開閉するが、ロールカーテンは生地を上下に巻き上げ、巻き戻して開閉する。
「ロールスクリーン」「ロールブラインド」とも言われる。
ロールスクリーン
取引において売り手と買い手の間に信頼性の高い第三者を仲介させること、またはそのサービスをいう。この仕組みは、不動産取引においてアメリカで発達したものであり、現在では電子商取引の決済にも使用されている。
不動産取引において、エスクローサービスを提供する第三者は、売り手からは権利証書などを、買い手からは代金を受け取り、物件の確認、決済、登記、引き渡し等の業務を行います。しかし、日本ではあまり普及しておらず、取引当事者間の信頼関係や、宅地建物取引業者が包括的なサービスを提供していることなどの理由があると考えられます。
ローン特約
不動産の買主が金融機関からの融資を受けて不動産を購入する際、融資が承認されなかった場合に、契約を白紙に戻すことができる特約のことである。しかし、特約の文言の解釈によって紛争が生じることがあるため、明確な条件を明記することが望ましい。
「ローン特約」には、買主に解除権が発生する条件、買主が解除権を行使した際の売主の義務、そして買主が解除権を行使した際の買主の義務が明記されるべきである。具体的には、融資を受ける金融機関、融資額、受ける期限などの条件を記載し、融資が承認されなかった場合に、他の金融機関からの融資を受ける義務があるかどうかを示すことが必要である。また、売主の手付金や代金の返還義務、買主の損害賠償義務についても明確に記載することが重要である。
ロ準耐
国連が定めた世界共通の目標であり、「持続可能な開発目標」という意味を持つ。2015年の国連サミットで採択され、2030年までの長期的な開発の指針として位置づけられている。SDGsは、現世代のニーズを充足しつつ、将来の世代がそのニーズを損なわずに生活できる開発を目指しており、17の目標(ゴール)に分かれている。これらの目標は、貧困、経済成長、教育、健康、社会的保護、雇用機会、気候変動、環境保護など、人間、豊かさ、地球、平和、パートナーシップの広い分野にわたって設定されている。SDGsの目標を具体的に評価するために、全部で169のターゲットが設定されており、各目標に対して具体的な取り組みが求められている。例えば、目標1の「すべての場所におけるあらゆるかたちの貧困を終わりにする」には、ターゲット1.1として「2030年までに、すべての場所において、1日1.25ドル未満で生活する極貧の人々をなくす」など、複数の具体的なターゲットが設定されている。
老人福祉施設
高齢者や要支援者などが入所し、介護や生活支援を受ける施設のことです。施設によっては、入居者に一定の自立支援の訓練を行うこともあります。また、入所者の医療や健康管理にも力を入れており、看護師や医師が常駐している場合もあります。老人福祉施設には、介護保険制度の適用があるため、利用者は一定の費用負担が必要になります。
老人福祉法
高齢者福祉のために定められた法律です。この法律により、老人福祉施設が設置されています。老人福祉施設は公共目的の施設であり、老人デイサービスセンターや老人短期入所施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、軽費老人ホーム(ケアハウス)、老人福祉センター、老人介護支援センターなどがあります。また、介護保険との関係も密接であり、それぞれの施設によって異なるサービスを受けることができます。
老年者控除
老年者控除は、基礎控除に加えて50万円の所得控除を認める制度であり、個人の年齢が65歳以上である場合に適用されました。ただし、この制度は2005年に廃止されました。
老朽化
時間が経過することによってモノの状態や機能が低下する現象です。建築物の場合、設備の性能が低下することや建築材料の錆びやひび割れ、腐食によって劣化が生じます。住宅の老朽化対策には、住宅性能表示制度における評価項目の一つとして木造における腐敗対策、鉄骨造におけるサビによる劣化対策、鉄筋コンクリート造における鉄筋やコンクリートの傷み対策が評価されます。
老朽建築物
構造、材料、設備等の劣化が進み保安・衛生上の危険・有害となる恐れのある建築物のことで、旧耐震基準によって建築され、耐震診断の結果危険性が高いと判断された建物も含まれます。
一部の地方公共団体では、一定の要件を満たす老朽建築物について、除却費用等の一部を補助する事業を実施しています。また、特定行政庁は、建築基準法に基づき、老朽建築物であって危険性や有害性が著しいものに対して、除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用中止、使用制限等の必要な措置を勧告することができます。
路地状部分
敷地延長や旗竿地など、狭い通路を経由して道路に面している土地のことを指す場合、「路地状部分」という用語が使われます。これは、通路の部分が土地の形状に影響を与えるため、不動産取引や建物の建設において重要な要素となります。
路線価
同じ路線に面している宅地の1平方メートル当たりの価額を1,000円単位で表示したものです。宅地の価格は基本的には面している道路によって決定されるとされ、公的な土地評価では、相続財産評価や固定資産税評価において使用されます。相続財産評価では市街地の宅地について、路線ごとに定めた路線価を基準に各種の補正率を適用して財産評価を行います。路線価は地価公示価格、売買実例価額、鑑定評価額、精通者意見価格などを参考に各国税局の局長が評定し、全国で約40万地点が定められています。相続財産評価の路線価は毎年1月1日を評価時点として評定され、7月または8月に公開されます。なお、1992年以降は地価公示の8割程度となるように評定されています。
路線価図
道路に面した標準的な宅地について、1平方メートル当たりの価額が地図上の道路に表示されている地図です。国税庁が公表しており、ホームページで閲覧することができます。
路線価図を使用して特定の宅地の評価額を算定する場合は、宅地が面している道路に示されている価格(路線価)を、宅地の奥行きに応じた奥行価格補正率で補正し、地積を乗じます。
宅地価額=路線価×奥行価格補正率×地積
ただし、二つの道路に面している場合には、一定の方法で評価加算されます。また、借地の評価額は、土地評価額に路線価図に示されている借地権割合を乗じて算定されます。
路線価が定められていない地域(倍率地域)の宅地評価額は、固定資産税評価額に地域ごとに定められた倍率(評価倍率表として公表されている)を乗じる方法によって算定されます。
陸屋根
屋根形式の一つで、勾配が水平または水平に近いかたちのもの。
ワイドスパン
柱や壁の間隔を広く取り、部屋に光や風を取り込みやすくするデザインのことです。従来は1間から2間程度の開口部が一般的でしたが、現在では3間以上の全面開口が可能になり、特に南面する部屋で採用されることが多くなっています。70平方メートル程度の住戸において、窓のある開口部の幅が7〜8m以上あればワイドスパンとされますが、結露や断熱性能などにも配慮して検討する必要があります。
Wi-Fi(ワイファイ)
無線LANの一種であり、アメリカのWi-Fi Allianceが認証する技術規格に適合した通信システムです。無線LANは、国際標準規格(IEEE 802.11規格)に基づいたローカルネットワークで、Wi-Fiはこの規格に適合し、互換性が保証された通信システムのことを指します。
ワイヤーメッシュ
細い鉄筋を縦横に配列し、交差部を溶接して作られた網状の鉄筋のことです。英語では"welded wire mesh"と呼ばれ、"溶接金網"とも呼ばれます。
主にコンクリート工事において、ひび割れの防止や強度の補強に使用されます。ワイヤーメッシュを使用することで、コンクリートが強度を保ち、長期間の耐久性を確保することができます。
和解(土地収用法における~)
収用委員会が収用の裁決を申し立てられ、審理を開始した際に、審理中に委員会が勧告することで、起業者と収用相手方が和解することを指します。この和解により、和解調書が作成され、権利取得裁決と明渡裁決が同時にあったものとみなされます。この手続きは、土地収用法第50条に基づいて行われます。
和解調書
紛争を解決するために当事者同士が互いに譲歩して合意に達することを「和解」といいますが、裁判所が関与して行われる場合があります。裁判所が関与する和解は「裁判上の和解」と呼ばれ、和解を記載した調書のことを「和解調書」と呼びます。この和解調書は、強制執行手続きにおいて必要とされる「債務名義」の一つとなります。また、即決和解という公的な証明もあります。即決和解は、簡易裁判所において当事者同士の和解を公的に証明するものであり、「起訴前の和解」とも呼ばれます。
分かれ
不動産業界で使われる用語「媒介手数料の配分」とは、不動産取引(主に売買)における媒介報酬の配分方法やルールを指します。
一つの取引における媒介報酬は、売り手と買い手が支払う報酬の総額です。しかし、複数の宅地建物取引業者が取引に関与する場合には、その配分方法を決めなければなりません。配分方法には決まったルールはありませんが、取引に関与した業者の貢献度に応じて配分されることが一般的です。
例えば、売り手と買い手がそれぞれ異なる業者に取引の媒介を依頼して成約した場合、一般的にはそれぞれの依頼者が支払う報酬をそれぞれの業者が受け取る「分かれ」となります。
枠組壁工法
木材で作った枠組に、構造用合板等を釘で打ち付け、壁・床・屋根を形成する工法のことです。この工法の最大の特徴は、壁そのものが垂直方向と水平方向の強度を持つ点にあります。枠組壁工法はもともと北米で生まれた工法ですが、1974年に建設省が告示したことで、日本でも自由に建築できるようになりました。また、この工法は「ツーバイフォー工法(2×4工法)」とも呼ばれています。
和小屋
垂直な小屋束によって屋根の荷重を支えるような小屋組のこと。伝統工法や在来工法の木造建築物で用いられる。
和室
日本の伝統的な建築様式で、畳や障子、欄間などの設備によって構成された部屋のことを指します。一般的には、木造軸組工法で建築された家屋に設けられることが多いですが、内装の様式として他の建築様式でも設置されることがあります。主室とされる書院造りには床の間や違い棚が設置されていますが、これらがない部屋でも和室として扱われます。
和紙畳
畳表が和紙でできている畳。伝統的に畳表は「いぐさ」を素材にして作られているが、それに代えて撥水加工などを施した和紙を使っている。
ワンルーム(1R)
一つの居室とキッチンスペースで構成された集合住宅や住戸を指します。多くは、キッチンが独立しているタイプが一般的で、間仕切りがあるものを「1K」、間仕切りがなく一部屋だけの住戸を「1R」と区別する場合もあります。
ワンルームマンション
一つの居室と最小限の居住機能を備えた住戸であり、トイレ、風呂、調理スペースなどが一体となっている。日本独自の和製英語である。ただし、ワンルームマンションの居住性能は、調理スペースの広さや配置などによって大きく異なるため、実際に現地を確認することが重要である。
ワークライフバランス
ライフスタイルやライフサイクルに合わせて仕事と私生活を調和させ、多様な生き方が可能となる状態を指します。このバランスを実現するために、労働時間の編成や待遇改善、就業率の向上、福祉受給者の労働市場への参加など多面的な課題に対応する必要があります。政府は、「仕事と生活の調和推進官民トップ会議」で、「仕事と生活の調和憲章」および「仕事と生活の調和推進のための行動指針」を策定しました。この中で、ワークライフバランスを実現するために、就労による経済的自立が可能な社会、健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会、多様な働き方・行き方が選択できる社会の3つの条件を挙げ、数値目標や実現度指標を定めています
ワーケーション
ワーケーションとは、通常の職場とは異なる場所で余暇を楽しみながら、テレワーク・リモートワークなどを活用して仕事を行うことを指します。和製英語で、work(仕事)とvacation(休暇)という言葉を組み合わせて作られた言葉です。多くの場合、観光地やリゾート地などがワーケーションの場所として選ばれます。また、福利厚生や有給休暇と組み合わせて実施される場合や、リフレッシュや非日常的な刺激、人的交流を期待して実施される場合など、目的によって様々な形態があります。